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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(57)『ふがいない僕は空を見た』窪美澄(新潮文庫)

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今年の読書(57)『ふがいない...
昨年11月17日(土)に全国公開されました映画『ふがいない僕は空を見た』の原作本です。
5編が収録されており、第1編の『ミクマリ』が、2009(平成21)年の<女による女のためのR-18文学賞>の大賞を受賞、その後同作品を含めたタイトルの単行本で、<本の雑誌が選ぶ2010年度ベスト10第1位>、<本屋大賞2位>、<第24回山本周五郎賞>を立て続けに受賞しています。

高校1年生の<斉藤良太>は、12歳年上の主婦<あずみ>と不倫関係にあり、<あずみ>の趣味であるコスプレの姿でセックスに励む日々が続いています。
同級生の<松永>は<斉藤>に気持ちを寄せているのですが、人妻としての<あずみ>にのめり込んでゆく中で、彼自身性欲とは違う感情が生まれ、自分自身の原点に悩みをかかえます。

第1編だけを呼んで、「これで映画一作撮れるのかな」と不思議に感じましたが、それぞれの登場人物たちのが残り4編に主人公として話がすすみます。第1編と絡み合い、複雑な人間模様を浮き上がらせ、「なるほど」と納得すると共に、著者の文章力にみいられました。

<斉藤>の母親は助産院を開いていますが、女でひとつで息子を育てる環境の中で、生きることの痛みと喜びを中心に据えて、どこまでも優しく読者に語りかけてくれる一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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sunukolyn
sunukolynさんからコメント
投稿日 2013-04-30 23:02

これ、読んでみたいです!
最近小説から遠ざかっています。小説を読む心のゆとり、大事ですね。

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ファルコン
ファルコンさんからコメント
投稿日 2013-05-01 09:26

女性ならではの感性と視点で、セックス・人間関係・命の大切さなどが、描かれています。ぜひ時間を見つけて読んでみてください。

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Toshiaki Nomura
Toshiaki Nomuraさんからコメント
投稿日 2013-05-01 01:25

小説らしい複雑さというか…。
作家の力がものをいう感じですね。

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ファルコン
ファルコンさんからコメント
投稿日 2013-05-01 16:37

ひとつひとつの短編は、添えだけでも独立している感じですが、ひとつのストリーとして複雑に絡まっています。
文章構成のうまい作家だと感じました。

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