仏、メディシス賞ノミネート@<市川沙央>『ハンチバック』
10月
17日
米国の代表的な文学賞である「全米図書賞」では選外でしたが、フランスの権威ある文学賞メディシス賞の外国小説部門で、<市川沙央>さん(46)の2023年芥川賞受賞作『ハンチバック』(訳:Patrick Honnoré(パトリック・オノレ))が、最終候補7作品の一つに選ばれています。受賞作は現地時間の11月5日に発表される予定です。
メディシス賞は1958年創設。外国小説部門は1970年に始まり、2023年に韓国のノーベル文学賞作家<ハン・ガン(韓江)>さんの『別れを告げない』が受賞していますが、これまで日本作品の受賞はありません。
<市川沙央>さんは1979年神奈川県生まれ。難病「先天性ミオパチー」のため人工呼吸器や電動車椅子を使用しながら生活しています。
『ハンチバック』は文学界新人賞も受けたデビュー作で、人工呼吸器を付けてグループホームで暮らす背骨が湾曲する難病がある重度障害者の女性を主人公に、障害とともに生きる困難と健常者への憤りを、皮肉とユーモアを交えて描いています。