《 雅羅・/・襍囈〝3月花Ⅸ〟❖ ’24-70 》

シュンラン(春蘭)      ラン科 (Orchidaceae)
学名:Cymbidium goeringii (Rchb.f.) Rchb.f.
別名: ホクロ(黒子)ジジババ, オジーオバー
※ふれあいの森・緑の見本園 ※


イカリソウ(錨草) メギ科(Berberidaceae)
学名:Epimedium grandiflorum Morr. var. thunbergianum (Miq.) Nakai
※ふれあいの森・緑の見本園 ※
 
《 春 到来・・植栽された栽培種草花  》
シュンラン(春蘭);
乾燥した林内に生える。葉は長さ20〜35cm、幅0.6〜1cmの線形。
花茎は肉質で太く、高さ10〜25cmになり、膜質の鱗片に覆われる。
花はふつう1個つき、萼片は帯緑色〜黄緑色で長さ3〜3.5cm。
側花弁はやや小さい。唇弁は白色で濃赤紫色の斑点がある。
 
イカリソウ(錨草);
茎高30cm程の夏緑性の多年草。葉は、広卵形で薄い紙質の小葉を出す。
成長した葉の表面は無毛。裏面には微毛があり多くは粉白色を帯びる。
花は、葉出より早く咲くことがある。
花弁の基部から距と呼ばれる細い管が四方にのび先の膨らんだ部分に蜜を持つ。
花色は白・クリーム・淡紅色・淡紫色。船の碇・錨に似ている事で名がついた。
薬草として利用される。強壮、強精、血圧低下、健忘症防止等々に効果ある。
放杖草・棄杖草とも呼ばれ、飲めば元気になり老人でも杖不要の意味合い。
*       *       *
出かける途に、ちょっとたちよった花壇。
栽培されたものを植栽、見本園と銘打っている。
自生の物に比べ開花が少し早いか!?!
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月10日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花Ⅷ〟❖ ’24-69 》

セントウソウ(仙洞草・先頭草) セリ科(Apiaceae/Umbelliferae) 
学名:Chamaele decumbens (Thunb.) Makino var. decumbens 
別名:オウレンダマシ(黄蓮騙し)
※ 泉の森端・森の原っぱ ※
肉眼では、判別・識別、困難!!
《 小さすぎて見過ごしてしまう草花 “仙洞草”   》
セリバオウエンに葉が似てる事で別名の様に呼ばれることがある。
湿った林縁部などに生える小さな花。一属一種の日本固有種。
似た姿の草の中で最も早く咲く故”先頭草”?名前って不可思議。
草丈は20cm前後だが、花は小さく繊細。見過ごしてしまう程だ。
葉は根生し、1〜3回3出羽状複葉で紫色帯びた長い柄がある。
小葉や裂片の隙間は変化が大きい。葉柄の基部は左右に広がり鞘となる。
細長い花茎の先に複散形花序を出し直径3㎜位の白い小花を多数つける。
総苞、小総苞や萼はない。5個の花弁の先は少し曲がる。
雄蕊は5個で長く花弁から突き出る。葯は白色。花柱2個も長い。
花期、葉の形、子房(若い実)の形、この三点で仙洞草か否かを見分ける。
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月9日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花Ⅶ〟❖ ’24-68 》

フキノトウ(蕗の薹) キク科 (Asteraceae /Compositae) 
学名:Petasites japonicus (Sieb. et Zucc.) Maxim.
 
《 道端で見かけた草花“蕗の薹”大和市・西鶴間 》
春の訪れを地表が教えてくれる!!フキノトウが見えた。
啓蟄(けいちつ3月5日)・・地中の動物も動き出す頃。
新暦に当て嵌めてみれば4月始めだ。今日も未だ寒かった。
積算温度が有功な植物、してみると今年は開花が早くなるか?
そんな事を思いながら歩いているとフキノトウが目に入った。 
 
山野に生え、また古くから食用のために栽培されている“蕗”。
蕗と云うと、山菜としての蕗の薹(ふきのとう)が先ず思い浮かぶ。
春を告げる山菜の代表、花芽を苞で包んだ茎を“蕗の薹”と言っている。
地下茎をのばしてふえ、葉は腎円形で、基部は深い心形。
葉がでる前に花茎をのばし、散房状に頭花をつける。
花茎に平行脈の目立つ苞が多数つく。雌雄異株。
雄株は、黄白色の頭花を多数つける。
頭花は黄色っぽく、すべて両性の筒状花だが、結実しない。
雌株ははじめ密に頭花をつけ高くのびる。頭花は白っぽい。
細い糸状の多数の雌花のなかに雄花と同じ形の両性花が数個まじる。
この両性花は花粉ができない。雌花の花柱は糸状。そう果は、円柱形。
淡緑色の苞に包まれた若い花茎がフキノトウ(蕗の薹)。
食用となる部分は、花(フキノトウ)と、花後に伸びる葉柄(フキ)。
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月8日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花Ⅵ〟❖ ’24-67 》

オキナグサ(翁草) キンポウゲ科 (Ranunculaceae) 
学名:Pulsatilla cernua (Thunb.) Bercht. et C.Presl 
オキナグサ(翁草)の種子。

《  かつて鎌倉市内に自生していたが、絶滅した植物“オキナグサ(翁草)”  》
日当たりのよい山野の草原に生える多年草。根は太く、根出葉は束生。
長い葉柄があり、2回羽状複葉。小葉は深裂し、欠刻する。
根出葉や花茎に長い白毛を密生。
花茎の高さが10cm前後で開花するが、花後伸長して30~40cmにもなる。
花は1個が頂生し、鐘形で下向きに開く。
花弁に見えるものは萼片であり、真の花弁は持たない。
花柱は長さ3~4cmになり、約3mmの白毛を密生する。
和名の由来は果時に白毛が伸び、
老人の白髪のように見えることから。全国的に絶滅危惧種。
l環境省レッドリスト2019「絶滅危惧II類(VU)」神奈川県レッドリスト2020「絶滅危惧IB類」
 
希少山野草として植物園や鎌倉の寺境内で栽培されてもいる。
現在、神奈川県内でも丹沢や箱根には自生野生地が残存している。
両親の残したメモによれば、鎌倉市内にも自生していた記録がある。
少なくとも1957年ごろまでは見られたようだ。
『神奈川県植物誌2018』にも、戦後まで鎌倉に分布していたと掲載されている。
今もそうだが、宅地造成とか園芸採取(盗掘)で危機に瀕してる植物達。
保全・保護を如何にするか、悩める問題だ(個人的には何も出来ないが)。
 
東慶寺(看門過ぎてすぐ左)、#円覚寺松嶺院、#光則寺(山門入って左)、
#長谷寺、#大船フラワーセンター(玉縄桜の足元)でも見られる。
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月7日、記」 
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花Ⅴ〟❖ ’24-66 》

フチベニベンケイ(縁紅弁慶) ベンケイソウ科(Crassulaceae)
学名:Crassula ovata (Mill.) Druce
別名:カネノナルキ、カゲツ(花月)、ユーチャリス

葉の形と枝・幹が、見応え在る。


花色も光と影で見え方が全く違う。


《 楽しい木名!!“金のなる木”個人宅温室にて観 》
一般的に“金のなる木”で通っているが、正式名“縁紅弁慶”と云う多肉植物。
常緑低木で多岐に分枝し無毛。樹高は、3m前後、茎は多肉質で帯灰色。
葉は対生、斜上又は開出する(野生種に比べ栽培種の葉はかなり大きい)。
無柄で倒卵形~倒卵状へら形、光沢があり縁は鋭い角(かど)があり帯赤色。
花は5数性、頂生の散房花序につき、甘い芳香がある。
咢片は長さ約2㎜、花弁は長さ6~7.5㎜×幅2.5、長円形又は披針形、鋭形。
白色又はかすかにピンク色の小さな花。雄蕊は長さ約5㎜、ルーペが必要。
袋果は長さ3~3.25㎜で長円状卵形。 野生木は、砂状粘土質を好む。
冬の寒い時期に咲く花として貴重、鉢植えや庭植えにして好まれている。
金のなる木という名前の由来の一つにこんな云われがある。
 
 昭和初期頃、農家で新芽に5円玉を通して成長させる生育方法をあみだした。
枝に5円玉が実ったように見えることから「金のなる木」として売り出した。
また、金のなる木は風水でも金運を招くとされていることから!?!
丸っこい葉が硬貨をイメージもさせる。多肉葉と太目の茎は愛嬌があって良い。
金のなる木の英語名、dollarplant の訳から命名されたか??
野生化した縁紅弁慶を見たいが、何処で見られるか !?!
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月6日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花Ⅳ〟❖ ’24-65 》

ギンヨウアカシア(銀葉アカシア) マメ科(Fabaceae)
学名:Acacia baileyana F. Muell.
別名:ミモザ、ハナアカシア

フサアカシア(房アカシア)学名:Acacia dealbata Link.


《 紛らわしい花名!!“モミザ” 》 
「ミモザ」はギンヨウアカシアやフサアカシア等、
黄色い房状の花を咲かせるマメ科アカシア属の総称。
シルバーリーフと呼ばれる銀色がかったグリーンの葉が特徴的。
「ミモザ(mimosa)」本来はオジギソウの学名であるが、
黄色い房状花のアカシア属全体を園芸家は、総称的にミモザと呼ぶ。
銀色帯びる緑葉と明るい黄色花のコントラストは、春爛そのもの。
成長が早く庭植えでは大きくならないよう剪定が必要不可欠である。
一般に植栽されているアカシア属の多くは、銀葉アカシアと思う。
葉が白く粉を吹いたような色をしているので銀葉の名が付いた。
葉の風合い・色合いは、春より夏の方がより銀葉色が顕著になる。
銀葉アカシアは、樹高10m前後。樹皮は、灰色~暗灰色~褐色。
葉は全体に短毛があり互生、2回偶数羽状複葉、羽片は、10~20対つく。
小葉は羽片に30~40対つき、線形、緑白色。
葉軸の上面の羽片のつけ根のところに腺体が1個ずつある。
黄色の頭状花序を多数、総状につける。果実は、扁平な豆果。花期は2~3月。
同属には、色々な種、園芸種が在るが代用的なのは房アカシア。
ギンヨウアカシアとフサアカシアを見分けるには葉を観察する。
小葉の数が違って、フサアカシアはギンヨウアカシアの倍ほどだ。
銀葉アカシアは、葉が螺旋状に密に互生し羽片や羽片の小葉が少ない。
同様に小葉の多い種類にモリシマアカシアというのがある。
識別が難しいが、小葉付け根の腺体の数で判別すると言う!?!
フサアカシア(房アカシア) マメ科(Fabaceae)
学名:Acacia dealbata Link.
房アカシアは、葉の形状はギンヨウアカシアと同じ「羽状複葉」。
違いは、ギンヨウアカシアに比べ格段に長い小葉を持ち、数も多く、濃い緑色。
その手触りはギンヨウアカシアに比べふかふかと柔らかいのが特徴。
花は色も形もよく似ているが、ギンヨウアカシアに比べ大振りで咲き始めが早い。
また、ギンヨウアカシアにはない濃厚な香りを有しており、香料の原料にもなっている。
樹高も高く、ギンヨウアカシアが5〜10m程度だが、フサアカシアは10~15m。
その大きさゆえに植栽される場所も自ずと決まってくる。
更には、フサアカシアが少ないのは、育成が大変なことが一因とされている。
花屋や園芸店で見る「ミモザ」という木の名には、違和感がある。
出先で見かけた銀葉アカシアに色々思った。
日本では、春になると桜の「お花見」が盛んだが、欧米ではアカシアが春を告げる花。
輝く黄色の花とシルバーリーフの融合は、なんとも云えない風情である。
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月5日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花Ⅲ〟❖ ’24-64 》

ウチワノキ(団扇の木) モクセイ科(Oleaceae)
学名: Abeliophyllum distichum Nakai
別名:シロバナレンギョウ(白花連翹)
団扇の木・・枝茎が角ばっている。
花は、きれいな色・フォルムだ。
* 以上、画像は借物 *
《 面白い花名(木の名前)!!“団扇の木” 》 
植物園で見る事はできるが、自生・群落は中々出会わない植物。
そんな植物に“ウチワノキ(団扇の木)”がある(私・個人)。
ウチワノキはモクセイ科の朝鮮半島原産・落葉低木(一属一種)。
扁平な形の実が団扇に喩(たと)えられて命名された由。
レンギョウ(連翹)の仲間と分かるように、花は、白花のレンギョウに見える。
それ故か、別名シロバナレンギョウ(白花連翹)とも云われている。
鎌倉の長谷寺に植栽されているが、他所では見た記憶はない。
ウチワノキの花、今頃に開花する。樹高1~2m、多数の茎を出し、枝は弓形。
葉は対生、単葉、緑色、長さ6~10㎝×幅3~4.5㎝、両面に毛がある。
 花は葉の展開前に多数つき、腋生、密に束生し、芳香がある。
蕾は紫色で開花すると白色、時にピンク色を帯びることがある。
長さ約1㎝、花弁は4枚。果実は球形の翼果、直径2~3㎝。以上資料より。
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月4日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝節供〟❖ ’24-63 》

家族連れ・・楽しんでおられた!!

民家の中で人間浄瑠璃が演じられていた。
上演前に演者が解説解説される。
若いお母さん・・子供さんも見入っていた!!
上演後、人形の動かし方等、質問に答えられていた。
楽しい催し。
《  今時の“桃の節供(桃の節句)の催し!?!”   》
3月3日は、桃の節供「ひな祭り」。
子供時分は、妹のお雛様を当然の様に飾っていた。
だが、ひなあられや桜餅等を食べる方が楽しみだった。
雛祭り・・桃の節供、単に風習じゃん、と子どもごころ。
「桃の節供」雛人形を飾り、女児の安寧を祝う日本の伝統文化。
女児が生まれて初めて迎える「初節供」、微笑ましい行事だ。
節供の象徴、雛人形飾りの簡略化も現代的(個々の家庭)。
七段飾りなど余り目にしなくなった。端午の節供飾りも同様だ。 
桃の節供・・3月は梅の花の季節だが、旧暦の3月は新暦の4月。
桃は、古来から魔除けの効果を持つとされ、それ故「桃の節句」。
更には、桃は「百歳(ももとせ)まで、と不老長寿の祈願。
色々な願いが、祝う風習として今に至り、現在のひな祭りがある。
ひな祭り起源は「流し雛」。災厄を身代わりに人形に託し川に流した。
不浄を払う儀式、この災を祓う、が女子を祝うに変化していった。
又、雛人形の女雛と男雛、モデルは「天皇・皇后」である由。
内裏(だいり)とは、天皇の私的区域の事、聖域を意味する。
 雛人形飾りは、天皇と皇后の結婚式行列を模したお飾りか!!
 紫宸殿の前、右手に橘、左手に桜が植えてあったとつたわる。
それを模して段飾りにも左近の桜・右近の橘を飾っている。
等々、天皇皇后を模したお飾り故、内裏雛(だいりびな)と呼ぶ。
お雛様の「雛」は、紙や布で作った人形「雛(ひいな)」が語源。
「ひいな遊び」とは、「ちいさくてかわいらしい」という意味で、
上流階級の遊びの中に、かつての神道の背景も見えてくる。
天皇皇后は理想の夫婦、崇拝の対象か、などと想いは膨らむ。
「桃の節句」に食べる縁起の良い食べ物に菱餅(ひしもち)がある。
菱餅にも様々な伝聞がある由。赤は厄除けを、緑は健康と厄除けを、
白は清らかな子孫繁栄を表していると、聞く。
ひなあられの色彩は、日本の四季を表しているのだとか!!
更には、祝食にしても色々、各地の文化的違いがみえる。
日本の伝統行事の意味や歴史、古くから伝わる風習、
歴史的変遷、先人の知恵と世相背景をも再認識する。
*       *       *
今年の雛祭りの日は、自宅で雑務処理、PCとにらめっこ。
眼の疲れを癒そう、と泉の森・民家園の催しに出掛けた。
懐かしのおもちゃ遊び(けん玉、コマ回し、めんこ等々)、
そして人形浄瑠璃の上演、小学生位のお子さん達が見入っていた。
人形の動きをじいっと見入ってる姿に感心した。
久し振りに観る人形浄瑠璃、楽しく拜した。
古民家での人形浄瑠璃、良い企画だなぁ!!
民家園の庭には、河津桜や大漁桜が咲き誇っていた。
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月3日、記」
 
 
 
 
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花Ⅱ〟❖ ’24-62 》

シロバナセツブンソウ(白花節分草)キンポウゲ科(Ranunculaceae)
学名:Eranthis pinnatifida Maxim. f. albida
シロバナセツブンソウ  セツブンソウの白花品種。
双草(1茎2花)シロバナセツブンソウ 
色々あるセツブンソウの「変わり花」の中でも一際異彩を放つ。
普通品種の中に咲くシロバナセツブンソウ。 
雄蕊と雌蕊が白く、茎と葉は淡緑色
シロバナセツブンソウの幼体。生まれたときから全体の色が淡い。
《 節分草の進化か??“白花節分草” 秩父市、節分草園 》
シロバナセツブンソウ;
白い花の中心部が、紫色。花茎が、赤褐色なのが節分草の特徴・特色。
ごく稀にいわゆる「素心」「青軸」のものが存在してるようだ。
花茎が黄緑色で雄蕊の葯が白く、雌蕊も黄緑色で葉色も暗緑色ではなく明緑色。
通常の節分草の群落に混ざり明るく透明感のある存在は、際立っている。
これが、「シロバナセツブンソウ(白花節分草)」と称される草花である。
突然変異的に赤紫の色素が抜けた姿。この先、経過観察に関心を持つ。
正式に品種として認知されているわけでは無いようだ。
昨今の気象的変化に対して、いかなる姿を見せてくれるだろうか??
この白花節分草の開花は、節分草に比べ少し遅く花を見せるようだ。
白色で大きな花弁のように見える部分は、
多くのキンポウゲ科の植物と同様、花弁ではなく萼片。
花弁は、雄蕊の周りに並んだ小さなY字形で先端が黄色い部分。
通常花の先端、黄色部分が花弁で基部は通常は淡い紫色。
白花は白色。通常花の雄蕊は濃い青紫色。白花は白色〜淡いクリーム色。
花の中心部にある雌蕊は、通常花では薄紅色、白花は淡緑色。
白花は、アントシアニン等の色素を構成する酵素の遺伝子に異常があるか。
白花の出現率は、かなり低いと思えるが、どの程度なのか興味津々。
 
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月2日、記」
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《 雅羅・/・襍囈〝3月花Ⅰ〟❖ ’24-61 》

オウバイ(黄梅) バラ科(Rosaceae)
学名:Armeniaca mume ‘Oubai’ 
別名:オウゴンバイ(黄金梅)
瑞泉寺本堂まえの梅の木。


 
《 鎌倉市指定天然記念物“黄梅” 鎌倉瑞泉寺  ❖ 2023/02/28  ❖ 》 
梅は、栽培起源が分からない程、遠い昔より親しまれている花木。
弥生時代前期頃から栽培され始め奈良時代には各地広まったと伝わる。
用途は、薬用・食用・観賞用と色々だが梅干し作りが多かったようだ。
大別すると、果実を収穫する実梅(みうめ)と観賞用の花梅(はなうめ)2種類。
新品種に関しては江戸時代以降、増え続け今では400種以上にも登る。
早咲きには、2月から花咲く冬至、寒紅梅、大盃(おおさかずき)等々。
ウメはアンズ(アプリコット)やスモモと同亜属、此等との交雑種も多い。
地元、鎌倉に’黄梅(おうばい)’と呼ばれる変わった容姿の梅の木がある。
花名の通り花が黄色っぽい而して小花、樹勢も弱く幹も細いのが特徴的。
この梅の木、鎌倉市の瑞泉寺(ずいせんじ)に江戸時代からあると伝わる。
日本植物学の父と称される牧野富太郎博士が’黄梅(おうばい)’と命名した。
本堂前庭に七本あるが、そのうち本堂右前(向かって左前)の古木一株が、
「オウバイ」として鎌倉市指定天然記念物に指定されている。
一般にいうオウゴンバイと別品種なのか別系統の同品種なのか等は不明。
見てみると、”咲き終わり花弁が散り黄ばみ始めた”状態に見えもする。
其の様に思い素通りする人が多い。が、間近で観察すれば満開状態と分かる。
*       *       *
「黄梅」と云えば円覚寺塔頭の黄梅院(おうばいいん)が頭に浮かぶ。
黄梅院は、瑞泉寺の開山、夢窓疎石(むそうそせき、1275-1351)の塔所。
(実際の墓所は京都嵐山の臨川寺)
*       *       *
瑞泉寺の”黄梅”が何かを表しているのだろうか、個人的には想い膨らむ。
黄色く熟した梅の実が悟りに喩(たと)えたのか。
中国の禅の聖地である黄梅県に関係しているのか、
黄色い梅の花(植栽の意図は不明)が、夢窓疎石を思っての植栽か等々。
寺社という場所は、文化の殿堂、と思うがゆえにである(私的感慨)。
オウゴンバイ・・オウバイ!?!
花弁が退化(雄蕊化)して小さめになった、それ故花も小さい(小輪)。
やや淡い黄色で咲き進むと色薄まると資料にある。
花弁が薄黄色、開花しても花中心部の雄蕊はくるりんと丸まった状態。
花弁が完全に退化してなくなった’酈懸梅、別名’茶筅梅’と同様、珍しい梅の木。
*       *       *       *       *
「花壇地錦妙」(1695年)に黄梅、きうめ、おうばいとは別種とある。
黄金梅とは、花弁は普通で、葯の黄色が目立つものを言うに由。
鎌倉市指定天然記念物の瑞泉寺「黄梅」が有名すぎて本黄梅と言われもするが、
古くに記載されている「きうめ」なる表現を定着させてほしく思う。
 
「令和陸年(皇紀2684年)3月1日、記」
 
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