ご近所に植えてある 「レモン」 の木に、【ナミアゲハ】の若齢幼虫が仲良く二匹おりました。
幼虫はミカン科の葉を食草としており、「レモン」もミカン科ミカン属の植物です。
孵化したばかりの一齢幼虫は黒褐色で体表に多くの突起があり、ケムシのような形をしていますが、脱皮しますと毛が少ないイモムシ型となり、黒褐色の地に白色の帯模様が入り、四齢幼虫まで脱皮を繰り返して成長します。
五齢(終齢)幼虫では、5センチほどの緑色のイモムシ型に変わり、胸部に黒と白の目玉模様ができます。
【ナミアゲハ】は年に2~5回発生、暖かい時期には一週間ほどで羽化しますので、まだまだこれから成虫の飛翔が見られそうです。
< 不完全変態の幼虫:体長6ミリ >
体長12ミリばかり、濃い暗褐色の体色で体表面には細かい短毛があり光沢がなく、腹部側面に縞模様がある【ホオズキカメムシ(酸漿亀虫・鬼灯亀虫)】です。
カメムシ目カメムシ亜目ヘリカメムシ科に分類され、名の通り「ホオズキ」や「アサガオ」・「ヒルガオ」・「サツマイモ」などのヒルガオ科、「トマト」・「ナス」などのナス科などによく見かけます。
後脚の腿節がよく発達していますが、本種は一夫多妻のハーレムを形成するため雄同士の戦いのための武器となり、また天敵の「テントウムシ」を蹴散らす武器にもなります。
下側の写真は<卵 → 幼虫 → 成虫 >と不完全変態の<幼虫>で体長は6ミリ程度、体色も穏やかで、腹部側面の縞模様もまだ出ていません。
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以前にアップしました 【ヒカゲチョウ(日陰蝶)】 は、裏翅全体が写せておりませんので気にしていたのですが、日本固有種の「蝶」として、きれいな被写体の記録が残せました。
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科に分類され、東北地方北部および九州では生息域が限られていますが、関東以西の本州および四国では、低地から山地にかけて分布しています。
名称通り、日陰などの薄暗い場所を好み、花よりも樹液や熟した果実などを餌としています。
「ヤマトシジミ」の黒点 の違い同様に、前翅裏側の蛇の目紋が本種では「大・小」2個ですが、「クロヒカゲ」は「大・大」の2個であり、「クロヒカゲモドキ」では3個あります。
近所の空き地で見かけた、前翅長15ミリほどの<夏型>の【ベニシジミ】です。
季節型の蝶としては、体長も大きく模様も鮮やかになる 「ナミアゲハ」 や 翅形状が変わる 「ウラギンシジミ」 、 体色が変わる 「モンシロチョウ」 などが代表的で、この【ベニシジミ】も、翅裏の模様の鮮やかさが <春型> と (夏型)で違います。
しゃがんだ姿勢で、カメラを構え、頭を左右に動かして構図を決めていましたら、不審に思われたご婦人から「大丈夫ですか?」と、声をかけられてしまいました。
何枚か写真を撮影した後でしたので、「蝶を写しているんですよ」と返事ができましたが、一枚目なら黙って撮影に集中、余計に変な人物だとみられたかもしれません。
デジカメの良さで、その場で写した【ベニシジミ】を見せますと、小さな蝶の翅模様の美しさに、驚かれていました。
笹の葉の上に、体長4ミリ程度、まだ幼体の【ネコハエトリ】がいました。
小型でピョンピョンと飛び跳ねるように素早く歩き、山野などに普通に見かける「ハエトリグモ」で、ハエトリグモ科コゲチャハエトリ属に分類されています。
一般的に<オス>は頭胸部が黒く、腹部は茶褐色で中心に黒い模様が入り、 <メス> は毛深く全体的に明るい茶褐色ですが、斑紋は個体変異が大きく様々な模様があります。
【ネコハエトリ】の和名は、動作や捕食行動がネコ科の動物に似ているところから名づけられています。
今年も<ドングリ>の実をつけた枝が、雑木林に落ちている時期になりました。
風などでちぎれたのではなく、「ハイイロチョッキリ」というコウチュウ目オトシブミ科チョッキリ亜科の昆虫が切り落とした枝です。
ドングリの<ハカマ(殻斗)>部分に、卵を産み付けた跡の穴が確認できます。
孵化した幼虫は<ドングリ>の実を食べて成長、土中に潜り<蛹>となり、成虫になりますと木に登り、また産卵するライフスタイルです。
ファルコン植物記(1288)で、紅白二色の 「ハナスベリヒユ」 をアップしましたが、この花壇には多彩な色の「ハナスベリヒユ」が植え込まれていました。
赤紅色の花にピントを合わせていましたら、横から「セイヨウミツバチ」が飛行してきて、着地した写真になりました。
「セイヨウミツバチ」の採蜜能力は「ニホンミツバチ」 の4~5倍あり、群れの管理が確立していて養蜂が容易ということもあり、1877(明治10)年に勧農局新宿試験所(現:新宿御苑)に、イタリア産「セイヨウミツバチ」6群を輸入したのが最初です。
「ニホンミツバチ」と「セイヨウミツバチ」の交雑種が生まれてもおかしくはないと考えられますが、玉川大学のミツバチ科学研究所の実験では、女王蜂が産んだ卵は孵化しないそうです。
今年の8月は雨の日が多く、蝶たちにとってもうれしくない天候だったのではないでしょうか。
例年になく、蝶たちとの遭遇も少ない感じがしています。
春先4~5月に見かける【モンシロチョウ】は、越冬した蛹から羽化した<春型>で、気温も低く、餌も少ないこともあり、<夏型>に比べますと一回り小さな体形です。
写真の【モンシロチョウ】は、裏翅の先端に淡黄色が見られる<夏型>で、今月の中旬頃に、交尾の最盛期を迎えます。
紋は黒いので、本来なら「モンクロチョウ」と呼ぶべきところですが、元々は「モンクロシロチョウ(紋黒白蝶)」でしたが、日本最初の国定教科書に載せるときに、子供たちには長い名称だということで、「モンシロチョウ(紋白蝶)」になったという逸話があります。
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きれいな濃い緑色の体色に、小さな白い点をちりばめた前翅を持つ【シロテンハナムグリ(白天花潜)】です。
甲虫目コガネムシ科シロテンハナムグリ属の昆虫で、体長20~25ミリと、「ハナムグリ」類の中では大型です。
本来「ハナムグリ」は、 「コアオハナムグリ」 などのように、花の花粉や蜜を求めるために雄しべなどの中に頭を突っ込みますので「ハナムグリ」=「花潜り」の名称がついていますが、本種は樹々の樹液や果実なども餌としています。
体色も濃い緑色から 赤銅色 、紫色や黒色を帯びる個体もあり、色彩変異が多い昆虫です。
幼虫の食草は、マメ科の「カワラケツメイ」一種類しかありませんので、この植物が少なくなりますと、【ツマグロキチョウ】も絶滅の危機に瀕し、いまでは多くの都道府県で絶滅危惧種に指定されています。
名前の通り「カワラケツメイ」は、河原の石ころが転がっているような荒地などの草原によく見られる植物ですが、近年の河川改修工事の影響で、自生地が減ってしまいました。
写真の【ツマグロキチョウ(褄黒黄蝶)】は、全体的に黄色でしかも淡い感じの色合いですので、夏型の<メス>だと思います。
これから秋型が出現してくると思いますが、こちらはやや夏型よりも大きく、また後翅裏側に茶褐色の筋が入りますので、見分けるの容易です。
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