「1ドル=145円22銭~145円23銭」
6月
20日
20日午前の東京外国為替市場で、円相場は上昇でした。12時時点は「1ドル=145円23〜25銭」と前日17時時点と比べて16銭の円高・ドル安でした。
イスラエルとイランの衝突を巡り、米軍がすぐに軍事介入するとの見方が後退。円やユーロなど主要通貨に対し、これまで積み上がったドルの買い持ちを縮小する動きが広がりました。
円相場は「1ドル=145円13銭」近辺まで上げ幅を広げる場面がありました。米ホワイトハウスの<レビット報道官>は19日、<トランプ大統領>がイランへの軍事行動の是非を2週間以内に決めると明らかにしています。近くイランと交渉する考えも示しており、米軍がイランを即座に攻撃するとの警戒が薄らぎました。中東情勢の緊迫を背景にこれまで「有事のドル買い」が続いてきたため、持ち高調整の円買い・ドル売りが活発となっています。
20日、総務省が発表しました5月の全国消費者物価指数(CPI)では、生鮮食品を除く総合が前年同月比(3.7%上昇)でした。上昇率は市場予想(3.6%)を上回り、2年4カ月ぶりの高さとなりました。インフレ率の上振れで日銀が追加利上げに動きやすくなるとの観測も円相場の支えとなっています。
買いが一巡すると円の上値を試す動きは鈍くなり、20日は事業会社の決済が集中しやすい「5・10日」にあたり、輸入企業など国内実需筋による円売り・ドル買いが活発だったとの観測が意識されています。〈奴隷解放記念日〉の祝日明けの米市場の動向を見極めたいとする市場参加者も多く、円相場の上値は限られています。