17日、米連邦地裁は米IT大手グーグルが反トラスト法(独占禁止法)に違反し、インターネット広告の仕組みの一部で不当な独占をしていたとの米司法省などの訴えで、グーグルの三つのサービスのうち二つについて独占を認める判決を下しています。
独占が認められたのは、ウェブサイト運営者向けの広告掲載サービスと、運営者と広告主をマッチングするサービスの二つで、ウェブサイトに広告を表示するためのシステムや、広告の売買を行う仕組みを使って競争を妨げていたと判断しました。
今回の訴訟は米司法省などが2023年1月に起こしたもので、一審で敗訴した検索サービスの独占を巡る訴訟とは別のもの。グーグルは、オンライン広告関連の事業を巡っても売却や分割を含む是正措置を迫られる可能性があります。
連邦地裁は、グーグルが広告を表示するシステムと広告を売買する仕組みを一体で提供し、他の企業が入り込めないようにしていたと指摘。広告を掲載したいウェブサイトの運営者や、広告を出したい企業が不利な立場に置かれたと認定しました。
一方で、広告を出す企業向けの別のサービスについては、違法と認めませんでした。
グーグルは、検索エンジン市場でも昨年8月、独占を認定されています。是正の方法について、原告の司法省も含め議論しています。