15日午前の東京外国為替市場で、円相場が下げ幅を広げています。10時時点は「1ドル=156円61〜63銭」と前日17時時点と比べて78銭の円安・ドル高でした。10時前には一時「1ドル=156円76銭」近辺と
(7月23日)以来およそ4カ月ぶりの安値をつけています。
日米の金利差拡大を見込んだ円売り・ドル買いが広がるなか、輸入企業など国内実需筋によるドル資金の調達が活発だったとの観測も円相場の重荷となりました。
国内では15日が事業会社の決済が集中しやすい「5・10日」にあたり、10時前の中値決済に向けて市場では「ドル不足」との声がでています。到着済みの貨物などの決済に絡んだ国内輸入企業の円売り・ドル買いが活発だったとみられ、円相場を下押ししています。
15日、内閣府が発表しました7〜9月期の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率(0.9%増)と市場予想(0.7%増)を上回りましたが、4〜6月期は(2.9%増)から(2.2%増)に下方修正されたほか、総合的な物価の動きを示すGDPデフレーターは前年同期比(プラス2.5%)と市場予想(プラス2.7%)にやや届かず、円売り・ドル買いにつながっています。