昨日の神戸の最高気温は「35.2度」でした。ハチ目スズメバチ科の【キイロスズメバチ】も暑いのでしょうか、濡れた枯れ葉に付いた水滴を吸っている様子みたいに見えましたが、どうなんでしょうか。
この7〜9月の時期は、巣の引越しを行うため、活発に行動していますので、凶暴性が増しているだけに、単眼で睨まれている感じがして、近づくことは避けました。
体は他のスズメバチに比べると(女王バチ26ミリ・働きバチ17〜24ミリ)と小さめですが、
【オオスズメバチ】に匹敵する攻撃性を持つことに加え、【オオスズメバチ】と比べて人間の生活圏によく巣を作りますので、スズメバチの中で人への被害が最も多いのがこの種です。近年になって特に都市部で急激に増えてきました。
【キイロスズメバチ】は、特に多種多様なものを食べます。ハエやアブ、ミツバチなど小型の昆虫やクモのほか、昆虫や小動物の死骸、人間が捨てた残飯や飲み残しのジュースなども食べます。
チョウやガの幼虫などの大型で動きが鈍くとらえやすい昆虫は、蜂の王者である【オオスズメバチ】が独占しています。【オオスズメバチ】にかなわない【キイロスズメバチ】はそれらの魅力的な獲物を【オオスズメバチ】に譲り、細々と残り物を食べています。このように選り好みせずになんでも食べることが、【キイロスズメバチ】の生存戦略になっています。
食性の広さに加え、どこにでも巣を作る習性が、都市に適応しやすい理由であり、同時に人間への被害が多発することになります。