ドキュメンタリー映画『リッチランド』が、2024年7月6日により公開されますが、ポスタービジュアルが解禁されています。
本作の舞台はアメリカ・ワシントン州南部にあるリッチランド。同地は、1942年に始まったマンハッタン計画における核燃料生産拠点「ハンフォード・サイト」で働く人々とその家族が生活するために作られた町です。長崎に投下された原子爆弾「ファットマン」のプルトニウムが精製されたハンフォード・サイトは現在、研究施設群として国立歴史公園に指定されています。
地元高校に所属するフットボールチームのトレードマークは〈キノコ雲〉と〈B29爆撃機〉、チーム名は「リッチランド・ボマーズ」である同地。一部の住民は「原爆は戦争の早期終結を促した」と主張しますが、「川の魚は食べない」と語る人は核廃棄物による放射能汚染への不安を抱えながら暮らしています。
本作では、町の歴史を誇りに思う人がいる一方で、原爆に関与したことに複雑な思いを抱く人もいるリッチランドを、被爆3世であるアーティスト<川野ゆきよ>が訪問。監督は<アイリーン・ルスティック>が務め、アメリカの〈核〉を担い続けてきた町の知られざる歴史と人類の業を浮き彫りにします。