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今年の読書(55)『流警』松嶋智左(集英社文庫)

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警察小説は、数ある作家が書いている人気分野だと思いますが、著者<松嶋智左>は元女性白バイ隊員だった経歴をいかした『女副署長』でお気に入りに入り、この「女副署長」シリーズが、まさか3作目の『女副署長 祭礼』で殉職して終わるとは予想していませんでした。

その後『開署準備室 巡査長・野路明良』『バタフライ・エフェクト』などが刊行され、続編を楽しみにしていましたら、今回7月21日に文庫本『流警』が〈傘見警部交番事件ファイル〉の副題がついて発売され、これまた新シリーズが始まりそうです。

元本庁捜査一課に所属していた27歳の「南優月」巡査長は、運転をして被疑者を護送中に起こした事故が理由で「傘見交番」に左遷になりました。過疎化で警察署が不要となり格下げされた〈警部交番〉で、警務係として禊の日々を過ごしていました。

そんな辺境の地に突然、料理が得意な東大出身のキャリア「警視正榎木孔泉」が赴任してきます。時を同じくして、地元の名士の妻「佐倉実阿子」が殺害され、「傘見交番」に捜査本部が設置され、「優月」はともに犯人を追うことになります。外国人技能実習生や警察官の不倫事件などを絡めながら、二転三転しながら謎が謎を呼ぶ捜査は難航していきます。

地元住民の「地区の祭り」や「台風」などの場面設定が、『女副署長』シリーズを連想させますが、あとがきでも触れていましたが、著者自身の経験が反映されているようです。

今後のキャリア「警視正榎木孔泉」や、「南優月」巡査長と被疑者を護送していた恋人だった「隈」刑事との関わりの進展が楽しみな〈事件ファイル〉シリーズになりそうです。
#ブログ #文庫本 #読書

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