首都の名称「アスタナ」@カザフスタン
9月
19日
カザフスタンでは今年1月、燃油価格高騰から反政府デモが全土に拡大。外交官出身の「忠臣」として大統領職を引き継いだはずの<トカエフ大統領>が、混乱の責任を負わせる形で<ナザルバエフ前大統領>を安全保障会議議長から解任し、失脚させていました。
その後、6月には<ナザルバエフ前大統領>の影響力を排除する改憲案も国民投票で承認されています。今回の首都改称は「国民になじみがない」(下院議員)というのが表向きの理由ですが、政治的な動きとみられており「脱ナザルバエフ」の象徴と言えそうです。
1991年のソ連からの独立宣言後、首都は1997年に南部アルマトイから北部アクモラに移され、名称が1998年にアスタナに変更されました。オイルマネーを背景にした都市計画は建築家の故<黒川紀章>が担い、2017年に万博も開かれています。
今回の改憲では、<トカエフ大統領>の提案によって大統領任期制限も修正。連続2期10年までだった規定を1期7年までに改めています。<トカエフ大統領>は今の任期はカウントされないと解釈し、2024年の次期大統領選を今秋に前倒しして再出馬する意向で、政権基盤の強化を図っています。