『トムボーイ』@<セリーヌ・シアマ>監督
7月
21日
『トムボーイ』は27歳で長編デビュー作『水の中のつぼみ』(2007年)で高い評価を獲得した<セリーヌ・シアマ>が、「前作とは別の方法を試したい」という志のもと2011年に発表した長編2作目です。低予算のインディペンデント作品ながら、本国フランスではヒットを記録しました。2011年、第61回ベルリン国際映画祭パノラマ部門オープニング作品として、テディ賞審査員特別賞を受賞している作品です。
本作はジェンダーアイデンティティの揺らぎを抱えながら少女として育ってきた「ロール」が、引っ越し先で新たに知り合った友達に「ミカエル」と名乗り、男の子として過ごし始める物語。「ロール」は友達の「リザ」から「ミカエル」としての自分に好意を抱かれていることに葛藤しつつも、距離を縮めていきます。そして新学期が近づく夏の終わり、友人や家族たちとの間にも変化が訪れます。
「ロール / ミカエル」を演じたのは、オーディションで選ばれた<ゾエ・エラン>、<マロン・レヴァナ>が妹「ジャンヌ」、<ジャンヌ・ディソン>が大人びた雰囲気の少女「リザ」に扮しています。