『もち』@<小松真弓>監督
6月
27日
映像ディレクターの<小松真弓>(49)が、地域特有の食文化を伝えるPR動画制作のために岩手を訪れたことをきっかけに生まれた作品です。800年前の景観とほぼ近い姿が守られてきた本寺地区で、閉校が決まった中学に通う14歳の少女「ユナ」が子供から大人へと変化していく一瞬の時間を切り取っています。
一関市の住民の人びとが出演しており、言葉や伝統、感情をありのままの形で残すという手法で、ドラマでありながら限りなくドキュメンタリーに近い作品として製作されています。
おばあちゃんの葬式で、臼と杵でつく昔ながらの方法で餅をつきたいと言い張るおじいちゃん。家族は手間をかけなくても餅つき機でも同じようにおいしい餅が作れると説得しますが、おじいちゃんは頑なに昔ながらの方法で餅をつくといいます。そんなおじいちゃんの心の機微を敏感に感じる「ユナ」でした。
「ユナ」役の<佐藤由奈>(17)のほか「おじいちゃん」役に<蓬田稔>、「シホ」役に<佐藤詩萌>、「タツ兄」役に<佐々木俊>、「先生」役に<畠山育王>が出演しています。