戦闘機「紫電改」エンジン「誉」公開@大和ミュージアム
5月
29日
国産エンジン「誉」は、2018年9月11日、広弾薬庫ののり面整備工事中に、地下約1メートルから掘り出されました。広弾薬庫は戦争末期に「誉」の量産を図っていた第11海軍航空廠(しょう)の跡地で、戦後70年余り、地中で眠っていたとみられています。
出土品のサイズは、円柱形のクランクケースが直径約50センチ、回転軸のクランクシャフトが長さ約90センチ。エンジンの中心部に当たる、外周に2重星形に計18気筒あったシリンダーのピストンへつながるロッドや、歯車の一部も付随しています。
「誉」は、終戦まで日本を代表する航空機メーカーだった「中島飛行機」が開発。「零式艦上戦闘機(ゼロ戦)」(製造者:三菱重工業(開発)・中島飛行機(ライセンス生産)) などに搭載された14気筒のエンジン「栄(さかえ)」を18気筒へ強化し、小型ながら出力2千馬力と、世界水準の高性能を誇り、ゼロ戦の次代の主力機「紫電改」をはじめ、「流星」「銀河」などの新鋭機に搭載されました。