今年の読書(23)『朽ちないサクラ』柚木裕子(徳間文庫)
3月
20日
新聞にすっぱ抜かれた不祥事のネタ元が、<森口>の元同級生の新聞記者の<津村千佳>ではないかと、彼女を食事に誘い問い詰めところから話しは急展開します。
<津村>は不祥事の件に関係していないと否定しますが、犯人に心当たりがあるとして、会社を休み調査を始めますが、何者かに殺されてしまいます。
<森口>は警察学校同期の年下の<磯川俊一>と、独自に事件の捜査を始めます。
不祥事のネタ元である<百瀬美咲>は警察署内の上司との不倫で首になった過去があり、すでに彼女は自殺していましたが、偽装の殺人事件でした。
警察内の不祥事を隠ぺいするような動きとして、「公安」がらみの様相が浮き彫りにされて事件は決着を迎えますが、真犯人に疑問を持つ事務職員の<森口>には手に余る状況でした。
一大決心のもと、<森口>は、警察官になる道を選ぶところで物語は終わりますが、今後刑事になった<森口>が<磯川>とのコンビを組んで活躍する姿を期待したい一冊でした。