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- 今年の読書(5)『ガリレオの苦悩』東野圭吾(文藝春秋)
本書『ガリレオの苦悩』は、「ガリレオ」シリーズ第4弾として、2008年10月24日に刊行されています。
この作品から、テレビドラマ『ガリレオ』の企画から生まれたキャラクターである女性刑事<内海薫>が登場、<草薙俊平>とのペアで事件の捜査に当たります。本作ではガリレオ(先生)こと帝都大学<湯川学>准教授に大きく関わってくる事件が、短編として5篇が収録されています。
タイトルになっている「ガリレオの苦悩」とは、
第1篇「落下る」では、頑なに捜査に協力しないという彼を前に、必死になって食らいつく<内海薫>を前にして。
第2篇「操縦る」では、自分の息子を殺めてしまった自身の恩師<友永>を前にして。
第3篇「密室る」では、身内を守ろうとするバトミントクラブ時代の友人<藤村>を前にして。
第4篇「指標す」では、水晶玉のダウジングを信じる純粋な少女<葉月>を前にして。
第5篇「撹乱す」では、自身を狙う科学者「悪魔の手」を前にして。その謎解きに苦悩します。
男性では見過ごしてしまいそうな些細な物事に対し、女性刑事<内海薫>の観察力が随所に生かされていました。
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