小型カプセルを分離@「こうのとり」7号機
11月
11日
「こうのとり」は8日未明、機体の外側にカプセルを取り付けた状態でISSを離脱後、エンジン噴射を繰り返して高度を下げ、地上からの信号を受けてカプセルを分離しています。宇宙航空研究開発機構(JAXA)が11日午前6時24分に分離を確認しました。
順調にいけば、カプセルは大気圏突入時の高熱に耐えて降下し、落下傘を開いて着水。11日午前にも船で回収します。内部の試料は南鳥島経由で航空機で運ばれ、13日に宇宙航空研究開発機構(JAXA)の筑波宇宙センター(茨城県)に届けられる予定です。
カプセルはISSの日本実験棟「きぼう」で作成されたタンパク質の結晶と金属酸化物の試料計約1キロを収納しています。円錐(えんすい)に近い形状で直径84センチ、高さ66センチ。試料の鮮度を維持するため、内部を4度に保つ保冷剤が入っています。
日本はISSからの物資回収を米国とロシアの宇宙船に頼ってきました。独自に回収できれば、試料を鮮度が良い状態で迅速に研究者に届けることができます。
「こうのとり」本体は大気圏への突入でほぼ焼失します。6号機まではいずれも南太平洋上空で突入しましたが、試料回収のため初めて場所を移しています。