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- 今年の読書(35)『ブルーマーダー』誉田哲也(光文社文庫)
刑事<姫川玲子>を主人公とするシリーズとして、『ストロベリーナイト』 ・ 『ソウルケイジ』 ・ 『シンメトリー』 ・ 『インビジブルレイン』 ・ 『感染遊戯』 に次ぐ文庫本最新刊が本書です。
本書で<姫川>は本庁捜査一課の主任から、池袋署の刑事課強行犯捜査係の担当係長になっています。
その池袋署管内の雑居ビルで、出所したばかりの庭田組組長<河村丈治>の撲殺死体が発見され、さらに同一犯と思わせる手口で、半グレ集団である「新東京連合」や中国人グループ「主華龍(スカル)」のOBたちが、連続して殺害されていきます。
<下井正文>警部補と組み池袋の繁華街を捜査中、フイリピンから出稼ぎに来ている女性から、<ブルーマダー>と呼ばれる殺人者の存在を知らされ、裏社会の人間が20人以上消されている事実を突き止めていきます。
本書は第一作目の『ストロベリーナイト』の<姫川>は29歳、その4年後のアンサー編的な筋立てをしており、まだこのシリーズを読まれていないかたは、ぜひ『ストロベリーナイト』だけは読んで、本書を読んでいただきたいです。
17歳の夏に起こった<姫川>の暴行事件を核として、恋心を持っていた元部下の<菊田>巡査部長や、天敵の<ガンテツ>こと<勝俣健作>警部補も健在で、<姫川>ファンとしてはおおいに楽しめた一冊でした。
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