美術史の翻訳家<原柊子>は45歳、マンションに一人住まいの母<津田桐子>の横の部屋を仕事場としています。
母娘でプーケットに旅行した時、離婚して母と住んでいる15歳の帰国女子である<美海>と建築家である父親の<根岸英彦>達と知り合い、<柊子>は<英彦>と一夜限りの関係を持ちます。
日本に帰国後、友人と呼べる仲間も少ない<美海>は<桐子>の家に訪問しを繰り返してゆくなか、<柊子>のテレビ局に勤める夫<原武男>と知り合い、デートを重ねるうちに自らホテルへと誘う関係になってしまいます。
妻以外の女性と多くの関係を持つ<武男>を非難することもなく、夫以外の男性と寝ることもある<柊子>ですが、夫の女性遍歴に目をつぶる夫婦関係は理解できない世界でもどかしさが残りましたが、本作品は「第14回島清恋愛文学賞」(2007年)を受賞していますので、わたしの読み方に問題があるのかもしれません。
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