言葉で安心を与える
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私たちは「インターネット」という言葉を聞くと、どこか不思議で特別な存在、目に見えない広大な空間を想像しがちです。しかし実際には、インターネットは情報を生み出すわけでも、所有するわけでも、完全に管理するわけでもありません。単なる“配送システム”にすぎないのです。役割は、郵便サービスのように、ある場所から別の場所へ情報を運ぶことだけです。
こう考えてみてください。
あなたが送るメール、写真、動画、ドキュメントはすべて“荷物”です。その中身がテキストであれ、画像、音声、ライブ配信であれ、インターネットはそれらをPoint AからPoint Bへ運ぶだけです。たとえば、あなたのパソコンから友人のスマホへ、あるいは企業のサーバーからあなたのブラウザへ届ける、という具合です。
物理的な荷物の配送と同じように、インターネットは中身に関心を持ちません。中身がどんなものであっても、処理できる形式であれば運びます。荷物に書かれた“住所”がIPアドレスにあたり、それがネットワーク上での配送先を示します。データは途中でルーターやスイッチ、サーバーといった“配送センター”や“配送トラック”に相当する機器を経由して届けられます。
ここで重要なのは、インターネットそのものが、あなたのメッセージの価値や正確性、魅力を高めるわけではないということです。その価値は、すべて中身――つまり“デジタルの荷物”の中にある情報やコンテンツによって決まります。ゴミを送ればゴミが届き、有益で洞察に富んだ美しい情報を送れば、それが届きます。配送手段は中身の質を変えることはなく、変わるのは速度・到達範囲・アクセスのしやすさだけです。
また、荷物は盗まれたり、失われたり、遅延することもあります。物理的な重要書類を送るときにセキュリティ対策を施すように、オンラインでも暗号化や認証なしで機密情報を送るべきではありません。
ビジネスにおいても、この視点は非常に重要です。多くの企業はインターネットそのものを商品であるかのように考えがちですが、実際はただの運び屋です。本当に注目すべきは、そのデジタルの荷物の中身――つまり、あなたが届けようとしているアイデア、製品、サービスです。
インターネットは“道路”にすぎません。
あなたのコンテンツは“車”です。
もしその車が走る価値のないものなら、どんな立派な道路を使っても意味はありません。