ハクサンフウロ(白山風露) フウロソウ科(Geraniaceae) 学名:Geranium yesoemse var. nipponicum ニッコウキスゲの群落の中に咲くハクサンフウロ。 周りの草にまぎれて目立たないが、瀟洒に咲いていた。 東北地方~中部地方(伊吹山辺りまでか)自生が確認されている。 高所の雪渓周辺草地でよく見かける。高さは5~60cm。 母種はエゾフウロ(蝦夷風露)。 6月9日誌「6/1箱根・湿生花園」
フナバラソウ(舟腹草) キョウチクトウ科(Apocynaceae) 学名:Cynanchum atratum Bunge 別名;ロクオンソウ 「イズカモメヅル」「コバノカモメヅル」「アズマカモメヅル」と同科カモメヅル属。 つる性ではなく、30~80cmの高さに自立する。 名前は、熟した実が二つに割れ、その一片が船の腹に見えることから。 茎は分枝せず高さ40~80cm、全体に軟毛を密生、葉は長さ6~10cm位。 花冠は5裂し裂片は長さ7mm位、袋果は長さ約7cm。 自然植生; 北海道から九州、山野の草地にはえる多年草。 絶滅危惧ランク;絶滅危惧?類 (VU)。日本固有種。 名の由来;和名の舟腹草は袋果の形を舟の胴体にみたてたもの。 6月8日誌「6/1箱根・湿生花園」
クサタチバナ(草橘) ガガイモ科(Asclepiadaceae) 学名:Cynanchum ascyrifolium 花の特徴、茎先に数個の花柄・花径2センチくらいの白い花をたくさんつける。 葉にも特徴があり楕円形で柄があり対生。 葉先は尖り両面にまばらに毛がある。 実の特徴花の後にできる実は袋果(熟すと果皮が自然に裂けて種子を放出)。 和名の由来は、花がミカン科のタチバナ(橘)に似ていることから 自然植生;関東地方から四国。山地の木陰に見られる多年草。 6月7日誌「6/1箱根・湿生花園」
ミヤマホタルカズラ(深山螢葛) ムラサキ科(Boraginaceae・リソドラ属) 学名: Glandora diffusa (Lag.) D.C.Thomas ミヤマホタルカズラ 標準 Lithodora diffusa (Lag.) I.M.Johnst. ミヤマホタルカズラ synonym Lithospermum diffusum Lag. ミヤマホタルカズラ synonym 【米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList)】 別名: リンドラ 深山蛍葛は、ヨーロッパの西南部のやや標高の高いところが原産地。 高さ10~35cm位、匍匐性で葉は線形、「ローズマリー」の葉に似ている。 ヨーロッパ原産の丈の低い木の仲間。、園芸上は多年草扱いされているようだ。 6月6日誌「6/1箱根・湿生花園」
キバナコウリンタンポポ(黄花紅輪蒲公英) キク科(Asteraceae) 学名:Hieracium pratense 別名: ノハラタンポポ コウリンタンポポ の黄花種。コウリンタンポポと同じくヨーロッパ原産の帰化植物。 ネットで検索すると西洋蒲公英と同様に!?!繁殖力が強く厄介者扱い状態のようだ。 コウリンタンポポは別名エフデタンポポ(絵筆蒲公英)とも呼ばれる。 黄花・紅輪蒲公英は、花茎がとても長く細い花茎に細毛が沢山見られる。 北アメリカ大陸では、ヨーロッパ原産だが帰化状態にあるようで、 最初、美しさ花を「ヴィーナスの絵筆」と呼んでいたが繁殖力の凄さで、 「ヴィーナスの絵筆」が、「悪魔の絵筆」と呼ばれるようになってしまった。 ドイツの書“Alpenblmen”Wolfgang Lippert著では、 アルプスの野生植物として「コウリンタンポポのドイツ語名」を “Orangerotes Habichtskraut”と表記している。 Habichtskraut!?!,我が国では、ミヤマコウゾリナを指す。 草姿・花姿・葉姿、どこをとっても似ている!?! 日本の解説書ではミヤマコウゾリナは、茎の上部で分枝してそこに葉も見られる。 対してコウリンタンポポは、花茎の先で分枝し、花はつくが葉はそこにみられない。 更には、ミヤマコウゾリナは、鮮黄色と見える。 北海道に多く自生してると、ネットでも報告されている。 神奈川県の帰化植物のコーナーにも登場するが、 繁殖力が強すぎるので、駆除すべきであるとも掲載されていた。 又一つ、「黄花紅輪蒲公英」なる種類を知った。 6月5日誌「6/1箱根・湿生花園」
ブルーポピー ケシ科(Papaveraceae) 園芸的呼び名; 「ヒマラヤの青いケシ」で流通。 メコノプシス属(Meconopsis)の総称として、 園芸の世界では「メコノプシス」でも通っているが、 英名のブルーポピー(blue poppy画像1)が一般的か? ブルーポピーは標高が2700~4500m位の高地に見られ、 ヒマラヤ・チベット・ミャンマー周辺に自生する。 自生地によって花色は、大きく異なる。 チベット等、これら高地には黄色い花(主にキンポウゲ科)が多い。 高地で暮らす動物(ヤク等)は、毒性あるキンポウゲ科の植物を食べない故か?? 高所では、黄色い花が目立つ。 *****ヒマラヤの山麓3000m位の高地で。画像2***** ブルーポピーと呼ばれるように「青色」だが、自生地、植物園等の標高で色が異なる。 それは、土壌の性質によるものではなさそうなのだ。 日差しは強いが、地中は冷たい。この関係に色の濃淡が出るか?? 又、雨季に咲き、あの独特の色(見たもので無いとわからない!?!)。 それらを以って「現存する花の中で最も美しい花」「秘境の花」と呼ぶ。 岳人達は、「天上の妖精」と呼んでいる。 6月4日誌「6/1箱根・湿生花園」
サラサドウダン(更紗灯台) ツツジ科(Ericaceae) 学名:Enkianthus campanulatus (Miq.) Nichols. var. campanulatus 別名: ヨウラクツツジ、 フウリンツツジ 自生は、山・森に見える落葉低木。高さは2-5m。日本固有種。 だが、ヤマツツジやシャクナゲなどとは異なり、 何故か生垣によく使われるドウダンツツジの仲間。 白地の花冠に紅紫色の縦筋が入ったものが俗に言うサラサドウダン。 (研究者談・以下) ツツジ科植物の多い安達太良山(福島県・日本百名山・花の百名山)周辺では、 サラサドウダンは縦筋がごく薄く花冠全体が肌色のものや、 ベニサラサドウダンと判別困難なものなどが多く自生している。 それらは植栽されたサラサドウダンには見られない花色の複雑な変異がある。 標準花色のサラサドウダンはごく僅かで変異が多い。 自然分布:北海道(西南部)・本州(兵庫県以東)・四国(徳島県) 名前の由来:花冠に更紗染の模様があることによる。 6月3日誌「6/1箱根・湿生花園」
ヒイラギナンテン(柊南天) メギ科(Berberidaceae) 学名:Mahonia japonica (Thunb. ex Murray) DC. あまり陽の当たらない陰地でよく育っている高さ1-2mの常緑低木。 革質でヒイラギに似た小葉が、幹の先から放射線状に総状花序をたらす。 黄色の花を多数咲かせる姿は、圧巻だ。 果実が、早くも白粉をまぶしたように藍黒色に熟していた。 ヒイラギに似たナンテン!!わかりやすい名前。 6月1日誌「6/1大和市・泉の森」
里山、麓に自生する落葉小高木。 白い下向きに咲く小花。雄蕊は10本。 自然分布;北海道・本州・四国・九州・沖縄。 マタギや山に入る仕事をしていた東北の方に聞いた話。 果実には麻酔効果があり、砕いて川に流し魚をつかまえた由。 サンショウより効果は低いとか! 果皮はサポニンを含み洗濯にも用いられたらしい。 それ故か?名前の由来は、、、! 実が有毒で食べたとき「エグイ(ひどい)」味がすることに由来。 素人目には、はっきりとわからないのだが? 画像は、野茉莉・・枝垂れ野茉莉、どちらであろうか?? 5月31日誌「5/24大和市・泉の森」