《囈(35)“懐かしの高山植物(5)!?!”❖21-253》

コメバツガザクラ(米葉栂桜)    ツツジ科(Ericaceae)
学名:Arcterica nana




《ガレ場を好む楽しい花”米葉栂桜”!?!》
コメバツガザクラ(米葉栂桜);
北八ヶ岳・北横岳したの坪庭で観た花。6月初め(八ヶ岳南北各所で見れる)。
エゾノツガザクラ、アオノツガザクラ等と同じく砂礫地、岩礫地の地面を這うように育つ。
高山の岩場に生える「ツガザクラ」の仲間だが、葉が広く「コメバツガザクラ属」。
「コケモモ」に似ているが、花が丸っこく口がすぼまっている違いがある。
また、花が3輪1セットで咲く。花冠は、白色で長さ4-5mm、先端は浅く5裂し、雄蕊10本。
ハイマツ帯の風衝草原や雪田周辺にカーペット状に広がるようだ。
ツガザクラの様な針金状の葉ではなく當に米葉でである。
*      *      *
今、この坪庭と呼ばれるすぐ近くまで北八ヶ岳ロープウエイで行かれる。
麓の北山地区山麓駅(標高1,771m)から山頂駅(同2,237m)までを約7分で駆け上がる。
山岳パトロールのバイトをしていた1965~6年は建設中で見回りに時折参った場所。
この地の建設現場で黒曜石が見つかった事もあって調査に参加した。
このロープウエイ開設当初(1967年)は、「日本ピラタス横岳ロープウェイ」と呼んでいた。
令和参年(皇紀2681年)9月9日、記」

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《囈(33+1)“懐かしの高山植物(3+1)!?!”❖21-252》

ミツバオウレン(三葉黄蓮) キンポウゲ科(Ranunculaceae)
学名:Coptis trifolia (L.) Salisb.





ウスギオウレン (薄黄黄蓮) 学名:Coptis lutescens Tamura
早春から初夏まで花期がながい。セリバオウレンの変種。
雄花は白色~淡黄色、淡紫色を帯びる。花径は1㎝位。
葉は根生葉が3回3出複葉、淡黄色の花故に、薄黄黄蓮と言われる。
《稜線近くで観る黄色い花”三葉黄蓮”+α!?!》
ミツバオウレン(三葉黄蓮);
背丈が低く、他の植物の下になって名前由来の三葉を見ることは割りと少ない。
漢方薬の薬草の オウレン  に似、葉が3枚あるのが名前の由来。
花びらのように見えるのはガク片で、黄色く小さなのが本物の花びら。
和名の由来は、オウレンに似て3小葉を持つ事。又、根茎を黄連ということから。
根茎は黄色~橙色。葉は根生し、3出複葉。小葉は、無柄で鋭い鋸歯縁、厚く光沢がある。
細い花茎の先に直径約1㎝の花を1個だけつける。萼片は5個、白色の花弁状で大きい。
花弁は長さ0.8~1.6㎜、棍棒状の黄色の蜜腺だけになっている。雄蕊は、長く30~60個。
オウレンは キクバオウレンやセリバオウレンを含めた広義の Coptis japonica を指し、
一般的にはキクバオウウレンを指す。小さな白色の花弁がある。 
*      *      *      *      *
八ヶ岳連峰には、南八ヶ岳連山と北八ヶ岳連山がある。総じて八ヶ岳連峰と呼ぶ。
連峰の東側麓の小海線沿線は、観光開発が進み悪く云えば俗化してしまった。
初めて清里の駅に降り立った頃は、駅前に雑貨屋さんが一軒あるのみだった。
大きな建造物といえば、清泉寮と八ヶ岳ロッジ(国民宿舎・今はない)位だった。
野辺山は、国鉄(現JR)駅として最高高度の駅としては知られていたが。。。!
他方、八ヶ岳連峰の西側麓は、余り開発されておらず、緑が色濃く残っている。
硫黄岳稜線を北に下り夏沢峠を西に少し下った森林の中にオーレン小屋がある。
この山小屋名は、薄黄黄蓮に由来すると聞いた。
1965・6年の夏にオーレン小屋には大層お世話になった。
64年夏は、長野営林局の山岳パトロール(監視)のバイトでよく利用させて頂いた。
翌年は、厚生省の山岳指導員(国立公園関係)で数度寄らせて頂いた。
懐かしい。当時の小屋主さんが現役でご活躍に由。一度訪ねてみたい。
令和参年(皇紀2681年)9月8日、記」
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《囈(33)“懐かしの高山植物(3)!?!”❖21-251》

八ヶ岳 横岳~硫黄岳 稜線。
コマクサ(駒草)      ケシ科(Papaveraceae)
学名:Dicentra peregrina (Rudolph) Makino
稜線からの斜面に群落がある。
コマクサとウルップソウ(ウルップソウが終わるとコマクサが咲き始める)の共演。
中に白色コマクサが見えた(稀少な姿)。
標高2500m前後??の高所に華麗に魅せるコマクサ。
《ガレ場を好む瀟洒な花”駒草”!?!》
コマクサ(駒草);
 エーデルワイス  やコマウスユキソウと並び称される「高山植物の女王」。
「ガレ場」と呼ばれる高山の細かい礫地帯、そして岩場で見れる不思議さ。
仔細は知らないが、花をつけるまでに数年~20年もかかると聞く。
人気が沸騰!!盗採被害が続出、絶滅した自生地も数多い、と。。。!
コマクサの種は、柄に付いた実の殻が割れ、種がこぼれ落ちるだけでなく、
実をぶら下げている柄が折れ、殻ごと斜面を風で飛ばされ種を撒き散らす。
そして広い範囲に生育地を広げる由(50年も前と今を見比べると実感できる)。
「駒草」の名は、花の形が馬の顔に似ている!?!からに由。
強風の吹き荒れる高山の植物、理にかなって背は低く、花も2~3cmと小さい。
コマクサをケマンソウ科(Fumariaceae)に分類してる論文も見受けられる。
根は砂礫中に長く伸び、葉は粉白色、2回3出複葉、小葉も細分裂し、地を這う。
花は淡紅色。花弁4枚、中側の2枚は突き出し外側2枚は反り帰り基部が丸く膨らむ。
雄蕊は6個。萼片は、2個。 白花品はシロバナコマクサ(form. alba) と呼ばれる。 
孤高の地での植物を園芸的に商売に供するのは、控えて頂きたいと希する。
限定的で萬人の目には触れづらい?それらの稀少植物等は、公共施設にあればいい。
そうした事が、役割分担だろう。環境保全を思うのである。
令和参年(皇紀2681年)9月7日、記」

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《囈(32)“懐かしの高山植物(2)!?!”❖21-250》

ウルップソウ(得撫草) オオバコ科(Plantaginaceae)
学名:Lagotis glauca Gaertn.
(八ヶ岳 南横岳~硫黄岳稜線上)
日本の在来種として・・・日本の領土・国土に咲く花と堂々と表せる日が来たらんことを。
《囈(30)“山のバイトで出会った高山植物(1)”》
ウルップソウ(得撫草) ;
高1の赤岳登山に始まり、高3の夏に北八ヶ岳を歩いた。色々な花と出会った。
大学に入学して山行資金を貯めるため山でのアルバイトができないか、と探していた。
山小屋の見習いアルバイトをしたが、一箇所にいるのが嫌で半月努めてやめた。
幸運な事に営林署の山岳パトロールのバイトを紹介して頂き、その夏は山中を歩き放題。
そこで最初に見つけたのが、南横岳~硫黄岳の間の砂礫地で見つけた、ウルップソウ。
長い花穂を伸ばし青紫色の花をつける。日本では横岳と白馬岳、礼文島でしか見れない。
1819年に発見された地が花名となった。かつては、北海道根室支庁得撫郡に属していた。
ウルップ島(得撫島)は北方領土4島のすぐ北側で現在はロシアが実効支配している。
日本政府は国際法上、帰属未定地であるとしている場所。
名前由来は、アイヌ語で「紅鱒」を意味する「ウルプ 」。古くはハマレンゲ(浜蓮華)と称していた。
葉は、卵円形または広楕円形で厚い肉質・縁が波状重鋸歯、表面は濃緑色で光沢が ある。
7月~8月になると花茎を伸ばし多数の花をびっしりと付け、下から咲き上がる。
花穂は円柱形で各花に苞葉がある。花は青紫色、雄蕊は花冠上唇基部に付き花弁より短い。
八ヶ岳では横岳のお花畑に群落がある。横岳から硫黄岳に向かい少し下がったところ。
環境省レッドリスト準絶滅危惧(NT)。
「令和参年(皇紀2681年)9月6日、記」

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《囈(31)“懐かしの高山植物(1)!?!”❖21-249》

尾瀬ヶ原より高度が少し高い位置にある大江湿原、尾瀬ヶ原より1週間以上開花が遅い。
ヤナギラン(柳蘭) アカバナ科(Onagraceae) 
学名:Epilobium angustifolium L.
Chamerion angustifolium (L.) Holub subsp. angustifolium   
英名:fireweed
(大江湿原・・・借り物画像)
上2枚の画像は、西欧山岳地帯でよく見かけるヤナギラン属。
Epilobium dodonaei subsp.(スイス・ベルニナ山麓エンガディン高原)
南アルプス・北岳周辺で観られる、ヒメヤナギラン(姫柳蘭)別名:キタダケヤナギラン)


ヒメヤナギラン (姫柳蘭), キタダケヤナギラン (北岳柳蘭) Dwarf Fireweed, River Beauty Willowherb (Chamerion latifolium, Epilobium latifolium)ーー画像は借り物ーー
《”自然保護運動家が好んだ柳蘭”》
ヤナギラン(柳蘭);
尾瀬沼東の大江湿原、そこには、茎高3mもの柳蘭が見える。
あの光景をして、“柳蘭の丘”と命名された御仁がおられた。
ヤナギランという植物、花が下~上へと順次咲きあがっていく。
雄蕊だけの花が先に開き(熟して花粉を出し)花粉を出し終えると、
雌蕊の花先が熟して十字に開いて柱頭が現れ受粉する。
なんとも不思議な、自家受粉を避ける仕組み!?!
雄蕊が熟す間を雄性期、雌蕊が熟す間を雌性期という由。
こうした仕組みを雄性先熟と呼び、変った生態をみせる植物が柳蘭。
草名の由来は、葉が柳に似て、かつ花が蘭のように美しいことから。
北米では山火事跡に大発生することがあり、fireweedと呼ばれている由。
柳蘭、茎は直立し分枝しない。根茎は太く、長く伸びて群生する。
葉は互生で披針形、細かい鋸歯あり。葉柄はなく、裏面は帯白色。
紅紫色の花は、直径4㎝前後。花は、下から上へと咲きあがる。
花弁は4枚、長さ1~1.5cmの倒卵形で先は円く短い爪がある。
萼片4個、長さ1.5cmの線形で4個、外面に屈毛が生え、花と共に落ちる。
雄蕊は8個で雌蕊より先に熟して花粉を出す。雌蕊は1個。
初め曲がった雄蕊の葯が裂開したときに直立し、のちに4裂して反り返る。
園芸植物の様に艶やかな花、夏の高原を代表する花として登山者に人気だ。

欧州アルプスの標高2000m辺りで自生しているエピロビウム・フレイスケリ。
茎高20~40cmで日当たりの良い岩礫地や氷河の推積土の上などに群生。
その光景を若い時、実際に目にした。可憐な花、の一言だった、と思い出す。
又、柳蘭似で茎高低く4~30cmで花が大きい姫柳蘭(キタダケヤナギラン)がある。
日本には自生していないと言われた昔だが、昭和61年に北岳で発見された。
葯が裂開する前から花柱は反り返っている。実際に見たものが同種か否か??

僕にとって思い出深い大江湿原にある柳蘭の丘(初めて行った頃は無名だった)。
病弱だった小学3年生の夏、両親と大学生、総勢10名で尾瀬の植物観察に行った。
鳩待峠~山の鼻小屋泊~龍宮小屋泊~長蔵小屋泊~沼山峠。
植物観察が目的の山歩き、植物写真撮影が目的だった故、ゆっくりと歩けた。
長蔵小屋周辺で遊びまわった思い出はあるが、はっきりと覚えていない。
それにしても山行中、出会った登山者は、数名だった。今では!?!
長蔵小屋で親達が何か話をしていた間に大江湿原を小屋の人が案内してくれた。
そこは、長蔵小屋創設者の故平野長蔵さん一族の墓所がある神聖なる場所。
しっかり覚えていないが、大学生になっって親から聴いた事等、然と記憶にある。
故平野長蔵さんの御子息でもある故平野長英氏が命名した“柳蘭の丘”。
平野長英氏のご子息、長靖氏、このお二人は、自然保護運動の先駆者。
今ある尾瀬の環境保全に尽力されたが、長靖氏は、36歳の若さで遭難死。
環境庁が創設され初代長官が残した第一の功績に尾瀬の環境保全がある。。。!
その保全に奔走されていた長靖氏の遭難死は、言葉をもてなかった。
令和参年(皇紀2681年)9月5日、記」

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《囈(30)“青春時代に見た高山植物(3)!?!”❖21-248》

ツクモグサ(九十九草)科(Ranunculaceae)
学名: Pulsatilla nipponica
稜線の脇でひっそりと咲いている。眼下に見えるは、清里・野辺山高原。
《南八ヶ岳・赤岳周辺の花!?!》
ツクモグサ(九十九草);
八ヶ岳で特筆される高山植物は、ツクモグサだろう。本州では八ヶ岳と白馬岳で自生する。
八ヶ岳の赤岳から硫黄岳間、特に「横岳」周辺の西斜面に集中して 自生している。
学名通り日本固有種。あとは北海道の数山にしか自生していない希少な植物。
八ヶ岳の稜線付近では、6月上旬から咲き始め7月頃まで花を見せてくれる。
北海道の利尻山、ポロヌプリ山、ニセイカウシュッペ山、ニペソツ山、芦別岳、ピパイロ岳、
そこから 東北の山々には存在せず、八ヶ岳・後立山連峰にのみ、不思議だ。
又、ツクモグサは梅雨時に咲くが、雨や曇りだと花は開かない。故に中々お目にかかれない。
草丈15cm。花の直径約3cmでニンジンのように細かく裂けた掌状の葉がある。
葉は3枚輪生、花弁状の萼の外側には軟毛が密生している。
花茎の先端に1個、上向 きに2.5~3cmの淡黄色の6弁花(花弁状の萼片)をみせる。
オキナグサより花は大きく、花茎も葉も咲き初めは長毛 に覆われるが、やがて無毛になる。
漢字名の「九十九草」、この花を八ケ岳で発見した山草愛好家の城数馬(じょう・かずま)が、
敬愛した父の名「九十九」を付けたと言われている。
城 数馬は1864(元治元)年に久留米藩士の家に生まれた。
司法省法学校を経て帝国大学法科大学仏法学科を卒業し弁護士として活躍した人物。
山・野草の愛好家で日本山岳会の創設(1905年)にも参加した山屋でもあった。
東京大学理学系研究科附属植物園日光分園(通称、日光植物園)の開設 にも参加している。
八ヶ岳では、ツクモグサを始めウルップソウ、ミヤマツメクサ、クモマナズナ等の新種を発見。
多くの植物愛好家が”花の山”八ヶ岳を登るき っかけをもたらしたと言われている。

八ヶ岳では、まだ沢筋に雪が残っている時期に稜線でひっそりと咲いている。
だが、麓から稜線(自生地)までは短時間で到達できる(登山自体難しくない)。
そんな利便性で心ない登山者・写真撮影者が増えていると聞く。
安易に登山道を離れ山中を歩きまわることはやめて欲しく希する。
九十九草開花頃は、多くの高山植物はまだ発芽していない。
高山植物は、繊細だ。一寸踏むだけで、成長直前の新芽には大きなダメージ。
登山道においても植物を踏まないように慎重であって欲しい。
「令和参年(皇紀2681年)9月4日、記」
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《囈(29)“初めて見た高山植物(2)!?!”❖21-247》

ミヤマオダマキ(深山苧環) キンポウゲ科(Ranunculaceae)
学名:Aquilegia flabellata var. pumila
Aquilegia flabellata Siebold et Zucc. var. pumila (Huth) Kudo
Aquilegia japonica Nakai et H. Hara
別名:ヒメオダマキ
《南八ヶ岳・赤岳周辺の花!?!》
ミヤマオダマキ(深山苧環);
ヤマオダマキ  や オオヤマオダマキ  の高山種。園芸種としても低地で栽培されている。
草丈10~25cm。茎は直立し分枝しないか、上部で分枝する。
根元から出る葉は数個で2回3出複葉。小葉は扇形で先は浅く裂ける。
葉柄は長さ3.9~19㎝。葉表は無毛、葉裏は無毛~わずかに有毛。
側小葉は斜めにつき扇状~倒卵形。中央の小葉は広倒卵形~扇状で3裂し鈍い歯がある。
花序は1~3個の花をつけ、苞は線状披針形、長さ4~7㎜、1~3裂する。
花は直径4㎝前後。小花柄は長さ1~2.5㎝。萼片は傘上に広がり青紫色で楕円状倒卵形。
花弁は青紫色~白色~黄白色、ほぼ直立し、広惰円形、長さ0.7~1.2㎝、先は鈍い。
距は紫色、広長惰円形、先は鉤状に内側へ巻き、蜜をためる。。
雄蕊は花弁とほぼ同長。仮雄蕊は白色、長さ約8㎜。雌蕊5個、無毛。子房は長さ約6㎜。
和名は花の形を、昔、麻糸を巻いた苧環に例えた。高山・夏山を彩ってくれる花。
礼文島では海の近くに群落を作って咲いている。本州高山ではここまで群落にならない。
ヤマオダマキ Aquilegia buergeriana は萼片が紫褐色。距があまり曲がらない。
山に生えるオダマキにはもう一つヤマオダマキがあり、山地の草原や林縁に生えている。
花色は赤紫色で丈も大きい。どちらもキンポウゲ科の例に漏れず有毒。
※      ※      ※      ※      ※
高校1年の夏、林間学校??で八ヶ岳山麓の清里に滞在したおり赤岳登山をした。
引率主任の先生は、物理学校(現東京理科大で山岳部のキャプテンを務めた山男だった。
その先生に高山植物を教えて頂いた。更には、卒業するまで色々とご指導頂けた。
八ヶ岳は、高山植物の宝庫。出かける前に両親から資料等、色々教わり出掛けた。
「令和参年(皇紀2681年)9月3日、記」
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《囈(28)“初めて見た高山植物(1)!?!”❖21-246》

赤岳稜線近くの長之助草。
チョウノスケソウ(長之助草)     バラ科(Rosaceae)
学名:Dryas octopetala var. asiatica
別名 ミヤマグルマ、ミヤマチングルマ
赤岳稜線から見える清里高原?? 隔世の感がある。






《南八ヶ岳・赤岳周辺の花!?!》
チョウノスケソウ(長之助草);
高山の砂礫地や岩場に生える落葉小低木で6月下旬から7月に花を見せる。
根は岩の隙間に入り、枝は地をはいよく分枝してマット状に広がる。
新葉が展開しても枯れた古い葉が落ちずに残っている。
葉は、互生し革質で長楕円形で1~2.5cm、鋸歯の先も葉身の先も円い。
表面は深緑色で6-8対の側脈に沿ってへこみ、縁が裏面にやや巻き込む。
あたかもぴかぴかの小判のように見え、花のない時期でも葉を見ればそれと分かる。
裏面に綿毛が密生して純白。葉柄は長さ1-2.5cmで短い軟毛がある。
枝先に直径2~3cmの白色~黄白色の花が1個つく。花柄は長さ3~10cmで直立する。
花弁は長さ1~1.5cm、幅5-7mmの楕円形でふつう8枚、中には7枚または9枚もある。
雄蕊と雌蕊は長さ5~6mmで多数ある。萼は短い軟毛が生え萼片は花弁と同数で披針形。
花名は、ロシアの植物学者カール・ヨハン・マクシモビッチが日本の植物を調べる為、
岩手県紫波町出身の須川長之助に採集を依頼し、未見植物の一つに彼の名を冠した。
チングルマの花弁を増やした姿に映る、それ故、高山帯に見えるミヤマチングルマともいう。
※      ※      ※      ※      ※
高校1年の夏、林間学校??で八ヶ岳山麓の清里に滞在したおり赤岳登山をした。
引率主任の先生は、物理学校(現東京理科大で山岳部のキャプテンを務めた山男だった。
その先生に高山植物を教えて頂いた。更には、卒業するまで色々とご指導頂けた。
八ヶ岳は、高山植物の宝庫。出かける前に両親から資料等、色々教わり出掛けた。
「令和参年(皇紀2681年)9月2日、記」


  



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《眼福(207)“秋を思える花(2)!?!”❖21-244》

シラヤマギク(白山菊) キク科(Asteraceae/Compositae)
学名:Aster scaber Thunb. ex Murray
別名: ムコナ(婿菜)
茎高・・葉の付き具合がよく分かる。
借り物画像。
《”白山菊!?!”大和市泉の森❖’21/08/30❖》
シラヤマギク(白山菊);
混同し易い植物にヤマシロギク があるが、ヤマシロギクをイナカギクと呼び区別する。
茎や葉に短毛が生えざらつくシラヤマギク。葉は下方ほど、大きく、葉柄も長い。
下部の葉は、長さ10~20㎝、幅10~20㎝の心形。葉柄は長さ10~15㎝で翼がある。
葉の鋸歯は不規則で粗く、やや重鋸歯状。上部の葉は先が尖った卵形で小さい。
頭花は白色、直径約2㎝、舌状花は4~9個、数が一定せず、まばらにつく。
総苞は直径5~6㎜、鐘形、総苞片は3列。茎高1-1.5m位、筒状花の花冠は長さ5.5mm位。
ムコナ(婿菜)とは、ヨメナ に対して付いた名前で、若芽は、春の山菜として用いる。
7~8年前、泉の森では9月2週位に開花しているのを確認した。開花が早まったのは確か。
谷川岳西黒尾根、標高1,600mあたりで10月上旬に見た記憶がある。
令和参年(皇紀2681年)8月31日、記」










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《眼福(206)“秋を思える花!?!”❖21-243》

マツムシソウ(松虫草)    スイカズラ科 (Caprifoliaceae)
学名:Scabiosa japonica Scabiosa
Scabiosa japonica Miq.
別名:スカビオサ・ジャポニカ


子供の頃、霧ヶ峰高原に行った時の行動記録(母の日記)に松虫草の名と写真があった。
その当時は、未だモノクロ主体で、カラー写真とは言わず“天然色写真”と呼んでいた。
植物愛好家は、スケッチ・絵具で色を加えた。形を白黒写真で記録した。
高原は、そろそろ秋風が・・・!!




《”松虫草!?!”大和市西鶴間❖’21/08/30❖》
マツムシソウ(松虫草);
和名の由来はマツムシの鳴く頃に花が咲くことからと言われている。日本固有種。
キク科植物と異なり、萼や被萼(小苞)があり葯が離生し花冠から突き出る。
葉は対生、羽状に深裂する。上部の葉は裂片が狭く、下部の葉は広い。
頭花の基部の総苞片は葉状、線形。頭花は直径約4㎝、淡青紫色。花床に鱗片がある。
頭花中心部は筒状、花冠先が5裂。周辺花は、2唇形の舌状、下唇3個の裂片が大きい。
全て両性の雄蕊、先熟。雄蕊4個、葯が紫色、花冠~突き出る。雌蕊1個、柱頭は頭状。
花冠の基部に萼があり、萼片は5~8個、刺状、果時にも残る。
子房は下位、盃形の8肋のある被萼(小苞)に包まれている。
茎高は、1m程。属名の”Scabiosa”は、ラテン語の「scabiea(疥癬・かいせん)」。
昔、皮膚病の治療に使われたことによる由。”japonica”は、日本固有種「日本の」意。
秋風の吹く高原、すらりとした草姿で優雅にそよぐ薄紫色の美しい花に相応しい花言葉。
令和参年(皇紀2681年)8月30日、記」







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