マツムシソウ(松虫草);
和名の由来はマツムシの鳴く頃に花が咲くことからと言われている。日本固有種。
キク科植物と異なり、萼や被萼(小苞)があり葯が離生し花冠から突き出る。
葉は対生、羽状に深裂する。上部の葉は裂片が狭く、下部の葉は広い。
頭花の基部の総苞片は葉状、線形。頭花は直径約4㎝、淡青紫色。花床に鱗片がある。
頭花中心部は筒状、花冠先が5裂。周辺花は、2唇形の舌状、下唇3個の裂片が大きい。
全て両性の雄蕊、先熟。雄蕊4個、葯が紫色、花冠~突き出る。雌蕊1個、柱頭は頭状。
花冠の基部に萼があり、萼片は5~8個、刺状、果時にも残る。
子房は下位、盃形の8肋のある被萼(小苞)に包まれている。
茎高は、1m程。属名の”Scabiosa”は、ラテン語の「scabiea(疥癬・かいせん)」。
昔、皮膚病の治療に使われたことによる由。”japonica”は、日本固有種「日本の」意。
秋風の吹く高原、すらりとした草姿で優雅にそよぐ薄紫色の美しい花に相応しい花言葉。
令和参年(皇紀2681年)8月30日、記」