ウルップソウ(得撫草) ;
高1の赤岳登山に始まり、高3の夏に北八ヶ岳を歩いた。色々な花と出会った。
大学に入学して山行資金を貯めるため山でのアルバイトができないか、と探していた。
山小屋の見習いアルバイトをしたが、一箇所にいるのが嫌で半月努めてやめた。
幸運な事に営林署の山岳パトロールのバイトを紹介して頂き、その夏は山中を歩き放題。
そこで最初に見つけたのが、南横岳~硫黄岳の間の砂礫地で見つけた、ウルップソウ。
長い花穂を伸ばし青紫色の花をつける。日本では横岳と白馬岳、礼文島でしか見れない。
1819年に発見された地が花名となった。かつては、北海道根室支庁得撫郡に属していた。
ウルップ島(得撫島)は北方領土4島のすぐ北側で現在はロシアが実効支配している。
日本政府は国際法上、帰属未定地であるとしている場所。
名前由来は、アイヌ語で「紅鱒」を意味する「ウルプ 」。古くはハマレンゲ(浜蓮華)と称していた。
葉は、卵円形または広楕円形で厚い肉質・縁が波状重鋸歯、表面は濃緑色で光沢が ある。
7月~8月になると花茎を伸ばし多数の花をびっしりと付け、下から咲き上がる。
花穂は円柱形で各花に苞葉がある。花は青紫色、雄蕊は花冠上唇基部に付き花弁より短い。
八ヶ岳では横岳のお花畑に群落がある。横岳から硫黄岳に向かい少し下がったところ。
環境省レッドリスト準絶滅危惧(NT)。
「令和参年(皇紀2681年)9月6日、記」