《囈(31)“懐かしの高山植物(1)!?!”❖21-249》

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尾瀬ヶ原より高度が少し高い位置... 尾瀬ヶ原より高度が少し高い位置にある大江湿原、尾瀬ヶ原より1週間以上開花が遅い。
ヤナギラン(柳蘭) アカバナ科... ヤナギラン(柳蘭) アカバナ科(Onagraceae) 
学名:Epilobium angustifolium L.
Chamerion angustifolium (L.) Holub subsp. angustifolium   
英名:fireweed
(大江湿原・・・借り物画像)
《囈(31)“懐かしの高山植物...
上2枚の画像は、西欧山岳地帯で... 上2枚の画像は、西欧山岳地帯でよく見かけるヤナギラン属。
Epilobium dodonaei subsp.(スイス・ベルニナ山麓エンガディン高原)
南アルプス・北岳周辺で観られる... 南アルプス・北岳周辺で観られる、ヒメヤナギラン(姫柳蘭)別名:キタダケヤナギラン)


ヒメヤナギラン (姫柳蘭), ... ヒメヤナギラン (姫柳蘭), キタダケヤナギラン (北岳柳蘭) Dwarf Fireweed, River Beauty Willowherb (Chamerion latifolium, Epilobium latifolium)ーー画像は借り物ーー
《”自然保護運動家が好んだ柳蘭”》
ヤナギラン(柳蘭);
尾瀬沼東の大江湿原、そこには、茎高3mもの柳蘭が見える。
あの光景をして、“柳蘭の丘”と命名された御仁がおられた。
ヤナギランという植物、花が下~上へと順次咲きあがっていく。
雄蕊だけの花が先に開き(熟して花粉を出し)花粉を出し終えると、
雌蕊の花先が熟して十字に開いて柱頭が現れ受粉する。
なんとも不思議な、自家受粉を避ける仕組み!?!
雄蕊が熟す間を雄性期、雌蕊が熟す間を雌性期という由。
こうした仕組みを雄性先熟と呼び、変った生態をみせる植物が柳蘭。
草名の由来は、葉が柳に似て、かつ花が蘭のように美しいことから。
北米では山火事跡に大発生することがあり、fireweedと呼ばれている由。
柳蘭、茎は直立し分枝しない。根茎は太く、長く伸びて群生する。
葉は互生で披針形、細かい鋸歯あり。葉柄はなく、裏面は帯白色。
紅紫色の花は、直径4㎝前後。花は、下から上へと咲きあがる。
花弁は4枚、長さ1~1.5cmの倒卵形で先は円く短い爪がある。
萼片4個、長さ1.5cmの線形で4個、外面に屈毛が生え、花と共に落ちる。
雄蕊は8個で雌蕊より先に熟して花粉を出す。雌蕊は1個。
初め曲がった雄蕊の葯が裂開したときに直立し、のちに4裂して反り返る。
園芸植物の様に艶やかな花、夏の高原を代表する花として登山者に人気だ。

欧州アルプスの標高2000m辺りで自生しているエピロビウム・フレイスケリ。
茎高20~40cmで日当たりの良い岩礫地や氷河の推積土の上などに群生。
その光景を若い時、実際に目にした。可憐な花、の一言だった、と思い出す。
又、柳蘭似で茎高低く4~30cmで花が大きい姫柳蘭(キタダケヤナギラン)がある。
日本には自生していないと言われた昔だが、昭和61年に北岳で発見された。
葯が裂開する前から花柱は反り返っている。実際に見たものが同種か否か??

僕にとって思い出深い大江湿原にある柳蘭の丘(初めて行った頃は無名だった)。
病弱だった小学3年生の夏、両親と大学生、総勢10名で尾瀬の植物観察に行った。
鳩待峠~山の鼻小屋泊~龍宮小屋泊~長蔵小屋泊~沼山峠。
植物観察が目的の山歩き、植物写真撮影が目的だった故、ゆっくりと歩けた。
長蔵小屋周辺で遊びまわった思い出はあるが、はっきりと覚えていない。
それにしても山行中、出会った登山者は、数名だった。今では!?!
長蔵小屋で親達が何か話をしていた間に大江湿原を小屋の人が案内してくれた。
そこは、長蔵小屋創設者の故平野長蔵さん一族の墓所がある神聖なる場所。
しっかり覚えていないが、大学生になっって親から聴いた事等、然と記憶にある。
故平野長蔵さんの御子息でもある故平野長英氏が命名した“柳蘭の丘”。
平野長英氏のご子息、長靖氏、このお二人は、自然保護運動の先駆者。
今ある尾瀬の環境保全に尽力されたが、長靖氏は、36歳の若さで遭難死。
環境庁が創設され初代長官が残した第一の功績に尾瀬の環境保全がある。。。!
その保全に奔走されていた長靖氏の遭難死は、言葉をもてなかった。
令和参年(皇紀2681年)9月5日、記」

#ブログ #植物

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