《襍草・/・古往今来133》蓮華升麻

《襍草・/・古往今来133》蓮...

レンゲショウマ(蓮華升麻) キンポウゲ科(Ranunculaceae)
学名; Anemonopsis macrophylla Sieb. & Zucc.

本州中部の深山、主として落葉広葉樹林の林床に見える。
日本の植物群を代表する固有属の1つ。
奥多摩・御岳山の群落は余りにも有名だが・・・。
首都圏の山岳地、丹沢にも自生地はある、が箱根には見当たらない。
この花の咲いてる風情、言葉を持たない。
静かな環境で拝む丹沢が一番だが、場所を表すると!?!
而して、自生地に踏み込むには勇気がいる。
蝮との遭遇を覚悟しないといけない。然るに最近、見ていない。

この三つ峠の登山道も最近は賑わっていることだろう。

なんと優美に、瀟洒に魅せるか!!山野草の白眉と言える。

8月11日誌「1997・8 三つ峠」
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《襍草・/・古往今来132》大豆

《襍草・/・古往今来132》大...

だいず(大豆)       マメ科 (Fabaceae, Leguminosae)
分類:草 学名:Glycine max subsp. max
別名: エダマメ(枝豆)、ミソマメ(味噌豆)、アゼマメ(畔豆)

食卓、夏に欠かせない枝豆。葉は、3出複葉で互生。
葉腋の短い穂状花序に紫紅色・白色などの小さな蝶形花をつける。
花の付く位置が見えにくいこともあって意外と見落としている。

8月10日誌「鎌倉市・稲村ヶ崎」
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《襍草・/・古往今来131》台湾杜鵑草

《襍草・/・古往今来131》台...

タイワンホトトギス(台湾杜鵑草)   ユリ科(Liliaceae)
分類:草 学名:Tricyrtis formosana

花壇の一角にタイワンホトトギスが、咲き始めた。
茎先で枝分かれし、そこにやや小形の花が上向きにつく。
花被片は6枚で斜めに開き、花被片の色は淡い紅色で赤紫色の斑点が入る。
花冠のつけ根の部分には黄色い斑紋がある。
外花被片のつけ根の部分には球状のふくらみが2つずつある。
葉は細長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の縁にぎざぎざ(鋸歯)はなく、つけ根は茎を抱く。

環境省のレッドデータリスト(2007)では、
「ごく近い将来に絶滅の危険性が極めて高い種」
として絶滅危惧IA類(CR)に登録されている。
ここ神奈川県に自生してるわけもない。
何らかの要因で庭先に地植えされたのだろう??


8月09日誌「自宅庭」
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《襍家族・/・古往今来・番外編》!?!

《襍家族・/・古往今来・番外編...

わが子たちは、其々独立し、別に居を構えている。
長男のおき土産??義兄弟?(猫)が我々夫婦を見守り、介護??してくれて^^)。
13年前にその子は、我が家にやってきた。
台風が接近してる天候の昼下がり、
平塚・馬入川(相模川)河口橋の袂で踞っていた赤ちゃん猫。
それを見た長男・・「連れ帰るしかないっしょ」、と連れ帰った。
手のひら大の可愛い赤ちゃん猫、タオルに包まって次男の膝で怯えているふうだった。
足の肉球が火傷状態、暑い道路か砂浜をさ迷っていたのだろうか?
親族会議^^)で同居決定、馬入川をもじって「バニュー」と命名。
翌日、近くの獣医さんに診てもらい、カルテに名前と推測誕生日を記してもらい帰宅した。
以来、数日の冒険家出数回??あったが、病気一つせず現在に至っている。
我が父親の介護、最期をも見とってくれた三男(猫)。
そんな三男に相性の合う友達が出来た。画像左の「くろ」(勝手に命名)。
このくろちゃん、野生でいたいのか、どこかで居候しているのか???
年2回、梅雨時期と年末頃にしか来訪しない。
我が家に逗留させたいのだが、脱走を繰り返している。
そんな対応が2年も続き、引っ越せないでいる。
海の見える自宅に2匹を連れて戻りたいのだが・・・!
「くろ」の居所!?!先でもかわいがってもらってる?事を思うと・・・。
「ふうてんの寅さん」よろしく・・・ふうてんのくろちゃん。
今いずこ!?!って少し心配、気にかかる。

8月08日誌
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《襍草・/・古往今来130》檜扇

《襍草・/・古往今来130》檜...

ヒオウギ(檜扇)    アヤメ科(Iridaceae)
学名:Belamcanda chinensis DC. (Iris domestica)

檜扇、檜の薄片を扇状に合わせた板扇で宮中の儀式に使われていた。
其の姿に似ていることから花名になった由。
ピンク色のヒオウギの花があるらしいが、実際に見たことはない。
日本名でシャガ Iris japonica というと射干(シャカン,shegan)を指す。
これは、音の訛りでの命名だが、漢名の射干は このヒオウギを指す。

この花、ヨーロッパアルプスの麓でも見られた。
我が長男が4歳の初夏、ドナウ川の源泉と称される場所を訪ねた。
ドナウ川の始まりの町として知られるドナウエッシンゲン。
町の城郭(城館か)近くにドナウの泉と呼ばれる小さな泉がドナウ川の源泉と称されている。
地理学上のドナウ川源泉は、シュヴァルツヴァルト地方、フルトヴァンゲンにある。
ドナウの泉に関心を持ったきっかけは、斎藤茂吉の随筆を読んだ時。
その昔、オーバードナウを旅した斎藤茂吉は『滞欧随筆』に記録を綴っている。
それと同じくして、『霜』(1942,齋藤茂吉)の中に、
「あるときは庭におりたち射干(ひあふぎ)の人工授精われ為したりき (八月十日)」
 射干の萎まむとするゆふまぐれ底ごもりして鳴神(なるかみ)きこゆ
 九月になれば日の光やはらかし射干の実も青くふくれて (初秋小吟)
ここに表れている射干(ひあふぎ)は、どんな花だろうと思っていた。
単に学習不足であっただけだが、「ベラムカンダ・キネンシス」!?!
が射干でありヒオウギだと知り、西欧にも自生してると知った。
茂吉翁が記した、射干(ひあふぎ)はドイツでは見つからなかったが、
スイス・サンモリッツ近くのシルヴァプラウナ湖畔で見つけた。

日本を代表する祇園祭、この祭り期間、京都の至る所でヒオウギが飾られている。
この風習は、ヒオウギで悪霊退散したことから厄除けの花として飾られるようになった。
祇園祭は、元々、疫病流行させている怨霊の怒りを鎮めるために始められた由。
それ故に、悪霊退散に使われたヒオウギは欠かせない植物となったらしい。

現在の日本に最も必要な花と映る。  

8月07日誌「2012年8月2日箱根仙石原」
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《襍草・/・古往今来129》男郎花

《襍草・/・古往今来129》男...

オトコエシ(男郎花)  スイカズラ科(Caprifoliaceae)
学名:Patrinia villosa (Thunb. ex Murray) Juss.
別名:チメクサ, トチナ

オミナエシに対して、強そうな感じがするというので、男エシという名が付いた由。
異説に「女郎花」とは、古い時代、女性は黄色の粟などの雑穀飯を食べていたので、
黄色い花を「女飯(おみなめし)」と呼び、
男性は白米を食べていた事で白花をつけるほうを「男飯(おとこめし)」と呼んだ?
それらが転訛したとも言われている。
しかし、花が白いだけの違いでは!?!  山野に多く見られ、高さ60-100cm位。
集散花序に小さい白い花をたくさんつける。生け花にしたあとの水には悪臭があるとか。
中国では豆醤の腐った臭いに似てるので敗醤と呼ばれている等々、色々ある。
薬として消炎や排膿、できもの、悪腫に用いられた、と資料にある。


8月06日誌「2013/8北海道紋別市郊外」
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《襍草・/・古往今来128》山矢車菊

《襍草・/・古往今来128》山...

ヤマヤグルマギク(山矢車菊)   キク科(Asteraceae)
学名:Centaurea montana
英名: Mountain bluet, Perennial cornflower.

ヨーロッパアルプス等では、普通に見られる花だが、日本では余り見かけない。
高さは30~60センチ位。初夏に登山基地!?!あたりでよく見かけた。
総苞には黒い縁取りがあり可愛い花。
山散策の思い出の花。

矢車菊は、春に見られる花で、北原白秋『桐の花』(1913)の詩が美しい。
「 にほやかに君がよき夜ぞふりそそぐ白き露台の矢ぐるまの花 」


8月05日誌「1990年頃スイス・ベルン州グリンデルヴァルト」
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《襍草・/・古往今来127》洋種山牛蒡

《襍草・/・古往今来127》洋...

ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)  ヤマゴボウ科(Phytolaccaceae)
学名:Phytolacca americana
別名: アメリカヤマゴボウ

北アメリカ原産の帰化植物。根には有毒成分が多量にある。
つぼみ・花・実・・・よくよく見ないと判別が??
草本だが、木の様に大きく立派。
蕎麦の花が見られる頃、実が熟し紫がかった黒に、実の房軸だけ赤い色で異様な雰囲気。

8月04日誌「2012/8/02座間谷戸山公園」
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《襍木・/・古往今来126》臭木

《襍木・/・古往今来126》臭...

クサギ(臭木)      クマツヅラ科(Lamiaceae/Labiatae)
学名:Clerodendrum trichotomum Thunb.

高さ2-3mの落葉低木。低い所の花などは間近に觀察できる。
「臭木」と呼ばれるだけに葉を揉んだり傷つけると強烈な臭いがするが、
これを悪臭とするのはいかがなものか?薬って感じで悪い臭ではない!!
花は夏が普通、秋に黒っぽい青紫の実を付け、
周りに赤い花片のようなガク(萼)を見せる。
中々の趣と思っている。

8月03日誌「2012/8/02座間谷戸山公園」

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《襍草・/・古往今来125》柳蘭

《襍草・/・古往今来125》柳...

ヤナギラン(柳蘭) アカバナ科(Onagraceae)
学名:Epilobium angustifolium L.

ヤナギランの花は下から上に順次咲く。
雄蕊だけの花が先に開き、後から雌しべの先が十字に開き雄蕊の花粉を受粉する。
この様な受粉を雄性先熟と呼び、とても不可思議な生態をもつ花。
更には、テッセン・カザグルマ、ハンショウヅルの種子と同じように種子は、豹変する?
花が散り細い棒状の鞘になり、中に無数の毛の付いた小さな種を持つ。

尾瀬沼の東、大江湿原にヤナギランの丘と呼ばれる場所がある。
そこに咲くヤナギランは背が高い、3m近くにもなる。

我が人生での転機を考えた時に知った、思い出の花である。

8月02日誌「2012/7/29箱根湿生花園」
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