《襍草・/・古往今来187》赤飯(アカマンマ)

《襍草・/・古往今来187》赤...


イヌタデ(犬蓼) タデ科(Polygonaceae)
学名:Polygonum longisetum De Bruyn

子供の頃、野山で遊んでいてこの花をとって自宅に持ち帰った記憶がある。
家の玄関に、母が徳利に一輪さしてくれた。この色って複雑な色に感じたものだ。
青年時代に、初冠雪を見る頃に谷川岳、一ノ倉沢や幽ノ沢の取っ付き地点でも見た。
下界の野原でみるイヌタデと比べると花穂が短い。寒さ、自然界の摂理か!!
「犬・・」と付く植物名、役に立たないという意味らしいが、植物に失礼って感じる。
アカマンマ(赤飯)という呼び名、花を前にするとぴったり。楚々としている。
里山で出会った、目の前の直立した姿は、凛々しくさえ見えた。


10月5日誌「大和市泉の森」


#ブログ

ワオ!と言っているユーザー

《襍草・/・古往今来186》関東嫁菜

かわいい生き物・・・。 かわいい生き物・・・。

カントウヨメナ(関東嫁菜) キク科(Asteraceae)
学名:Kalimeris pseudoyomena
または、Aster yomena var. dentatus(syn. Kalimeris pinnatifida var. dentata)
関東以北で見られることからヨメナの関東版ということらしい。
花色でヨメナは薄い紫、カントウヨメナは白、が一般的(薄紫も在る)。
嫁菜は、本州中部地方以西から四国・九州に自生してる由。
やや湿り気の多いところに茎高50~100センチで、
葉は長楕円形で縁に粗い鋸歯があり互生。
「ノコンギク」に比べて葉がすべすべしているとか。
晩夏~初冬まで直径3センチ位の淡青紫色の花を咲かせる。
黄色い筒状花の冠毛が非常に短いのが特徴で春の若芽は食用で美味。
「ヨメナ」キク科ヨメナ属の多年草で、学名は Kalimeris yomena.

一方、カントウヨメナの学名“pseudoyomena”のpseudoの意味は、、、
似た・・・にせものと言った意味がある。
関東嫁菜の特徴を聞いてみると、田のあぜ・川べり・湿っぽい山野、道端で見れる由。
茎高50cm~100cm。地下茎を伸ばして増え、小枝の先に直径約3cmの頭花を1個ずつ付ける。
舌状花は淡青紫色~白色で、中心の筒状花は黄色。舌状花と筒状花では、花柱の先端の形が異なる。
総苞片はへら状。葉は粗い鋸歯のある披針形~卵状長楕円形で長さ4cm~8cmになる。
ユウガギクより厚く、ヨメナより薄い。縁の鋸歯はやや粗い。
そう果の冠毛はごく短く、ヨメナよりやや小さめ。若い芽は食用になる。
ヨメナの仲間は良く似ていて区別が難しい、染色体数を調べないと正確な見分けは困難。
ユウガギクとヨメナの、中間的な特徴を持つのが関東嫁菜。
関東嫁菜(カントウヨメナ)はキク科シオン属(ヨメナ属)の多年草。
かつてはヨメナ属(Kalimeris)として区別されたが、現在はシオン属(Aster)に纏められてる。
関東嫁菜は日本固有種。
大雑把に見分ける違い。嫁菜と比べて葉が薄く、葉の縁のぎざぎざ(鋸歯)が粗いのが特徴的か!!
野紺菊(ノコンギク)にも似てるが、関東嫁菜は、花の後にできる綿毛が短い。
和名の由来は、婿菜(ムコナ)とも呼ばれる白山菊(シラヤマギク)との対比でつけられた!?!
色々な解説を読むと納得でき分かった気分になるのだが、、、
実際に植物と対面すると判断に迷う、、、聞かれても分からないと答えるのが常である。

10月4日誌「大和市泉の森」


#ブログ

ワオ!と言っているユーザー

《襍草・/・古往今来185》鵯花

《襍草・/・古往今来185》鵯...

ヒヨドリバナ(鵯花) キク科(Asteraceae/Compositae)
学名:Eupatorium chinense L. var. simplicifolium (Makino) Kitam.

温帯から暖帯の比較的明るい林縁等、造林地などの草地にも多く見える。
地下茎は短くて太い。葉の表面は無光沢で短毛が生え、裏面には全体に腺点がある。
ひよどり(鵯)の鳴く頃に咲くというが、鵯は一年中鳴いてる由!?!
茎高さ1~2m位。茎には縮れた毛があってざらつく。
葉は対生し短い柄があり卵状長楕円形~楕円形で先は短くとがる。
基部は急に葉柄となり、ふちに鋭い鋸歯がある。
サワヒヨドリなどには葉柄がないが、ヒヨドリバナの葉には柄があるので見分けられる。
「(葉柄・petiole)とは、葉身と茎をつなぐ柄状の構造であり、
茎と葉身の間の水・栄養分・同化産物の通路となり、また葉身を支える役目も果たす。」
上部の枝先に多数の頭花をつけ、頭花は5個ほどの白色の両性の筒状花からなる。
花冠の先は浅く5裂し、花柱の先が2分枝して長くのびる。
筒状花は白色だが、まれに紫色を帯びる。総苞は長さ5~6mm。総苞外片は乾いた膜質で短い。
果実はそう果、長さ3mm、5稜、腺点がある。
しばしばジェミニウイルスに感染し、葉に黄色の斑点があらわれる。
近縁種・秋の七草の一つ「フジバカマ」は、古くに中国から渡来した帰化植物。
ヒヨドリバナは大古より自生してる野生種。
遠目には、これ等の花は見分けが難しい。
だが立ち姿、枝分かれ、特に葉の形状をじっくり見ると見分けが付く。


10月3日誌「大和市泉の森」

#ブログ

ワオ!と言っているユーザー

《襍草・/・古往今来184》山杜鵑草

《襍草・/・古往今来184》山...
《襍草・/・古往今来184》山杜鵑草

ヤマホトトギス(山杜鵑草) ユリ科(Liliaceae)
学名:Tricyrtis macropoda

ホトトギスは園芸種だが、ヤマホトトギスは日本全土に自生する野生種。
1株に3~5個の花を付け、花片が上下2段に付き、高く突き出ている。
里山の散策路脇に静かに咲いているが、ほとんどの散策者は通りすぎて行く。
然るに毎年出会えるんっか!?!


10月2日誌「大和市泉の森」

#ブログ

ワオ!と言っているユーザー

《襍草・/・古往今来183》狗尾草

《襍草・/・古往今来183》狗...

エノコログサ(狗尾草) イネ科(Poaceae/Gramineae)
学名:Setaria viridis (L.) Beauv. var. viridis
別名: ネコジャラシ(猫じゃらし・関東地方の表現か?)

アワの原種。子供の頃、野山での遊びの道具だった(玩具か?)。
「犬ころ草」「犬の子草」が語源らしいが、我々は、「猫じゃらし」。
英名 Foxtail Grass」。
今の季節にふさわしい「 アキノエノコログサ」があるがバカでかい!!

10月1日誌「大和市泉の森」
#ブログ

ワオ!と言っているユーザー

《襍草・/・古往今来182》藪苧麻の実

《襍草・/・古往今来182》藪...

ヤブマオ(藪苧麻) イラクサ科(Urticaceae)
学名:Boehmeria longispica

夏に地味な密集花を付けるが、林の中では花って感じない。
マオ(苧麻)という植物の皮(繊維)を原料にした物を苧麻と呼ぶ。
同属で藪に見えることでヤブマオ(藪苧麻)の名前がついた。
画像は、実になった状態。人の背丈ほどのの高さになる。
小さく花の穂が細く葉も薄いメヤブマオ、蔓性のものをツルマオという。


9月30日誌「大和市泉の森」
#ブログ

ワオ!と言っているユーザー

《襍草・/・古往今来181》白山菊

《襍草・/・古往今来181》白...

シラヤマギク(白山菊) キク科(Asteraceae/Compositae)
学名:Aster scaber Thunb. ex Murray
別名: ムコナ(婿菜)

温帯から暖帯にかけてみられ、高さ1-1.5m位。根出葉は卵心形で長柄があり、花時には枯れる。
上部の葉ほど小さく、葉柄も短い。花期は8-10月。白色の頭花を散房状につける。
頭花は径18-24m位、筒状花の花冠は長さ5.5mm位。
ムコナ(婿菜)とは、ヨメナ に対して付いた名前で、若芽は、春の山菜である。
ヤマギクと呼ばれる如く、高山でも見ることができる。
谷川岳登山道、標高1,600mあたりでも散見される。



9月29日誌「大和市泉の森」

#ブログ

ワオ!と言っているユーザー

《襍感・/・古往今来180》林床を見てると。

《襍感・/・古往今来180》林...
《襍感・/・古往今来180》林...
《襍感・/・古往今来180》林...
《襍感・/・古往今来180》林...

昭和39年の東京オリンピック、たのしい思い出だが。。。!
時を同じくして、公害問題・自然保護・都市環境破壊、と苦々しい思い出もある。
歴史的環境・都市環境・ナショナルトラスト問題もこの時代が始まりか!?!
鎌倉の自然環境保全に尽力された方々の多くが各分野の専門家だった。
理系学問の専門家・文系学問の専門家・記録的には、写真家も参加されている。
専門家の指導のもと、一般市民は楽しく多くを学べた。
秋と言えば、植物もさることながら「キノコ」の季節だ。
丹沢・地元(鎌倉・逗子)で「ムラサキシメジ」を狩るのが楽しみだった。
この「ムラサキシメジ」桜の木と関係ありそうな!!
思い出せること、忘れてしまったこと。。。?

色々と思いだされるが、身近には「松茸」の自生地を知らない。。。
知人の実家が松茸山を所有!!京都北部に松茸狩りに連れて行って頂いたことがあった。
最近、ムラサキシメジの生える山も立ち居入り禁止区域なってしまった。
自分で採ったキノコ、久しく口にしていない。もう20年近く!?!
はるか昔に教えて頂いたキノコの種別、すっかり忘れてしまった。
身近な里山にも菌類・キノコを見かけるが名前が分からない。
ごくごく一般的なのだろうが???


9月28日誌「大和市泉の森」

#ブログ

ワオ!と言っているユーザー

《襍草・/・古往今来179》166-花のあと

《襍草・/・古往今来179》1...

ノブキ(野蕗) 学名:Adenocaulon himalaicum

“166”9月14日誌に「野蕗」を記した。
花期が過ぎて、実が結実した所を見ることが出来た。
花姿とは大層異なるノブキの実。
集合花の周りに雌花があり、真ん中に両性花があったが両性花は結実しない。
雌花だけが結実する。これは、そう果(果実の中に1つだけ種子があり開かない)。
綿毛はなく、先に突起状の腺体があり、粘り気のある粘液が出る。
これが、衣服などにくっついて種子が運ばれる。
学名の意、Adenocaulon はギリシャ語の「adenos(腺)+caulos(茎)」。
himalaicum は「ヒマラヤ山脈の」という意味。
葉が蕗(フキ)に似ている!?!ことで名がついたようだが、フキ属ではない。

9月27日誌「大和市泉の森」
#ブログ

ワオ!と言っているユーザー

《襍草・/・古往今来178》秋の田村草

《襍草・/・古往今来178》秋...

アキノタムラソウ(秋の田村草) シソ科(Lamiaceae/Labiatae)
学名:Salvia japonica Thunb. ex Murray

夏のケナツノタムラソウ、春のハルノタムラソウもある(よく分からない?)。
秋の田村草、梅雨頃から咲き始め秋の初めに終わる、花期は長い。
秋、周囲の草花が消え寂しくなった草地に頑張る姿は、しおらしい。
茎は短い地下茎から直立し、高さは20-80cm位で上部で分枝する。
葉は3出葉または1-2回の羽状複葉、単葉を付ける事も、と変異が多い。
小葉は広卵形-狭卵形で縁には鋸歯がある。
茎の先に青紫色の唇形花を何段かに輪生する。
花冠は長さ1-1.3cmで上唇はやや直立、下唇は3裂する。
萼は内側に毛がある。
中々識別できなくて、仔細に觀察メモを残し記録した。


9月26日誌「大和市泉の森」
#ブログ

ワオ!と言っているユーザー

×
  • ブログルメンバーの方は下記のページからログインをお願いいたします。
    ログイン
  • まだブログルのメンバーでない方は下記のページから登録をお願いいたします。
    新規ユーザー登録へ