《襍草・/・古往今来181》白山菊

《襍草・/・古往今来181》白...

シラヤマギク(白山菊) キク科(Asteraceae/Compositae)
学名:Aster scaber Thunb. ex Murray
別名: ムコナ(婿菜)

温帯から暖帯にかけてみられ、高さ1-1.5m位。根出葉は卵心形で長柄があり、花時には枯れる。
上部の葉ほど小さく、葉柄も短い。花期は8-10月。白色の頭花を散房状につける。
頭花は径18-24m位、筒状花の花冠は長さ5.5mm位。
ムコナ(婿菜)とは、ヨメナ に対して付いた名前で、若芽は、春の山菜である。
ヤマギクと呼ばれる如く、高山でも見ることができる。
谷川岳登山道、標高1,600mあたりでも散見される。



9月29日誌「大和市泉の森」

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《襍感・/・古往今来180》林床を見てると。

《襍感・/・古往今来180》林...
《襍感・/・古往今来180》林...
《襍感・/・古往今来180》林...
《襍感・/・古往今来180》林...

昭和39年の東京オリンピック、たのしい思い出だが。。。!
時を同じくして、公害問題・自然保護・都市環境破壊、と苦々しい思い出もある。
歴史的環境・都市環境・ナショナルトラスト問題もこの時代が始まりか!?!
鎌倉の自然環境保全に尽力された方々の多くが各分野の専門家だった。
理系学問の専門家・文系学問の専門家・記録的には、写真家も参加されている。
専門家の指導のもと、一般市民は楽しく多くを学べた。
秋と言えば、植物もさることながら「キノコ」の季節だ。
丹沢・地元(鎌倉・逗子)で「ムラサキシメジ」を狩るのが楽しみだった。
この「ムラサキシメジ」桜の木と関係ありそうな!!
思い出せること、忘れてしまったこと。。。?

色々と思いだされるが、身近には「松茸」の自生地を知らない。。。
知人の実家が松茸山を所有!!京都北部に松茸狩りに連れて行って頂いたことがあった。
最近、ムラサキシメジの生える山も立ち居入り禁止区域なってしまった。
自分で採ったキノコ、久しく口にしていない。もう20年近く!?!
はるか昔に教えて頂いたキノコの種別、すっかり忘れてしまった。
身近な里山にも菌類・キノコを見かけるが名前が分からない。
ごくごく一般的なのだろうが???


9月28日誌「大和市泉の森」

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《襍草・/・古往今来179》166-花のあと

《襍草・/・古往今来179》1...

ノブキ(野蕗) 学名:Adenocaulon himalaicum

“166”9月14日誌に「野蕗」を記した。
花期が過ぎて、実が結実した所を見ることが出来た。
花姿とは大層異なるノブキの実。
集合花の周りに雌花があり、真ん中に両性花があったが両性花は結実しない。
雌花だけが結実する。これは、そう果(果実の中に1つだけ種子があり開かない)。
綿毛はなく、先に突起状の腺体があり、粘り気のある粘液が出る。
これが、衣服などにくっついて種子が運ばれる。
学名の意、Adenocaulon はギリシャ語の「adenos(腺)+caulos(茎)」。
himalaicum は「ヒマラヤ山脈の」という意味。
葉が蕗(フキ)に似ている!?!ことで名がついたようだが、フキ属ではない。

9月27日誌「大和市泉の森」
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《襍草・/・古往今来178》秋の田村草

《襍草・/・古往今来178》秋...

アキノタムラソウ(秋の田村草) シソ科(Lamiaceae/Labiatae)
学名:Salvia japonica Thunb. ex Murray

夏のケナツノタムラソウ、春のハルノタムラソウもある(よく分からない?)。
秋の田村草、梅雨頃から咲き始め秋の初めに終わる、花期は長い。
秋、周囲の草花が消え寂しくなった草地に頑張る姿は、しおらしい。
茎は短い地下茎から直立し、高さは20-80cm位で上部で分枝する。
葉は3出葉または1-2回の羽状複葉、単葉を付ける事も、と変異が多い。
小葉は広卵形-狭卵形で縁には鋸歯がある。
茎の先に青紫色の唇形花を何段かに輪生する。
花冠は長さ1-1.3cmで上唇はやや直立、下唇は3裂する。
萼は内側に毛がある。
中々識別できなくて、仔細に觀察メモを残し記録した。


9月26日誌「大和市泉の森」
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《襍感・/・古往今来177》林床の野草

《襍感・/・古往今来177》林...

里山を散歩していると、どこにでも見られる眺めの中に!!
面白おかしく想像できる光景に出くわすことがある。
世人は、雑草とけ嫌いする植物だが、森の大切な構成者。
そんな植物が見せる姿、偶然の重なりだが、
細い竿先に浮きの如くに見ゆる枯れ葉。
小さく、地味な花がいっぱいだ。愛おしく見える植物諸君。


9月25日誌「大和市泉の森」
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《襍草・/・古往今来176》数珠玉

《襍草・/・古往今来176》数...

ジュズダマ(数珠玉) イネ科(Poaceae/Gramineae)
学名:Coix lachryma-jobi

高さ1m位になる湿地を好む植物。株は葉をつけた茎の集合によってなる。
栽培されてもいるが日本固有種ではなく帰化植物が野生化自生した。
原産地は、インドシナ・インドネシア。
ハトムギとよく似るが、ハトムギの実は茶色のみ。
ハトムギはジュズダマの栽培品種ともいわれている。
数珠玉の実、色は白や赤、灰色や黒と色々ある。
我々の子供時代には、実に糸を通してネックレスや数珠にして遊んだものだ。
お手玉などの材料にもした。こうした遊びは伝承して欲しいものである。
植物の葉等で色々な遊びをしたものだが・・・!?!

9月24日誌「大和市泉の森」
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《襍木・/・古往今来175》御柳

《襍木・/・古往今来175》御...

ギョリュウ(御柳) ギョリュウ科(Tamaricaceae)
学名:Tamarix chinensis

学名のように中国原産で江戸中期に渡来したとされる落葉低木。
細い葉にびっしりとピンクの花を付けよく公園や庭に植えられている。
老木になると枝が垂れ下がり、シダレヤナギやロッカクヤナギ風になるとか。
数mmほどの小さい花をたくさんつけ優美だがあまりにも小さく穂にしか見えない。
例年春に花つけるが、今年は今の期に顔を見せた。
「御柳」は麻疹(はしか)の薬に供されたと我が家の資料にあった。
親爺は一応医者だったので其のへんは知っていたのだろう。
如何に用いたか聞き漏らした。ちょっと残念である。

9月23日誌「鎌倉市稲村ヶ崎」

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《襍感・/・古往今来174》夏の名残

《襍感・/・古往今来174》夏...

身近の里山を散策してるとまだ蝉の声が聞こえてくる。
先週末も散歩がてら出かけてみた。
年に幾度か発症する「腰痛」、秋が一番酷い!?!
ひどくならないように、ゆっくりと身体を動かしながら。
定期的に定点觀察してる場所では、2ヶ月以上もの間、
次々と「マヤラン」が顔を見せてくれてる。
秋を実感するのだが、イマイチ季節感が狂ってるようにも感じるのだ。

「蝉」といえば夏・・・なのだが、健気に最近抜けだした!?!
とみえる・・・蝉の抜け殻を見つけた。
近寄ってみると、しっかりと植物に爪を食い込ませて。
抜け出る準備を髣髴とさせる。
生命の営みを強く見せられた一瞬だった。


9月22日誌「大和市泉の森」

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《襍木・実・/・古往今来173》鎌酸実

美味しそうに見えるガマズミの実... 美味しそうに見えるガマズミの実。
酸っぱいと云われるが、完熟すると結構、美味!!
どことなく「秋」って感じ!! どことなく「秋」って感じ!!

ガマズミ(鎌酸実、莢迷;アラゲガマズミ) レンプクソウ科(Adoxaceae)
学名:Viburnum dilatatum Thunb. ex Murray

春先に白い花を沢山つけたガマズミだが今頃になるとムシカリとうりふたつの赤い実が付く。
房状の果実は、観賞に耐える、食べることもできる(鳥もよく食べる)。
鎌酸実名の由来は、実が酸っぱい、漢名の莢迷(きょうめい)が→かめ→がまに訛ったとも云われる。
枝は柔軟性があり、折れにくいので道具類の柄にする。枝をねじれば薪類を束ねるのに使える。
雪国では、かんじき(雪の上を歩くための道具)にも使われる。魔除けとして杖にする地方もある。
「ズミ」とは、染めを表し、果実を染料に用いられてると聞く。
ガマズミの葉は、晩秋には地味だが紅葉する。
いつの間にか秋模様。植物は、それを実感させてくれる。

9月21日誌「大和市泉の森」

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《襍囈・/・叛逆のろれつ》白彼岸花!!其の二。

見た目は、只々「曼珠沙華」だが... 見た目は、只々「曼珠沙華」だが、コヒガンバナである。
花の見極めって難しい。
見て楽しもう、目の前の花!!

先日、シロバナヒガンバナ(白花彼岸花)について記した。
別名:白花曼珠沙華・白花曼殊沙華とも記した。
うる覚えで記してしまい、補足をしてみる。
いちいち、言葉(漢字表記)を区別する必要もなかろうが、、、。
ブログルのホームを覗いたら、今日も「白花彼岸花」が紹介されている。
なら、言葉として、漢字として側面からみてもよかろうかと!!!

「紅白の彼岸花」見た目に、見る側からすると、とても美しい。
だが・・此岸から彼岸を思う漢字と捉えることもできる。

「曼珠沙華」とは梵語(サンスクリット語)で「紅色の花」を意味する。
前回記したことだが、「白花曼珠沙華」表記から色々なことが想像出来ようか??

この世(此岸)に咲く彼岸花を曼珠沙華、あの世(彼岸)に咲く彼岸花を曼殊沙華!?!
音写で曼珠沙華(マンジューシャカ manjusakaサンスクリット語)「紅色の花」の意
曼殊沙華(マンジューサカ manjusakaパーリ語)「天上界に咲く清らかな白い花」の意

昭和40年代に「山口百恵」ちゃんが、「曼珠沙華」という歌を最後に歌っておりました。
作詞 阿木燿子  作曲 宇崎竜童
このご両人・・・ものすごい識者と映ります。
「天上界に咲く白い清らかな花、それを見る者は罪を浄められる」と。。。!
「マンジューシャカ 恋する女は マンジューシャカ 罪作り 白い花さえ 深紅にそめる」(歌詞より)
なんとも情熱的な歌詞です。

和名のヒガンバナ、時に墓地に植えられ、秋の彼岸のころに花開く。それ故か彼岸花。

小野蘭山『本草綱目啓蒙』9(1806)に、「マンジユシヤケ京 
シビトバナ テンガヒバナ共ニ同上 キツネノイモ同上下久世 ヂゴクバナ 
カラスノマクラ ケナシイモ キツネバナ備前 サンマイバナ勢州 
ヘソビ同上粥見凶年ニハ団子トナシ食用スヘソビダンゴトイフ ホソビ同上 
シタカリバナ同上松坂 キツネノタイマツ越前 キツネノシリヌグヒ同上 
ステゴノハナ筑前 ステゴグサ同上 シタマガリ江州 ウシノニンニク同上 
シタコジケ同上和州 ヒガングサ仙台 セウゼウバナ クハヱンサウ
ワスレグサ共ニ同上 ノダイマツ能州 テクサリバナ同上 テクサリグサ播州 
フジバカマ同上三ケ月 シビレバナ同上赤穂 ヒガンバナ肥前 ドクスミラ 
キツネノヨメゴ共ニ同上 オホスガナ熊野 オホヰゝ マンジユサケ共ニ同上 
ユウレイバナ上総 カハカンジ駿州 スゞカケ土州 ウシモメラ石州 
ハヌケグサ豊後 ジユズバナ豫州 イチヤニヨロリ同上今治 ホドヅラ同上松山 
テアキバナ丹州笹山 キツネノアフギ濃州 ウシオビ同上 イツトキバナ防州 
ヤマベウバナ越後 ハミズハナミズ加州」と。
 漢名は「蒜は根の状を以て名づけ、箭は茎の状を以て名づく」と(李時珍『本草綱目』)。

更には、一説に、『万葉集』のイチシをヒガンバナとする。

  路の邊の 壱師の花の いちしろく(灼然) 人皆知りぬ 我が恋妻を
或る本の歌に曰はく、いちしろく 人知りにけり 継ぎてし念へば (11/2480,読人知らず)
イチシの花が何であるのか、旧来諸説があり、定まらない。
曰く、ギシギシ・クサイチゴ・エゴノキなど。
イチシをヒガンバナと考えたのは牧野富太郎であり、
のち松田修がその説を引き継いだ(『増訂 万葉植物新考』1970)。
 『花壇地錦抄』(1695)巻四・五「草花 夏之部」に、
「さんしこ 末。花あかし。葉ハすゐせんのごとく、花の時ぶんハ葉なし。秋ニ出る」
とあるさんしこは、ヒガンバナか。次項の「唐さんしこ」はなつずいせんである。
さんしこは、山慈姑かも知れない。 
 
曼殊沙華咲くべくなりて石原へおり来む道のほとりに咲きぬ
 (1920,雲仙岳温泉神社裏の石原にて。斎藤茂吉『つゆじも』)
 
『妙法蓮華経』序品に、ブッダ(仏,釈尊,お釈迦様)が
ラージャグリハ(王舎城)のグリドゥラクータ(霊鷲山,りょうじゅせん)で、
多くの人々に教えを説き終わると、
「この時、天は曼陀羅華(まんだらけ)・摩訶(まか)曼陀羅華
・曼殊沙華(まんじゅしゃけ)・摩訶曼殊沙華を雨(ふら)して、
仏の上及び諸(もろもろ)の大衆(だいしゅ)に散じ」た、という。
曼陀羅華は、マーンダーラヴァ花の音写、「適意華」と意訳する。
見る者の意を喜ばせる花、の意。曼殊沙華は、マンジューシャカ花の音写、
「柔軟華」と意訳する。見る者に剛強から離れさせる花、の意。
摩訶は、マハーの音写、「大」の意。
 この曼殊沙華が何の植物を指していたかは不明、少なくともヒガンバナではない。(なお、曼陀羅華はデイコの仲間、Erythrina indica)。

諸説満載・・・。一つの花から夢膨らむ・・・されど斯様な事思うは、老境の戯言か!!。


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