「1ドル=144円62銭~144円64銭」
6月
9日
週明け9日早朝の東京外国為替市場で、円相場は下落しています。8時30分時点は「1ドル=144円62〜63銭」と前週末17時時点と比べて72銭の円安・ドル高でした。
6日発表の5月の米雇用統計で雇用者数の伸びが市場予想を上回り、米労働市場の過度な鈍化懸念が後退しています。投資家が運用リスクをとる動きを強め、低リスク通貨とされる円に売りが出ています。
5月の米雇用統計が労働市場の底堅さを示したとして、6日のニューヨーク市場で円売り・ドル買いが優勢となった流れを引き継いでいます。日本時間7日早朝の大阪取引所の夜間取引で日経平均先物は3万8000円台を回復しており、9日の日経平均株価が上昇して始まる公算が大きいとの見方も円売り・ドル買いにつながっています。
もっとも、円相場が下値を探る動きは鈍く、5月の米雇用統計は市場が想定していたより良好でしたが、3月と4月の雇用者数の増加幅が下方修正されるなど、減速懸念が残る結果でした。米政権が進めてきた関税政策などに伴い、米景気が減速し始めたとの懸念は拭えず、一方的な円売り・ドル買いは進めにくい背景です。
6日、<トランプ米大統領>は次の米連邦準備理事会(FRB)議長について「すぐに明らかになる」などと発言しており、(FRB)の独立性を巡る懸念が再燃しているのも円相場を下支えしています。