「1ドル=143円59銭~143円61銭」
4月
12日
11日のニューヨーク外国為替市場で円相場は続伸し、前日比90銭円高・ドル安の「1ドル=143円50〜60銭」で取引を終えています。米中の貿易摩擦が激化し、米経済に悪影響が及ぶとの見方から低リスク通貨とされる円が買われました。半面、米株相場の上昇などは円の重荷となっています。
11日、中国政府は米国からの輸入品に対する関税を、(84%)から(125%)に引き上げると発表しました。米国が中国に対して(145%)の関税をかけたことに対する報復措置で、米中の応酬が景気を下押しするとの見方が広がりました。ロンドン市場の時間帯にかけて円買いが進み、一時は「1ドル=142円台前半」と2024年9月以来の円高・ドル安水準を付けています。
ニューヨーク市場に入ると円は伸び悩んでいます。ボストン連銀の<コリンズ総裁>は「市場はよく機能し続けている」との認識を示した一方、中央銀行は「市場機能や流動性に関する懸念に対処する手段を持っている」と述べています。これが市場の先行き不安を和らげ、円の重荷になりました。11日の米株式市場でダウ工業株30種平均株価が619ドル高となったのも円売り・ドル買いを促しています。
11日、ミシガン大学がに発表しました4月の消費者態度指数(速報値)は(50.8)と、市場予想(54.6)を下回りました。消費者調査によれば、1年先の予想インフレ率は(6.7%)と1981年以来の高さになっています。米国のインフレ懸念の高まりも円の上値を抑えています。