東京・大久保のアイヌ料理店「ハルコロ」の店主でアイヌ文化アドバイザーの<宇佐照代>さんを中心に、今なお根強く残る差別や偏見の問題と、世代を越えて引き継がれる文化や思いについて描いたドキュメンタリー『そして、アイヌ』が。2025年3月15日より公開されています。
国内外から多様なルーツをもつ人々が訪れる大久保のアイヌ料理店「ハルコロ」です。店主の<宇佐照代>さんは、アイヌ文化アドバイザーとして舞踊や楽器演奏などの伝承活動も行っています。
生まれ育った釧路を小学生の時に離れ、母や5人のきょうだいと東京にやって来た彼女は、2011年に母とともに「ハルコロ」を開業。店の成り立ちには、長年にわたり関東在住アイヌの居場所づくりに奔走してきた<照代>さんの祖母や母の思いがありました。
映画では、<照代>さんの曽祖母から子に至るまでの家族の歴史をひもときながら、美術作家<奈良美智>、評論家<太田昌国>、写真家<宇井眞紀子>らアイヌと出会った人々の活動をとらえ、文化の継承とアイデンティティ、開発と多様性、植民地主義と人権といった問いに向きあっていきます。監督は『ただいま それぞれの居場所』・『ケアを紡いで』の<大宮浩一>が務めています。