29日の米株式市場でダウ工業株30種平均株価は続落して始まりました。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ開始時期を巡る不透明感から米長期金利が上昇(債券価格は下落)し、株式の相対的な割高感を意識した売りが出ています。
29日朝の米債券市場で長期金利は前日終値(4.55%)を上回る(4.6%前後)で推移しています。(FRB)高官から利下げに慎重な発言が相次いでいるうえ、米経済の底堅さを示す経済指標もあり、金利の上昇につながっています。
午後には6月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の討議資料となる米地区連銀経済報告(ベージュブック)の公表があり、経済活動は前回4月の報告時点から「拡大を続けた」と総括しています。短期的な物価見通しは、「緩やかなペースでの上昇が続く」との報告でした。
ダウ平均の構成銘柄ではありませんが、AIの「エヌビディア」が下落して始まりました。前週の好決算を受けた株高に一服感が出ており、投資家心理の重荷となっています。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)など他の半導体株も下げています。
ダウ平均株価は、前日比411ドル32セント(1.06%)安の3万8442ドル54セントでした。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は、前日比99.30ポイント(0.58%)安の1万6920.58でした。
S&P500種株価指数は、前日比39.09ポイント (0.74%)安の5266.95でした。