江戸時代に京都で活躍した絵師
<伊藤若冲>(1716~1800)の色鮮やかな巻物状の大作が新たに発見されています。
新たに見つかったのは、江戸時代中期に京都で活躍した絵師<伊藤若冲>の巻物状の作品で、縦30・5センチ、横277・5センチある大作です。
<伊藤若冲>の作風である鮮やかな色彩で、ぶどうやりんごなどの果物と、かぼちゃや、とうがんなどの野菜、合わせて40種類ほどが、こまやかに描かれていて、記された署名から<伊藤若冲>が76歳の時の作品とみられています。
京都市右京区にある福田美術館では、これまで知られていなかった作品が西ヨーロッパにあるという情報をもとに、オークション会社を経て欧州の個人から昨年8月、存在を確認したうえで<伊藤若冲>の作品だと断定し購入され、「果蔬図巻」(かそずかん)と名付けています。
<伊藤若冲>の作品の中でも、巻物状で彩色が施されているものは、これまで栃木県の美術館が所蔵し、国の重要文化財に指定されているものだけだったということです。
この作品は、ことし10月に福田美術館の「開館5周年記念展」で一般公開されることになっています。