佐渡を代表する冬の味覚の<寒ブリ>の不漁が続いているようです。今季の水揚げは過去10年平均の1割以下。重さ7キロ以上の大ブリは水揚げ全体の10分の1にも満たない情況です。
新潟県水産海洋研究所(新潟市)によりますと、10月上旬~12月中旬の漁獲量は重さ1・7キロ未満の<イナダ>を含めても約47トンで、昨季の約170トンよりも約7割減となり、過去10年間平均の約542トンと比べても1割以下となっています。
水揚げされるブリの大きさにも変化が見られる。10月~翌年2月の漁獲シーズンで、例年なら12月までは大ブリが多くを占めていました。しかし、今季は4~7キロの中ブリや1・7~4キロの小ブリが中心。大ブリは全体の10分の1以下だといいます。
ブリは例年、晩秋から冬にかけて、日本北部の水温の低下に伴い温かい水域を求め日本海を南下します。その途中、佐渡沖のしけなどで両津湾内に入ったブリを定置網などで捕まえています。
新潟県水産海洋研究所は不漁の原因について、①日本北部の海水温が下がらずブリの南下が遅れている、②佐渡沖でのしけが少なく、両津湾に入らなかったなどを挙げています。
店頭に並んだ佐渡産ブリの価格は100グラム980円。不漁が続いているものの、例年と比べて価格は上がっていないのは「スーパーやデパートは天然物を諦めて養殖物を仕入れている」といいます。
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