<藤井聡太棋聖>(114)先勝@第92期棋聖戦五番勝負第1局
6月
7日
振り駒で<渡辺明三冠>の先手番となった一局は、飛車取りに香車を打ちました。ここで、<藤井聡太棋聖>が長考。39分の考慮で、飛車取りを受けず、さらには銀も取らずに角道を開けています。銀と香の両取りの手で、角道を優先した手としました。しかし、<渡辺明三冠>が両取りを防ぐため、歩で角道を遮断するなどじりじりとした中盤戦が続き、難解な応酬で主導権を握った<藤井聡太棋聖>は勝負所でも正確な指し回しを貫き、後手番での価値ある1勝を手にしています。
今シリーズが初の防衛戦となる<藤井聡太棋聖>は、3勝して防衛しますとタイトル獲得通算3期となり規定により九段に昇段します。<渡辺明三冠>が2005年度に記録した21歳7か月の史上最年少九段の記録を更新することになります。
また、7月18日の第4局までにシリーズを制しますと18歳364日(第4局で決着した場合)での防衛となり、1990年度の棋聖戦で<屋敷伸之九段>(49)が記録した史上最年少防衛記録の19歳7日を塗り替えることになります。