神戸：ファルコンの散歩メモ

日本政府が世界自然遺産に推薦している「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」（鹿児島、沖縄両県）について、環境省は１０日、国連教育科学文化機関（ユネスコ）の諮問機関・国際自然保護連合（ＩＵＣＮ）が「登録は適当」と勧告したと発表しています。

７月１６～３１日にオンラインで開かれるユネスコの世界遺産委員会で正式に決まる見通しです。「登録延期」勧告から３年を経て、世界遺産へ大きく前進します。

「奄美・沖縄」には「アマミノクロウサギ」や「ヤンバルクイナ」など多くの希少種が生息しています。日本政府は当初、２０１８年夏の世界自然遺産登録を目指し、２０１７年２月にユネスコに推薦。しかし（ＩＵＣＮ）は２０１８年５月、希少な動植物を保護するための対象区域を包括的に指定できていないなどとして、登録延期を勧告しました。

政府は対象区域を見直し、２０２０年の登録を見据え、２０１９年２月に推薦書を再提出。しかし２０２０年は世界的な新型コロナウイルスの感染拡大により、同年夏に中国での開催を予定していた世界遺産委員会が延期され、（ＩＵＣＮ）の勧告も先延ばしになっていました。

「奄美・沖縄」が世界自然遺産に登録されれば、「白神山地」（青森、秋田両県）、「屋久島」（鹿児島県）、「知床」（北海道）、「小笠原諸島」（東京都）に続き、日本で５件目となり、２０１１年の「小笠原諸島」以来１０年ぶりとなります。文化遺産も含めると２４件目です。