『潜入』@<チェ・ホ>監督
4月
17日
本作の舞台は、経済危機の渦中にあった1998年の韓国。麻薬一掃の使命に取り憑かれた刑事「ト・ジングァン」と、成り上がりをもくろむ麻薬ディーラーの「イ・サンド」が釜山で繰り広げる壮絶な攻防を描きます。<ファン・ジョンミン>が「ト・ジングァン」、<リュ・スンボム>が「イ・サンド」を演じています。
手錠を掛けられた「イ・サンド」、銃を突き付けられて笑みを浮かべる「ト・ジングァン」の姿を捉えた予告編。「生き残るのはどちらか1人」というテロップが流れています。
監督を務めた<チェ・ホ>は「1997年12月、国際通貨基金(IMF)の経済危機は、韓国の大企業を崩壊させると同時に、政治や経済にも大きな影響を与え、新聞には自殺者のニュースが絶えませんでした。そんな中、第2の都市である釜山では麻薬の使用が急増し、売人が数百人単位で増えていったのです。私はこの社会的混乱をフィルムノワール風に描きたいと思いました」と経緯を説明。「国中に溢れる腐敗と、社会に横たわる矛盾を描くためには、エネルギッシュな映画のスタイルが必要だと感じ、1970年代の<深作欣二>監督の映画を参考にしました。縦横無尽なカメラと荒々しい音楽、そして境界線を無視し、全力疾走するキャラクターからは、特に影響を感じられると思います」と語っています。