厚生労働省は26日、米国での価格が2億円を超す超高額の難病治療薬「ゾルゲンスマ」の製造販売について、薬事・食品衛生審議会(厚労相の諮問機関)の部会が承認を了承しました。筋力の低下を引き起こす脊髄性筋萎縮症にかかった2歳未満の乳幼児を対象にした治療薬です。5月にも公的医療保険での薬の価格(薬価)が決まります。米国を参考に1億円を超え、国内で最高額になるとみられています。
「ゾルゲンスマ」はスイスの製薬大手ノバルティスによる薬で、体内に遺伝子を入れて病気を治す「遺伝子治療薬」です。
米国での販売価格は約2億3千万円。従来の治療法を10年続けた場合にかかる医療費約4億円の半額で設定されました。「ゾルゲンスマ」は1回の投薬で治療を済ませるため、単価は高くなり、世界で最も高額な薬剤とされています。
日本国内では薬価を決める際に海外での価格も参考にされるため、1億円超えが有力で、いまの最高額は白血病治療薬の「キムリア」で、2019年5月に1回3349万円という薬価になっています。
公的医療保険では医療費の自己負担に月額上限を設ける「高額療養費制度」があるため、高額医療の患者負担は低く抑えられる。さらに子どもの医療費は多くの市区町村がほぼ全額を助成しており、自己負担はほとんど発生しない例が多くなります。
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