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今年の読書(57)『星々たち』桜木柴乃(実業之日本社)

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今年の読書(57)『星々たち』...
本書には連作短篇として9篇が収められていますが、幕開けは18歳のときに娘<千春>を生んだ<咲子>が登場、奔放な性格で母親に<咲子>の養育をまかせっきりに、スナックに勤務しているところから物語は始まり、この時<千春>は13歳でした。

第2篇目から<千春>が登場、16歳で隣家の大学生に妊娠させられ、その母親に連れられ子供を堕胎、18歳のときにはススキノの「ろまん座」で<杉原麗>としてストリップ嬢になり、22歳では食品会社の配達員をしていたことにより41歳の<木村晴彦>と結婚しますが、長く続きません。
やがて二度目の結婚で娘<やや子>を産みますが、その生活も波状していきます。

読み手としてはこれは同じ<千春>なのかと訝りながらも、反面母親の人生をも代弁しているのに気づかされていきます。

<咲子>から<千春>、そして<やや子>と北海道を舞台として女三代が歩む人生の哀歌を繋げながら、研ぎ澄ました筆致で昭和から平成の時間軸を背景に見事に浮き彫りしてゆく手法は、直木賞を受賞した 『ホテルローヤル』 と同様に読み応えがありました。
#本 #読書

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birdy
birdyさんからコメント
投稿日 2016-05-09 09:58

色んな女性の生き方があるんですね

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ファルコン
ファルコンさんからコメント
投稿日 2016-05-09 10:25

事実は小説よりも奇なりと言います。
それぞれの人生があるんだと思いますが、元に戻れないだけに大事にしたいものです。

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