『蒼林堂古書店へようこそ』乾くるみ(徳間文庫)
5月
18日
店主は<林雅賀>39歳です。官公庁に10年以上勤務しながら、ミステリー関係のライターをしている副業がばれて辞職、古書店を始めました。
ネットでの販売が主で、細長い店の奥には4人だけの喫茶コーナーがあります。
100円以上の売買で珈琲一杯のサービスがあり、また読んだ本は定価の9割で買い戻してもらえます。
日曜日になりますと店長の同級生でバツイチの<大村龍雄>、高校生の<柴田五葉>、小学校の先生<茅原シノブ>といった面々が集まり、登場人物たちが日常生活で経験する謎を、店主が見事に謎解きしていきます。
毎月起こる出来事が14話納められており、その話のなかで登場する本に関連するミステリーが話の最後に解説を交え、まとめられて紹介されている構成で、身近にこんな古書店があればいいなと、羨ましく感じながら読み終えました。