《時節・_・襍感⇔“里山・地味な草花も春めいて(4)!!”》 レンプクソウ(連福草); 枝が根のように地下を這って伸び、この枝を掘り起こしたら、 フクジュソウ が一緒についてきた、とか、その逆というのが名前の由来。 緑色の花が数個、茎の頂に固まり、上向きの頂花は4数の花びらで、周りは5~6枚。 花が、5個付くことから、ゴリンバナ(五輪花)とも呼ばれ、1属1種の固有種。 他の花を撮っていて、帰宅してから画像を見て気付いた。 「泉の森2019/03/17」
《時節・_・襍感⇔“里山・草花も春めいて(3)!!”》 セリバヒエンソウ(芹葉飛燕草); 植物名の由来は、葉が セリ の葉に、花がツバメの姿に似ていると云われるが!?! きんぽうげ科デルフィニウム属の1年草「デルフィニウム(Delphinium)」 又は「ヒエンソウ(飛燕草:ラークスパー)」といわれる品種群に似ているものがある。 Delphinium(デルフィニウム)は、ギリシャ語の「delphis(いるか)」に由来する由。 花の蕾に似ている!?!中国が原産で明治期に渡来、道端・雑木林の縁などで見られる。 茎高15~40㎝で茎には長い毛と短い毛が混じり沢山生えている。 葉は、2~3回、羽状に深く裂け各裂片はさらに羽状に深裂してセリの葉を思わせる。 花は淡い紫色で直径は2cm位。長い柄があり2~3個、多くて5個程度の花がつく。 細長い花びらのように見えているものは萼片で萼片は5枚。 その中の1枚、上向きの萼片は、後ろの端が尻尾のように長く突き出た「距(きょ)」になっている。 花弁は4枚、上の2枚は小さくて白っぽく、付け根の方は「距」の中に包まれ、 花の中央上よりの付近で角みたいに突き出している。 下の2枚は、萼片と同じ色で花びらの先はちょっと切れ込みがある。複雑構造だ。 雄蕊は10本程度あり、先の葯の部分は黒っぽい。下から見ると沢山の雄蕊が見られる。 「泉の森2019/03/17」
《時節・_・襍感⇔“里山・草花も春めいて(2)!!”》 カタクリ(片栗) ; 鱗茎は長さ5~6㎝の筒状楕円形、地中深くにあり片栗粉が取れる。 葉柄は長さ3~4㎝。発芽から1年目の葉は糸状。7~8年目で漸く花がつく。 花がつく株の葉は普通2個つき、長さ10㎝前後で幅は長楕円形。 基部は楔形、厚くて柔らかで淡紫色の班紋がある。 茎頂に下向きに淡紫色の花を1個つけ、花被片は6個、披針形で上へ反り返る。 花は夕方に、又、雨では閉じてしまう。暖かい日が多くなると咲き出す。 花糸は淡紫色。花柱は長い雄しべとほぼ同長かやや短い。柱頭は3岐。 白花のものは、シロバナカタクリ( form. leucanthum) という。 種子にはエライオソームと呼ばれるアリが好む物質が付いており、アリによって運ばれ散布される。 春を告げるスプリング・エフェラメルの1つとされている。 りん茎から良質のでんぷんがとれるため片栗粉の材料とされたが、 現在市販されている片栗粉はじゃがいもやとうもろこしのでんぷんである。 「泉の森2019/03/17」
《時節・_・襍感⇔“里山・草花も春めいて(1)!!”》 シュンラン(春蘭); 別名は、唇弁の濃紫色の斑点をホクロに見立てた。良い香りがあり、食用にも供される。 葉は線形で長さ20~50㎝、縁に細鋸歯がある。葉柄はなく、基部には膜状の鞘がある。 根際から花茎を立て直径3~5㎝の淡黄緑色の花を付ける。普通は1茎に1花。 萼片は披針形、黄緑色。側花弁2個は萼片と同色。唇弁はやや白色、紅紫色の班紋がある。 ※筑波大・遊川知久氏の解説※ 地下には太い根が何本ものびている。この根は菌根と呼ばれ中に菌糸という細い糸のようなものがあり、これと栄養のやりとりをして生きる。 葉は濃い緑色で固く、ふちに小さな鋸歯がある。花は薄緑色で、真ん中にある唇弁は白く、紫色の斑点がたくさんある。 そのため、別名ホクロという。またの名をジジババとかオジーオバーという。 花を横から見ると、真ん中から雄しべと雌しべがひとつになったずい柱がつき出ている。ずい柱のすぐ下に唇弁がある。 ずい柱はおじいさん、唇弁はおばあさんで、2人が抱き合っている姿に見える。おじいさんの頭に髪はなく、背中が曲がっているように見えるだろう。 里山の春を告げるシュンラン。セミのような、ちょっと変わったライフスタイルをご存じでしょうか。種子は発芽しても、葉を出しません。 地下に潜ったまま、イモムシのような節る茎を伸ばし続けます。 光のない地下で育つのは、生育に必要な栄養を、茎に入り込んだ菌からもらっているからです。 そして数年後、満を持して初めての葉を地上に広げるのです。 日本全国、そして朝鮮半島、中国、台湾の、明るい落葉広葉樹林やアカマツ林に見られます。 「泉の森2019/03/17」
《時節・_・襍感⇔“里山も春めいて(2)!!”》 モミジイチゴ;別名: キイチゴ(黄苺) 葉の形がモミジに似ているので、モミジイチゴ(紅葉苺)という名が付いた由。 東日本の山野では、ごく普通に見られ高さ2m位になる落葉低木。 枝に棘が多く、葉は互生、卵形で葉柄は長い。 葉身は長さ10㎝前後の卵形~広卵形、掌状に5裂し、基部は深い心形。 中央の裂片は余り長くならないが、葉の形や鋸歯は変異が多く、切れ込みも様々。 葉裏は緑色。花は単生し、直径約3 ㎝の白色5弁花、葉の下に、下向きにつく。 花の後、 6月頃に果実は橙黄色に熟す。別名の黄苺名の由来である。 野イチゴは食べられる。野山の散歩の折、黄苺を見つけて食べるのは楽しかった。 中でも美味なのが、モミジイチゴ。熟した実はふわふわで野生イチゴの醍醐味。 だが静かに取らないとばらばらになってしまう。又、中に黒い小さな虫がいることがある。 果実は葉の下につき、直径1~1.5㎝。甘さはクサイチゴに劣るが、酸味があり美味しい。 「泉の森2019/03/17」
《時節・_・襍感⇔“里山も春めいて!!”》 ウグイスカグラ(鶯神楽);ウグイスカズラとも記される。 が、つる性ではない事でウグイスカグラ(鶯神楽)が正解だろう。 ウグイスの意味;鶯の鳴く時期で、神楽は「鶯隠れ」が変化したとの説が有力。 幹は灰褐色で樹皮が縦に裂けて剥がれる。葉は対生し広楕円形、葉裏は緑白色。 葉柄(葉を支える柄の部分)の付け根に2枚の葉柄が冬芽を取り囲むようにつき、 拓葉(葉柄につく葉状片)のようになっている。ウツギの仲間である。 花は、小さく目立たないが。枝先の葉腋に花を1~2個つける。 花冠は、漏斗形で先が5裂して平開、雄しべ5個。雌しべ1個突き出る花柄は長さ1~2㎝。 葉や花冠に毛が殆どないものをウグイスカグラ 、毛が多いものをヤマウグイスカグラ と区別もされるが、区別は難しい。ミヤマウグイスカグラは萼に腺毛がある。 落葉低木で春、その年の花柄を出し、淡紅色の花姿、慎ましい、今年は、開花が遅い。 昨年は、2月4週頃に沢山の花を咲かせていたが、今年は、3月10日頃に咲いていた。 「泉の森2019/03/17」
《時節・_・襍感⇔可愛い湿地花》 ユリワサビ(百合山葵) アブラナ科(Brassicaceae/Cruciferae) 学名:Eutrema tenue (Miq.) Makino 別名: ハナワサビ 雪解けの頃、山間部の湿原に見られる。下山途中でみつけ里に持ち帰った。 山菜として、おひたしなどで食べた。独特の風味(辛味)があり結構、美味しい。 根茎は、あまり発達しないのでワサビの代わりにはならない。 ワサビに似た葉と花姿、根に小さなユリのような球根ができ、ユリワサビとなった由。 ユリの名は、葉が枯れたあと柄の付け根の部分がユリの根のようになることに由。 根茎は、ワサビのように太くならない。根生葉は直径3cm前後の円形で、基部は心形。 葉縁は波状の鋸歯があり、長柄がある。茎葉は互生し、上部ほど小型で、長卵形。 花は総状花序につき、直径約1㎝の白色4弁花、萼片4個。雄しべは6個。 ユリワサビに近似のオオユリワサビは、ユリワサビより大型で根茎が太い。 「2019/03/05泉の森」
《時節・_・襍感⇔庭に黄色の草花が!?!”》 オニノゲシ(鬼野芥); 明治時代に渡来したヨーロッパ原産の帰化植物。 ノゲシ に似るが、人の背丈ほどにもなることのある大型で、 葉のトゲが鬼と呼ばれるほど鋭い。葉の付け根が茎を回り込むが、 ノゲシは先が尖り、オニノゲシは丸い。 茎は中空、多数の稜があり、赤色を帯びることが多い。 葉は長さ15~25㎝、羽状に切れ込み不規則な鋸歯があり、鋭い刺がある。 葉の基部は丸くまくれ上がって茎を挟むように耳状に抱く。 頭花は黄色で、直径約2㎝、舌状花のみからなり、筒状花はない。 小舌の長さは筒部のほぼ1/3。花柄は長さ0.5~5㎝、腺毛があり、稀に無毛。 総苞は長さ10㎜程度、普通、腺毛があり、ないこともある。 ノゲシ Sonchus oleraceus は刺が少なく、葉の基部が三角状に後方へ突き出る。 * * * * * 存在感あるオニノゲシの脇花壇の端に、遊びに来るネコちゃん用に干し草を積んである。 その干し草を突き抜けるように黄色いハナサフラン( クロッカス、ハルサフラン)が!?! 楚々と顔を見せる草花たち。人間に邪険に扱われ、雑草等と云われるが??? 「咲くも無心 散るも無心 花は嘆かず 今を生きる」 自然界にあって、人間の行動・言動って、只々、身勝手に尽きるって思う。 昨今の、近隣諸国の動向・情勢を傍観してると、近代・現代の日本人を誇りに思う。 仔細においては、反省すべき事は多々あるだろうが、国策に誇れるものがあった。 西洋優位的人種問題からの脱皮に果敢に挑んでいたではないか。 痛切に思うことに「画一的貧化」と言う表現。今の隣接の国々を憂うのである。 自由とは、これ如何に。今の我が国内では、多様性の尊重・・当然のこと。 しかし自由を勘違いしてはいまいかって思うことも垣間見られる(我が偏見か!!)。 国を守る、国民を守る・・・「拉致被害者の救出」は、剥奪された自由の回復だ。 「抑止力」ってなんだ。国民を守る、被害者の奪還、これ等の検討が何故いけない? 「米朝会談」が行われると報道されているが、人権無視の国政国家との会談?? 会談とは、セレモニーに過ぎない。力と力の鬩ぎ合い。水面下の駆け引き。 批判のための批判に終始し、本質論、否、策を呈さない議会人。哲人たれ議会人!! 「星辰の如く 人はみな 自のが負い目の廻りを回れ」・・ゲーテ・・ 「実るほど頭を垂れる稲穂かな」 農耕民族の、日本を表すに足る表現ではないか。 他国は、日本が軍事国家になると騒ぎ立てるが、言ってる国々は、軍備国家だ。 政治信条、思想信条を超越する人権問題が、拉致問題である。 拉致された日本側は、国全体として抗議の意思を表明すべきだ。 基地問題・人権問題を大きく取り上げる野党やマスメディアだが、 何故に「拉致問題」を国家主権・人権問題として国際社会に発信しないのか?? 戦後の日本外交の負を今こそ払拭すべきだ。行政府・議会が一丸と成らなくては!! 一個人が、何をできようか!?!米朝会談の文字を見ると、イライラしてしまう。 我が国の歴史を今、真摯に検証し認識しておかないと。 「自宅・・2019/02/25」
《時節・_・襍感⇔一足先に見ゆる樹花や草”》 「春」といえば日本では、全国的に桜の花見が各地で繰り広げられる。 花見というより「宴」、春爛漫なる表現がぴったりだ(何故か浮き浮き)。 日本には、固有・原種の桜がある(下記、日本さくらの会より拝借文)。 * * * * * サクラは植物学上、バラ科、サクラ亜科、サクラ属の落葉高木または低木の樹木です。 サクラ属はサクラ、ウワミズザクラ、スモモ、モモ、ウメ、ニワウメの6亜属に分けられます。 一般にサクラとして鑑賞されている花の美しいものは、サクラ亜属に含まれているものです。 日本にはヤマザクラ、オオシマザクラなど9種を基本にして、 変種をあわせると100以上のサクラが自生しており、 沖縄には野生化した(といわれるカンヒザクラ)があります。 また、これらから育成された園芸品種は200以上もあります。 我が国の山野に自生する野生種の基本種とされる9種と、沖縄のカンヒザクラは下記の桜です。 また、これらから育成された園芸品種は、花色は白から濃紅色、 花弁数は5から350を越えるものまで、花弁の大きさも小から大と多彩です。 ■ヤマザクラ(山桜) 我が国の桜の中で最も代表的な種類で、古くから詩や歌に詠まれ親しまれてきました。 主に本州中部以南に自生しており、別名シロヤマザクラとも呼ばれます。 ■オオヤマザクラ(大山桜) 本州中部以北に自生するオオヤマザクラは、葉や花などの各部分は全体にヤマザクラより大柄です。 花色がバラ色でヤマザクラより濃く、別名ベニヤマザクラ・エゾヤマザクラと呼ばれます。 ■カスミザクラ(霞桜) 北海道、本州、四国に分布し、ヤマザクラに似ている桜です。 別名ケヤマザクラは、花や葉の部位が有毛である場合が多いことからです。 同じところでは、花期はヤマザクラよりずっと遅い桜です。 ■オオシマザクラ(大島桜) 伊豆諸島と伊豆半島南部に自生する桜で、花は白色で若葉と良く調和し優雅な美しさがあります。 葉は、塩漬けが桜餅を包む皮として利用されています。 ■エドヒガン(江⼾彼岸) 本州・四国・九州と広く自生する桜で、花は早咲きです。この桜は長寿で各地に巨木・名木が点在しております。 この桜の枝が下垂するものがシダレザクラです。 ■チョウジザクラ(丁字桜) 東北地方の太平洋側の低山地、関東地方、中部地方の産地に多く分布します。 花弁が小さくがく筒が太く長いその花の形から、「丁」の字を連想させるのでこの名があります。 ■マメザクラ(豆桜) 富士・伊豆・房総を中心とする地方に自生する種類で、このため別名フジザクラ、 ハコネザクラとも呼ばれています。 名のように花は小さく、低木状の木にいっぱい花を咲かせます。 ■タカネザクラ(⾼嶺桜) 北海道、本州中部以北の亜高山帯に分布する小高木の桜で、 ミネザクラ(峰桜)の別名もあります。 北海道にみられるチシマザクラはこの桜の仲間です。 ■ミヤマザクラ(深山桜) 北海道に多く、南は九州まで見られるが、南下するにつれ亜高山帯に多くなります。 開花期が遅い桜で、また花のつき⽅が他の桜とは違う総状花序です。 ■カンヒザクラ(寒緋桜) 中国南部・台湾に分布するが、古くから琉球列島や⿅児島県に⼊り、 石垣島や久米島などには野生化していると言われています。 花は平開しない鐘形で、色は濃紅色で美しく、公園樹・街路樹などとして広く植栽されています。 * * * * * 以上の様に園芸種を含めると多様だが、専門家でない限り、大方の区別はしづらい。 一色単に「桜」で括っても問題ないよだ^^)。 桜の種類もさることながら、咲く季節も様々で、 伊豆大室山麓の「桜の里」では年中桜の何がしらが咲いているという。 桜の里近くに「池」という場所があり、田園風景がみられる。 その地に今上天皇が植樹された「おかめ桜」がひっそりと咲く風情は、素朴だ。 以前、そのおかめ桜を観に参った事があった。譲位の年、今年もまた、是非に観に行きたい。 一昨日、身近な里でカワズサクラが咲き始めているのを見かけた。 そして昨日、ちょっと離れた公園「県立相模原公園」を散歩してみると・・・!! 1本の寒桜が、満開・・・隣の玉縄桜は、咲き始めであった。 公園の地表では、漸くオオイヌノフグリ、仏の座があちこちで観られた。 春の風情は、其処まで来ているがふらふらとほろ酔い加減の足取り!?!
《時節・_・襍感⇔里山に見る樹花”》 アケボノアセビ(曙馬酔木); ベニバナアセビと呼ばれる如く、アセビ の紅色園芸種。 近寄って見ると色的に妖艶に映るから不思議だ。 仲間のアセビ共々ツボミは、赤色。ツボミが膨らむと違いが出てくる。 壺型の花、寒い時期に咲き而して霜や雪を防ぐためか下向きで入り口が小さい。 虫による受粉は難しそうに見えるが、雄蕊に細長い突起があり問題ない。 これに昆虫が触れ花粉を落とすことで受粉をさせる。絶妙な構造である。 紅色の濃淡,淡紅色を「アケボノアセビ」,濃紅色を「ベニバナアセビ」と呼ぶ由。 「曙」とは、「曙色」の事。東雲色(しののめいろ)とも言い明け方の空の色を指す。 有毒植物である事で、鹿の多い山でも食べられず、ほとんどの山で見かける。 幹は、やや捻じれており、樹皮が灰褐色で縦に裂け目が入っている。 葉は互生、枝先に集まってつき、長さ3~10㎝、幅1~2㎝の倒披針形~長楕円形。 革質で厚くやや波打つ。葉先の縁にはごく浅い鋸歯があり、先がとがっている。 壺型の花が下向きに多数つく。花冠は長さ約7㎜位で壺形の先が浅く5裂している。 早春に咲くと思っていたが、早々と咲いてる花を昨日、里山で見つけた。 「泉の森2019/02/22」