《“泉の森・春の野生蘭”❖2021/3/5❖》 シュンラン(春蘭); 今年もしっかりと姿を見せてくれた春蘭。観察する場所が広がりつつある。 何よりだ。昨年は、3月2週に観れた。開花が少しずつ早くなっている気がする。 丘陵地を好み、その地に春を告げる花。端正な姿は、やはり野に咲く野生蘭。 花や花茎を山菜とする。又、根を民間薬としても利用されている。 シュンラン、以前ブログルに記載した。関心あらば読んでみてください。 「令和参年(皇紀2681年)3月7日、記」
《“泉の森・散歩の途”❖2021/3/5❖》 モミジイチゴ(紅葉苺); 葉の形がモミジに似ているというので、モミジイチゴ(紅葉苺)という名。 別名のキイチゴ(黄苺)は、実が黄色なので、こう呼ばれる。 バライチゴやニガイチゴ等の木苺の仲間。近縁種に ナガバモミジイチゴ。 東日本に自生するモミジイチゴ対してナガバモミジイチゴ。は西日本で自生。 和名の由来は葉がモミジに似ていることから。茎や葉には刺がまばらに生える。 茎の刺はほぼ開出して曲がらず、葉柄や枝の刺は曲がる。葉柄は長い。 葉身は長さ7~15㎝の卵形~広卵形、掌状に5裂し、基部は深い心形。 中央裂片は、余り長くならないが、葉形や鋸歯は変異が多く切れ込みが少ないのも。 葉裏は緑色。花は単生し、直径約3 ㎝の白色5弁花、葉の下に、下向きにつく。 ナガバモミジイチゴは、全体に縦長になりやすく、普通3裂し、中裂片が特に大きくなる。 葉の形や鋸歯には変異が多く区別できない。 茎は直立し鉤型の刺が多い。葉は狭卵形ないし広卵形で3~5に中・深列する。 白い花を下向きにつく。花弁は白くひし形卵形。6月頃に果実が橙黄色に熟す。 甘酸っぱく美味。良く熟した実はふんわりとし美味だが静かに取らないとばらばらに。 又、中に黒い小さな虫がいることもあるので注意が必要。 * * * 眼を癒やすために散歩をする森の小径。間引きのためか伐採された木株。 そんな木株も子供にとっては遊び道具になりえる、そんなことを感じさせる光景。 遊び道具は、無尽蔵。森の自然は、とってもやさしくせっしてくれる。 「令和参年(皇紀2681年)3月6日、記」
《“泉の森・水辺の樹”❖2021/2/28❖》 ネコヤナギ(猫柳) ; 猫の尻尾のような花をつけるヤナギをすべてネコヤナギと称しているらしい。 だが、本来はカワヤナギの和名を持つこの柳がネコヤナギである。 樹高は、5mになるものもある。横に広がる匍匐性、また立ち性の2種類。 樹皮は暗灰色、古木になるにつれ縦に割れ目が入る。小枝は黄褐色。 蕾は黄褐色で楕円状卵形、うぶ毛で覆われ、先は尖る。托葉は半卵形で大きい。 葉は互生し葉柄は長さ10㎜前後。葉身は楕円形的先端は尖り縁には細い鋸歯。 新葉の縁は巻かない。側脈は明瞭で、ほぼ等間隔に並ぶ。裏面は全面に絹毛がある。 托葉は大形で、雌雄別株。葉の展開前に開花する。 雄花と雌花は別々の蕪に咲き、花粉を付けるのが雄花だが、見た目の区別は難しい。 尾状花序(catkin)は長楕円形で無柄。雄花序は長さ5cm位、背面に腺があり雄蕊2個。 花糸は合着して1個、長さ約6㎜、無毛。葯は紅色で、花粉は黄色。 雌花は子房が楕円形、綿毛が密にあり、無柄。花柱は細く長さ2.5~3㎜。柱頭は2裂。 種子は綿毛に包まれ、ヤナギの種子の綿毛は柳絮(りゅうじょ)と呼ばれる。 「令和参年(皇紀2681年)3月5日、記」
《“泉の森の早春日”❖2021/2/28❖》 ヒサカキ(姫榊 ); 神事でおなじみの サカキ の小型種なのでヒサカキ(姫榊)と呼ばれる。 海岸に近くに自生する種類にハマヒサカキやムニンヒサカキ、 ヒサカキモドキ がある。 最近、新分類でツバキ科 Theaceae からモッコク科 Pentaphylacaceae に分離された。 低木だが、稀に高木になる。樹皮は、暗褐色〜黒灰色で滑らかで不規則な小皺が多い。 葉は互生し、楕円形的、光沢があってやや厚く縁に鈍鋸歯があり、先が尖る。雌雄異株。 葉腋に花を下向きに1~数個びっしりとつける。小さいが、花柄がある。 蕾のうちは萼と同じように黒色。花弁は5個、黄色を帯びた白色又は淡紅色。 花には独特の香(臭気?)があり、早春を感じ臭気と言う語感を感じない(私感)。 日当たりの良い場所に生育し、ヒサカキの枝にはびっしりと下向きに花が付く。 雌雄別株。葉腋に鐘形〜壺形の花を1〜3個束生するが、雌花のほうが小さい。 雄花は、直径約5㎜、雄蕊12~??個。雌花は先がやや開くカップ状で直径約3㎜。 花弁は帯黄白色、花弁の先端がわずかに紫色を帯びる。 雌花には中心に1つの雌蘂があり、先端は3つに別れ時として退化した雄蘂もある。 萼片は暗紫色で5個。花柄は長さ2mmと短い。日本では、枝葉は神前に供える。 『古事記』『日本書紀』で神武天皇「来目の歌」にイチサカキと詠われている。 九州地方の中には、ハイジルシバ(灰汁柴)と呼び枝葉を燃やした灰を染色に利用している。 「令和参年(皇紀2681年)3月4日、記」
《“泉の森の野草達(3)”❖2021/2/28❖》 カキドウシ(籬通し) ; この花には、別名が沢山ある。カントリグサ(癇取草)・カンキリグサ、 カキドオロシ・カキドウロ、ツルハッカ、カイトリバナ・カイトリグサ、 カイネンヅル・カイネグサ、カイネダワラ、ウグサ。 茎がつる状に伸び、垣根を通り抜けるので付いた名前。 薬草(癇取草)と呼ばれるのは、子供の夜泣き、ひきつけに用いられた事による。 道端や草むらで普通に見られ、茎や葉をもむといい香りがする。 茎高は5〜25cm。つるの節から根をだし斜上し、枝を出す。 葉は対生、有柄で円い腎形、長さ1-5cm、幅1.2-5.5cm、円頭に鈍い歯牙。 葉腋に長さ1.5〜2.5cmの淡紫色の唇形花を1〜3個ずつつける。 花は唇形花で、上唇は直立し、凹頭、切れ込みはやや不規則。 下唇は3裂し、中央裂片が大きく、基部に白毛があり濃紫色の斑紋が目立つ。 雄蕊4個あり、上唇の内側に沿ってのびる。萼に15脈があり裂片の先が刺状。
《“泉の森の野草達(2)”❖2021/2/28❖》 ユリワサビ(百合山葵); ワサビ に良く似た葉と花の姿をし根に小さなユリのような球根ができるので百合山葵。 別名のハナワサビとは、葉や茎はワサビのような辛味があるからだとか。 ユリ名が冠されたは、葉が枯れたあと柄の付け根の部分がユリの根の如くあるからか。 根茎はワサビのように太くならない。根生葉は直径2~5㎝の円形で、基部は心形。 葉縁は波状の鋸歯があり長柄がある。茎葉は互生し上部ほど小型で長卵形。 花は総状花序につき直径約1㎝の白色4弁花、萼片4個。雄蕊は6個。 葉をサラダや天ぷらとして食す。独特の風味で美味。 ユリワサビの花を見れるのは春の花が咲き始める前、早春独特の土の風合いを感じる。 植物は、我々に、何かを教えてくれている!?! 以前、オオユリワサビ(var.okinosimense)と言う種が、福岡県の沖ノ島で確認されていた。 その種は、現在の沖ノ島では絶滅したと云われてきた。 所が最近になって本州北部の日本海側で再発見された、と知る。自然界は不思議だ。
《“泉の森の野草達(1)”❖2021/2/28❖》 オオアラセイトウ(大紫羅欄花); 江戸時代に中国から持ち込まれ、生命力が強く野生化し日本中に帰化。 「アラセイトウ」の名前の意味は不明。 別名の諸葛采は、諸葛孔明が成長早い事で戦争時、陣地に植え食料にした事による。 茎は直立し、1本か又は基部で分枝、しばしば上部でも分枝、無毛又はまばらに毛がある。 茎高は、60cm位まで。根出葉は、ロゼット状にならず下部は有柄で羽状に分裂する。 上部の葉は無柄で粗い不規則な鋸歯縁となり、基部は深い心形で茎を抱く。 茎先の総状花序に径2〜3cmの4弁花をつける。花弁は、広倒卵形で淡紫色か紅紫色。 萼片は互いに密着して筒状となり、外面に毛があり、紫色。 * * * 里山である泉の森にも春が近寄って来た。
《“Lenten rose”❖2021/2/27❖》 ハルザキクリスマスローズ(レンテンローズ); 英名で言うLenten rose、日本ではハルザキクリスマスローズと呼ばれている。 クリスマスローズについては、先日ブログルで記したので参照ください。 レンテンローズのレンテンとは、四旬節(レント)のころに咲くことによる。 ヘレボルス・オリエンタリスとかヒメフユボタンとも云われるレンテンローズ。 レンテンとは、キリスト教の復活祭前の5週間を指す受難期の事(2月上旬~3月末頃)。 本来は、クリスマス頃に白い花を咲かせる「ヘレボルス・ニゲル」をクリスマスローズと言う。 が、古くは薬用植物として、また祭祀用に使われていた。園芸品種(栽培種)も多い。 西欧には、宗教関係の神話が多く残されている。季節感ある花名、感慨ある。
《“地味な植物”❖2021/2/24❖》 セキショウ(石菖); 小川の縁や渓流など水辺に自生する湿生植物。常緑で庭などにも植えられている。 この根を乾燥したものは石菖根と呼ばれ、漢方薬として利用される由。 根茎は芳香があり、細く、横に這い、分岐して広がる。 葉は、扁平な剣状葉、基部は2つ折りで内側の葉を挟み葉脈が数本ある。 濃い緑色で中央の脈は隆起せず平滑、湾曲する。 花茎は扁平な三稜形。苞は葉状、花序の基部から1個上に伸び、先が尖る。 肉穂花序は淡黄色で多数の菱形の両性花を隙間なくつける。花は黄色~黄緑色。 花被片は、楕円形。外花被片3個、内花被片3個が花の周囲にある。 同色で隙間なく付いて外観からは見分けるのは難しい。雄蕊6個、うち3個が花粉を出す。 花粉を出し始めると花被片の隙間から花糸を伸ばす。花糸は、扁平。葯は黄色。 * * * * * 2月22日は「竹島の日」だった。明治38年に島根県知事が竹島を県の一部とした日。 昨今の事象を鑑みて思うのは、安全保障を始めとする諸問題、憲法改正議論だ。 この憲法問題を思うと2月22日は、僕にとっては感慨深い日である。 往古の飛鳥時代に聖徳太子が亡くなったと伝わっている祥月命日に当たる日である。 聖徳太子と云えば十七条憲法の制定が浮かぶ。又、外交的事象では遣隋使派遣がある。 聖徳太子が隋の皇帝に送ったとされている国書がある。 「日出ずる処の天子、書を日没する処の天子に致す、恙(つつが)無(な)きや」 その真贋(しんがん)を問う人々がおられるが当時の時代背景を思うと、 外国を見据えた“外交官”姿勢としての気概を感じるのである。 毎年開かれる島根県の式典に閣僚の出席がない。これでは日本の本気度は??? 外交的表明、漸く日本も発信するようになったが、積極的に発信するべきだ。 国連の慰安婦議論にうんざりする。政治の駆け引きは、自己正当性の発信だ。 国内でもおかしな議論が見られる。公明党は、何を考えているのだろう??? 自衛隊基地などの安全保障上重要な施設周辺の土地利用制限問題で、 公明党の北側一雄副代表は、安全保障上重要な施設周辺の土地利用規制を、 「経済活動の自由」を理由に慎重に議論しないといけない、と述べた由。 安全保障上重要な施設周辺の土地利用に規制あって然るべきだ。 これも、憲法に安全保障の根本主旨がないことと思える。 政府の揚げ足ばかり取っていないで、真摯に議論すべきと思うのだが??
《“今日は、天皇誕生日”❖2021/2/23❖》 コロナ禍にあっての祝日、外出自粛中だが電車・車の人出がかなり多かった。 所用あって出掛けた、とはいうものの何処か後ろめたい気分であった。 人混みを垣間見てこの一ヶ月余りを振り返ってみると感染は収束に向かっている。 そんな感じを実感、、、!?! “うららか”な感じで出かけたくもなる。 朝、猫の来訪がないか、と確認しに庭に出ると、黄色い閉じた花が見えた。 ここ数年、顔を見せてくれてる“ハナサフラン”だ。少し開花が早い気もするが。 ハナサフラン、園芸種も増えている。ハナサフランと思うが、正確な所、わからない。 園芸種等のことは、以前ブログルに記したここを見てほしい。 午後帰宅して見ると、3個の花が咲いていた。天皇陛下に捧げたい気分になった。