《“里山に似合う草∽泉の森!?!”❖2021/4/30❖》 ギシギシ(羊蹄) ; 「羊蹄」と書いて「ギシギシ」と読むそうですが?? 穂を擦ると「ギシギシ」と音がするので付いた名前に由。 春から秋まで花を咲かせ、大型で成長力の強い野草である。 茎高40~100㎝。茎は直立して、上部で枝分かれし溝があり無毛。 葉は、根生葉で長楕円形。葉の縁は波状、長い柄があり叢生する。 枝先端から円錐花序を出し、6個の緑色萼片からなる花を付ける。 「令和参年(皇紀2681年)5月2日、記」
《“泉の森⇔立ち入り禁止区域の花!!”❖2021/5/01❖》 四月三十日、お決まりの泉の森へ散歩に出掛けた。 目的は、イチヤクソウの生育状態を観察するのとサイハイラン観察。 どちらも健気な姿を見せた。イチヤクソウは群落、範囲も拡大していた。 サイハイランは、周りの野草が覆い隠し守っているようにも見えた(笑)。 その泉の森は、引地川の源泉地、水源には、大池と小池がある。 水源地周辺は、神奈川県企業庁(水道局)の管轄下で立ち入り禁止区域。 それ故、この池周りは金網で囲われ、池の縁には行けない。 一般人の目に触れない事もあって少々神秘的な場でもある。 森の散策路から眼下に大池は眺められるが、小池は見えない。 年に一二度、管理者の許可を得て水源地内を植物調査は、実施されている由。 植物に関心を持つ者からすると調査を公表してほしいと切望したい!?! 長い間、閉鎖的環境に育った植物、金網1枚向こう!!どう違うのか植物よ。 色々思いはあるが、前々からこの季節になると気になっている植物がある。 センダイタイゲキ(仙台大戟・トウダイグサ科トウダイグサ属。 学名:Euphorbia sendaica 日本固有種。環境省準絶滅危惧(Near Threatend) 泉の森水源地のセンダイタイゲキは、野生生息地の南限ということだ。 この地で自生の花姿を是非に見てみたい。 「令和参年(皇紀2681年)5月1日、記」
《“散歩路・泉の森⇔林床・・地味な花!!”❖2021/4/30❖》 サイハイラン(采配蘭); 山林内の林床で見られる地味な花。偽球は卵球形で高さ2〜3cm。 葉は、1〜2個、長さ30cm前後、幅6cm位で3脈が目立つ。基部は6cm前後の葉柄となる。 花茎は偽球に側生し直立して高さ4・50cm、太さ3〜5mm、数個の鞘状葉がある。 花は密にやや偏側性の花序を作り、淡緑褐色で紅紫色を帯び下垂して弁は余り開かない。 萼片および花弁は線状倒披針形、長さ3〜3.5cm、幅4〜5mm、鋭尖頭。 唇弁は長さ約3cm、幅1.8mm、細長くて髄柱を包み基部は少し膨らみ中に蜜を分泌する。 先は3裂して側片は紫色を帯び長さ約4mm、先は切形で少し外にそり返る。 髄柱は棒状で長さ2.6cm、花粉塊は4個。(原色日本植物図鑑より) ホウチャクソウ(宝鐸草); つぼみの時期は ナルコユリ や アマドコロに似て識別しづらい。 花が開くと寺院の軒先に下がる大型の風鈴“宝鐸(ホウチャク)”に似てるので名が付いた由。 日影の林床で見掛ける。地下茎および種子で繁殖。根茎は短く、やや太い根が多数出る。 茎は稜があり直立する。株が年数を経ると茎が二分岐を繰り返す形で枝分かれする。 葉は、互生し長楕円形、幅は色々と変化するが、3~5脈が見え3脈が目立つのが特徴。 葉縁には微細な透明の鈍突起が並ぶ。花は枝先に1~3個ずつ頂生し長い花柄先に垂れる。 花弁は6枚、長さ2~3㎝、緑白色、基部が膨らみ小さな距になる。花弁は合着しない。 が、殆ど開かず筒状。雄蕊は6個、花糸長約2㎝、基部に微細なパピラ(乳頭状突起)がある。 葯は、長さ5~6㎜の線状長楕円形で淡黄色。雌蕊1個。花柱は、上部で3裂する。 ※ アマドコロ、 オオアマドコロ、 ナルコユリ、 マルバオウセイ、 ホウチャクソウの見分け方。 * アマドコロ:筒状花が1~2個ずつ垂れる、花弁は合着、茎は弓形で丸くて滑らか、 節間が長い、葉幅は2~5センチ、高さ30~50センチ。 * オオアマドコロ:筒状花が2~4個ずつ垂れる、花弁は合着、茎は弓形で丸くて滑らか、 節間が長い、葉幅は3~8センチ、高さ60~100センチ。 * ナルコユリ:筒状花が1~5個ずつ垂れる、花弁は合着、茎は弓形で縦筋がある、 節間が短い、葉幅は1~2.5センチ。 * マルバオウセイ:ナルコユリと似ているが、葉が幅広の長卵形で、葉裏で脈が盛り上がる。 * ホウチャクソウ:筒状花が1~3個ずつ垂れる、花弁は合着しない、 茎は分枝、葉幅は1.5~4センチ。 「令和参年(皇紀2681年)4月30日、記」
《“散歩路・泉の森⇔低木・・地味な花!!”❖2021/4/24❖》 ミツバウツギ(三葉空木); ミツバウツギは太古の昔から生き延びてきた植物、化石でも発見されている。 花には芳香があり若葉の頃には控えめな胡麻油の香りがあり、種子から油が採れる。 葉は、3出複葉。自生地は、山地、川沿い林縁に多い。よく分枝し樹高は3~4mほど。 低木であり株立ち状になる。1年枝の樹皮は褐色で後に淡灰褐色、薄い縦縞模様がある。 幹は固い。名はウツギであるが、実際は空木ではない。芯には白い髄が詰まっている。 3出複葉で対生する樣、小葉の卵状長楕円形、縁の細かい鋸歯、何処か謙虚に映る。 若枝の先に円錐花序を出し、小さな白い花を開く。花は全部咲くわけではない。 閉鎖花も多いようだ。蕾が多いわりに樹全体が花で覆われるようなことはない。 萼片は白色(ときに先が淡紅色を帯びる)、花弁5枚、長さ5~7㎜、直立し、平開しない。 雄蕊5個、花弁と同長。花柱2個。蒴果は2室。扁平な矢筈形(膀胱形)でしわがある。 種子が1室に2個入る。種子は長さ4~5㎜の倒卵形、淡黄色、光沢がある。 「令和参年(皇紀2681年)4月29日、記」
《“散歩路・泉の森⇔林床の花色!!”❖2021/4/24❖》 オドリコソウ(踊り子草); cc.) Franch. et Savat. 花の形が,笠をかぶった踊り子の姿を思わせることからオドリコソウと名付いた。 道端、林縁、野原などの半日蔭等で見られる。根元から株立ち群生状になる。 茎は四角形(4稜形)で中空、直立。茎には下向きの毛がまばらに生え柔らかい。 葉は十字対で長い柄がつき長さ5~10㎝の卵状三角形~広卵形。 先端は尖り、ふちに粗い鋸歯があり、網目状の脈が目立つ。 葉裏の脈付近には白色の長毛とごく柄の短い腺毛がみえる。 葉柄に続き面上にも細かな腺点(小さすぎて柄が見えない)があり、 上部葉腋に2~3個(まれに1個)の白色~淡紅紫色の花を付ける。 花は、3~4cm。上唇はかぶと状、下唇は3裂。茎高30~50cm。 九州や四国,そして東北北部では紅紫色が多く、その他の地域では白花が、多い。 漢方薬としても利用され、野芝麻(やしま)と呼び乾燥した根を用いる。 「令和参年(皇紀2681年)4月28日、記」
《“町田市南東部・友人宅周辺!!”❖2021/4/27❖》 ムベ(郁子) ; ムベは アケビ 、 ミツバアケビ などと同じく雌雄同株で、雌花と雄花を別々に付ける。 ムべは常緑であり、別名は常緑のアケビという意味から。 常緑蔓性木本で蔓の長さは5m程になり、つるの太さは直径8cmくらいになる。 樹皮は暗緑色と灰白色のまだら模様。若い枝は無毛で、暗緑色または暗紫褐色。 葉は互生。掌状複葉で葉柄から3〜7枚の小葉を掌状複葉につける。 小葉は緑色、葉質は厚く皮質で光沢があり葉縁は滑らか、葉裏には網状の葉脈がある。 小葉は長さ5〜10cm、幅2〜4cmの楕円形。先端は短く尖り基部はややまるく縁は全縁。 葉腋から短い総状花序を伸ばし、淡黄色の花(花径2~3cm)を3〜7個つける。 花に花弁はなく、それらは萼片で6枚。下向きに咲き、内面には単紅紫色の筋がある。 雄花の外側の萼片は内側の萼片より短い。雄花には合着した6個の雄しべがある。 雌花は外側の萼片のほうが内側の萼片より長く、雌しべが3個ある。 花の色は白色、緑白色、淡黄色、淡紅紫色までもあり、眼を楽しませてくれる。 「令和参年(皇紀2681年)4月27日、記」
《“横浜里山ガーデン∽泉の森!?!”❖2021/4/24❖》 タイリンオオアマナ(大輪大甘菜); タイリンオオアマナは、地中海沿岸原産の耐寒性・球根性多年草。 草原や荒地に自生。地下にある鱗茎は直径4 cm程で白く卵形をしている。 春に総状花序を伸ばし星型の白花を多数つける。花被片の裏側は薄緑色。 属名の「Ornithogalum」はラテン語で鳥の乳を意味する由。 種小名の「narbonense」はフランスの町名「ナルボンヌ」を意味する。 草丈は、40~50 cm。根際から生える葉は線形で多肉質。葉幅1~1.5 cm。 花茎を伸ばし先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し白い花をつける。 花弁は6枚である。4月~6月に咲き、花色は、白。雄蕊は、6本。虫媒花に由。 オオデマリ(大手毬); 花序が球形で大きな白色の不稔の花のみからなり、径5-9cm、不同に5裂する。 名前からすると コデマリ の大形種と思われがちだが、コデマリは、バラ科。 オオデマリは装飾花だけからなる栽培種で、日本では古くから栽培されている。 ケナシヤブデマリからの園芸品種と考えられている。 イチヤクソウ(一薬草); 根茎は下向き又はときに横走りし、やや太く、直径0.8~2㎜、わずかに分枝する。 根はときに太く、直径0.5㎜以下。茎は斜上し、ときに分枝する。 葉は、根際に集まり3~6枚、それぞれ1~3枚が1~2段に類輪生する。 葉柄は、長さ3~6㎝で円形、広楕円形、卵形で狭い翼がある。 葉の形は、楕円形~広楕円形~卵形、稀に円形で縁はごく浅い不明瞭な細鋸歯状。 葉裏が淡緑色~帯紫色、葉表は濃緑色、葉脈が淡色~白色。 葉の間から20cmほどの花茎を立て、上部に椀形の花を2〜10個付ける(白花)。 花冠は直径約1.3cmで、深く5裂する。雄蕊は10個、雌蕊は湾曲する。 萼は5裂し萼片は披針状三角形、基部の最も広い部分は幅1.6㎜位で長さは幅の2.5倍位。 先は鋭く尖る。花冠は5裂し、花弁は卵状楕円形で長さ6㎜位、幅4㎜位、先は丸い。 雄蕊は10個、上側に固まってつく。花糸は上向きに湾曲する。 葯は長さ2~3㎜、幅約1㎜、クリーム白色、先端付近は橙黄色。雌蕊1個で雄蕊より長い。 花柱は長さ1.㎝位、下向き斜めで先は上向きに湾曲(花が下向きの場合は曲がらない)。 柱頭は1個のえりと5個の直立した円筒形の裂片がある。 よく似た種にマルバノイチヤクソウ( Pyrola nephrophylla)がある。 マルバノイチヤクソウは、葉の幅が長さより広く、萼片の長さは幅とほぼ等しい三角形。 葉はロゼット状につき長い柄がある。葉は厚く長さ2㎝位、長さより幅の方が長い扁円形。 花は下向きに咲き、直径約1㎝。花冠は5裂。萼片は5裂し、裂片はほぼ三角形。 長さが幅よりわずかに長い程度の鋭頭形。 イチヤクソウは葉の長さが幅より長く、萼の裂片の長さは幅の2.5~4倍。 但し、色々と変形してるものもあり厳密に識別するのは、肉眼では分からない。 * * * * * 横浜市旭区の丘陵地に自然を活かした動物園や里山(緑地)がある。 その里山は、平成29年春「第33回全国都市緑化よこはまフェア」の会場として整備された。 以来、花と緑の文化を発信する「里山ガーデンフェスタ」を春と秋、年2回開催している。 自然林の中心部が整地され色彩豊かな園芸種の散策路、展望デッキも造られていた。 例年凄い混雑で駐車場が満杯(時間帯が悪かった)。今年はじめて観る事が出来た。 でも・・・??里山の雰囲気ではなく“箱庭”って感じだった。緑地庭園と言ったほうが!! 外周の自然林を回らず持参した弁当を食べ会場を後にした。 少々、モノ足りず・・・帰宅途中に身近な泉の森に寄る。何故か・・ホッとした。 それでも、散策しながら思うのは・・・泉の森の管理にも不満があることだ。 いち爺の戯言だが、尾瀬の保全に尽力された平野ファミリーの凄さを思い出した。 「令和参年(皇紀2681年)4月26日、記」
《“県立相模原公園!?!”❖2021/4/10❖》 麻溝公園の隣、県立相模原公園は、自然林の散歩路ッて感じの所。 そして、園内のサカタのタネグリーンハウスの温室は、見応えある。 その温室脇に植栽された樹だが年間を通して観察できる所が好きだ。 イタヤカエデを手にとって観察できる。 「令和参年(皇紀2681年)4月24日、記」