《眼福(144)“地味な花!!”❖21-174❖》

クララ(眩草)    マメ科( Fabaceae/Leguminosae)
学名:Sophora flavescens Aiton
別名:マトリグサ、クサエンジュ
《 “つくば市内で見た花!?!”❖2018/06/22❖ 》
クララ(眩草);
日本国内では、昔から薬草として知られている。
漢方では根がニンジンに似、苦味が強いことからクジン(苦参)と呼ぶ由。
和名由来は、根をかむと目がくらむほどに苦く、眩草(くららぐさ)と言われてきた。
それを略してクララ。全草にアルカロイド(マトリン等)を含み有毒でもある。
茎は直立し1m以上にもなり分枝する。茎、葉裏、果実などに短い伏毛がある。
茎の基部は木質で葉は奇数羽状複葉、小葉が15~35個つく。小葉は長さ2~4㎝。
花は長さ20~25㎝の総状花序を出し、長さ約15㎜の淡黄色の蝶形花を多数付ける。
まれに赤みを帯びる花も見られる。雄蕊は10個、互いに離生する。
花が紫色の種があり、ムラサキクララ forma purpurascens (Makino) Sugimoto という。
「令和参年(皇紀2681年)6月22日、記」



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《眼福(142)“6月下旬の泉の森!?!”❖21-172❖》

タシロラン(田代蘭)      ラン科(Orchidaceae)
学名:Epipogium roseum (D.Don) Lindl.
別名:タカトリラン
《“霊幻的腐生植物!?!”❖2021/06/20❖》
タシロラン(田代蘭) ;
どことなく遠目には貧相だが不思議な花、枯葉などに育つ菌類から栄養をとる腐生植物。
この植物、明治39年長崎で田代善太郎が発見、牧野富太郎博士により命名された。
常緑樹林内に生える葉緑素を持たない腐生植物で地下茎は浅く横に伸ばす。
楕円形の根塊から白黄色をした花茎は、チョット霊幻的、花も乳白色で益々。。。!
近日、都市開発で里山も減り絶滅危惧種に指定されている所も多いと聞く。
根茎は長さ1~5㎝、太さ0.5~2㎝の円筒状の卵形~楕円形、多数の節がある。
茎は中空で直径5㎜前後、円筒形で直立する。茎頂に総状花序を出し数個の花をつける。
花は、下部から開花する。苞は、紅紫色の斑点がある。

この植物、昭和32年(1957年)に横須賀市の鷹取山で発見され、タカトリランとも呼ばれた。
研究分析でタシロランと同種と判明。その後、自生地は、関東地方南部にとどまらず、
関東地方北部を越えて福島県でも見つかる。広がっているのか、元々あったのか!?!
環境省レッドリストでは準絶滅危惧(NT)だが、三浦半島では普通に見られるようになった。
平成29年(2017年)には、三浦半島の各所で林立する多数のタシロランが確認されている。
「令和参年(皇紀2681年)6月20日、記」



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《眼福(141)“6月上旬~中旬・泉の森(3+1)!?!”❖21-167❖》

ハエドクソウ(蠅毒草)     ハエドクソウ科(Phrymaceae)
学名:Phryma leptostachya
別名: ハエトリソウ
《“面白い水辺の草!?!”❖2021/06/12❖》
ハエドクソウ(蠅毒草);
昔、褐色の粘着液を塗ったハエ取り紙というのが売られていたのを思い出す。
その粘着液が、ハエドクソウの根から取れたと聞いている。林床の暗い所で育つ野草。
和名の由来は、このような過去・歴史の上にある。今でも売っているかは???
日本のハエドクソウはアメリカハエトリソウ の亜種(又は変種)として2品種ある。
茎高50㎝前後。葉は対生、広卵形~楕円形で基部は切形~心形、縁に粗い鋸歯がある。
枝先(茎頂)に穂状花序を出し白色~淡紅色で約6㎜の唇形花を下から順に咲かせる。
上唇は短く先が2裂し、両側がやや広く肩状になり、下唇は長くて3裂する。
萼は筒状で5歯があり背側の3歯は紅色。萼の下部に苞1個と、小苞2個がある。
ナガバハエドクソウは葉が長卵形~長惰円形、基部が楔形、葉裏の細脈が不明瞭。
花冠は、上唇が狭く、両側が肩状にならないことが多い。花期が1カ月早い。
「令和参年(皇紀2681年)6月15日、記」

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《眼福(140)“6月上旬~中旬・・泉の森(3)!?!”❖21-166❖》

サンカクイ(三角藺) カヤツリグサ科 (Cyperaceae)
学名:Schoenoplectus triqueter (L.) Palla
Scirpus triqueter L.
《“面白い水辺の草!?!”❖2021/06/12❖》
サンカクイ(三角藺) ;
サンカクイは、池沼、河岸に生える草で茎を水中泥土を横に這い節から上に花茎を伸ばす。
茎は三角形で、茎の先に長さ2~5㎝の苞が1個直立し、その脇から2~3個ずつ枝を出す。
その先端に2~3個ずつ茶褐色で卵形の小穂を付ける。
「令和参年(皇紀2681年)6月14日、記」





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《眼福(139)“6月上旬~中旬・・泉の森(2)!?!”❖21-165❖》

ノブドウ(野葡萄)       ブドウ科(Vitaceae)
学名:Ampelopsis heterophylla (Thunb.) Siebold et Zucc.
Ampelopsis brevipedunculata (Maxim.) Trautv. var. maximowiczii (Regel) Rehder
Ampelopsis glandulosa (Wall.) Momiy.
《“食べられない葡萄の実・・・!?!”❖2021/06/12❖》
ノブドウ(野葡萄);
ノブドウは、山野に映える蔓性木本。2分岐した巻きひげで他物にからみつく。
茎は、暗紫褐色、毎年枯れるが、節の部分が膨れ基部は木質化して直径4cm位になる。
枝ははじめ粗い毛が密生するが、のちに無毛。円形の皮目が多い。巻きひげは各節からでる。
葉は互生し、長さ10㎝前後で3~5裂し無毛、裏の脈にまばらに毛が生える程度。
裂片の先は尖り縁には粗く浅い鋸歯がある。基部はハート形で裏面脈腋に疎らに毛がある。
葉腋に集散花序をつけ、花は直径3~5㎜の淡黄緑色の小さな花を多数つける。
花弁は5枚。雄蕊5個で蜜腺があり、雌しべは1個。
果実はブドウタマバエやブドウトガリバチの幼虫が寄生して虫えいを作ることが多い。
紫色や碧色などになる果実が多く正常な果実は少ない。種子(果実)は、長さ3〜5mm。
葉が深く切れ込むものをキレハノブドウとして区別されることもある。
又、海岸近くに生えるほとんど毛がないものはテリハノブドウと呼ばれている。
類似のエビヅルは葉の裏面がクモ毛に覆われ、実が黒く熟すと甘くなり、食べられる。
ヤマブドウ や エビズル と同じブドウ科のノブドウだが、とても食べられたものではない。
「令和参年(皇紀2681年)6月13日、記」








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《囈(21)“昨年・・今年と顔を見せた草花!?!”❖21-163❖》

ネジバナ(捩花)    ラン科(Orchidaceae)
学名:Spiranthes sinensis
Spiranthes sinensis (Pers.) Ames var. amoena (M.Bieb.) H.Hara
別名: ネジリバナ、モジズリ(捩摺)
茎を見てから5日目で満開!!
《“モジズリ(捩摺)”という草花(花暦・_・私心)》
ネジバナ(捩花)の異名“モジズリ(捩摺)”とは不思議な呼び方だ。
芝生を好む草と思っていたのだが、今年は芝地に現れずプランターに!?!
長いこと放置してきた地表から20cmも上に茎を見せた。
亡き母が園芸種を植え、楽しんでいた場所。
両親は、色々なところより植物を移植していた。おまけに土ごと移植。
それゆえ、時折、此処に咲こうはずがない植物が姿を見せる。
“モジズリ(捩摺)”と母は呼んでいた。ネジバナという表現は、植物検索で知った。
茎が、螺旋状に 左巻き、右巻き、途中でねじれ方が変わるもの等、色々ある由。
近くで見ると、ランの花姿だ。モズジリは捩れ模様をすり付けた布の事に由。
忍草の葉を布帛に摺りつけて、もじれ乱れたような模様を染め出したもの。
また、ねじれ乱れたような模様のある石に布をあてて摺りこんで染めたものともいう。
古来、陸奥国(福島県)信夫郡から産出する絹織物の模様として知られていた由。
しのぶもじずり、しのぶずり・・・言葉は、文化だ。大切に後世に伝わってほしく希す。
*       *        *        *        *
平成十六年六月二十日に天星した母は、捩花が好きで芝地を丁寧に手入れしていた。
その後、野放図にしていた猫額庭だが、去年・今年と捩花が姿を見せた!?!
母の祥月命日の10日前に・・・!! 何か・・頭を叩かれているような、少々後ろめたい。
「令和参年(皇紀2681年)6月11日、記」



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《眼福(137)“6月上旬・・・泉の森(3)!?!”❖21-162❖》

マテバシイ(全手葉椎・・馬刀葉椎) ブナ科(Fagaceae)
学名:Pasania edulis (Makino) Makino
(画像は、長く伸びる雄花序と未熟なドングリが同時にみられ楽しい。)
《“森の白花・・・!?!”❖2021/06/06❖》
マテバシイ(全手葉椎・・馬刀葉椎) ;
ドングリの仲間だが クリ に似た花。ドングリが出来るのはカシの仲間とブナ科の仲間。
日本には17種ある由。ブナ科は落葉するものが多いが、このマテバシイは常緑。
6月に開花して翌年の秋に実が熟す。なんとも面白い生育である。
実は渋みなく、炒って食べるとスダジイ、ツブラジイと同様に食べられる(味は淡白)。
又、葉が厚く防風防火に適しよく育ち剪定にも強く神社・工場の緑化にも使われている。
幹は15m、直径60cmほどになる。樹皮は灰黒色でなめらかで縦に白い筋が入る。
春の終わりに一斉に新しい芽を伸ばす。展葉と同時に新葉の葉腋に花序をつける。
全ての頂芽から新枝葉を伸ばし花を付けるので、樹冠が一瞬で膨張した様に見える。
葉は互生し、らせん状に並び、枝先に集まる傾向がある。葉は、光沢があり厚い革質。
葉身は15cm前後、幅5cm前後の卵状楕円形、先端は短くとがり基部はくさび形で全縁。
葉柄は長さ1〜2.5cm。托葉は長さ5mmの線形で、開葉後まもなく落ちる。
雌雄同株で中央の一本に雌花だけが付き、周りを雄花の花枝が取り囲む。
6月に樹全体が黄色く見える様に花をつけ、雄花序は穂状で新枝の葉腋から上向きにつく。
雌花序は雄花序より上部の葉腋につくか、上部の雄花序の基部に雌花が付くこともある。
実はドングリ(堅果)で、長さが2~3cm、殻斗(帽子)は総苞片が瓦状(ツブツブ状)に並ぶ。
マテバシイはコナラ属と異なり一つの花軸に多くの雌花を付けるので、ドングリも穂状。
「令和参年(皇紀2681年)6月10日、記」




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《眼福(136)“6月上旬・・・泉の森(2)!?!”❖21-161❖》

クマノミズキ(熊野水木)        ミズキ科(Cornaceae)
学名:Cornus macrophylla Wall.
Swida macrophylla (Wall.) Sojak
《“森の白花・・・!?!”❖2021/06/06❖》
クマノミズキ(熊野水木);
ミズキの花とそっくりなクマノミズキ。和名由来は、三重県熊野地方に因んだもの。
幹は灰白色~灰褐色で樹高10m直径30cmほどになり、樹皮に浅い裂け目が縦に入る。
ミズキ科特有の枝の張り方で、放射状に張り出し斜上するが、新枝には稜がある。
(ミズキは枝が水平に広がり、階段状になる。また、新枝には稜がない。)
葉は対生し、枝先に集まってつく。葉身は長さ6~15㎝、幅3~7㎝の卵状長楕円形。
先は尾状に尖り、基部は広い楔形で全縁。葉の両面にT字形の伏した毛状突起がある。
葉の両面に白く短い伏毛がある。葉柄は長さ1~3㎝。
枝先に葉より高く上向きに散房花序を出し、小さな黄白色の花を密につける。
花弁は黄白色、4個つき、長さ4~5㎜。雄蕊4個、花糸は太くほとんど曲がらず花柱1個。
萼筒には白色の伏毛が密生し黄白色。花期がミズキより1か月ほど早い。
「令和参年(皇紀2681年)6月09日、記」


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《眼福(135)“6月上旬・・・泉の森(1)!?!”❖21-160❖》

シロバナシモツケ(白花下野) バラ科(Rosaceae )
学名:Spiraea japonica f. albiflora
《“森の白花・・・!?!”❖2021/06/06❖》
シロバナシモツケ(白花下野);
バラ科のシモツケの白色種。シモツケは変異種が多々ありよくわからない。
鎌倉東慶寺境内にあるシモツケには、混雜種か、花弁半分が赤の花を見たことがある。
白花種仲間にマルバシモツケ、イワシモツケ がある。シモツケは、暫く前に記した。
「令和参年(皇紀2681年)6月08日、記」



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《眼福(134)“「集(あづ)真(さ)藍(あい)」(4)!?!”❖21-158❖》

北鎌倉・明月院山門
趣ある姫あじさい。
明月院ブルーと称される魅せる手鞠アジサイ。
《“姫紫陽花!?!”鎌倉明月院》
身近に見れる在来種自生アジサイ、といえば三浦半島海辺の萼紫陽花。
土地開発が興る前、昭和30年代の三浦半島~相模湾沿岸各地で普通に見られた。
が、首都圏の宅地開発ブームで萼紫陽花の生育場所は激減激狭した、とメモがある。
今でも観音崎~南下浦に掛けての海岸線の崖で自生萼紫陽花は、見られる。
そして萼紫陽花からの自然変種したテマリ咲き萼紫陽花も見れたらしいが???
今や確認できないので、幻。何所かでひっそりと咲いていまいか、探そうと思うのだが。
テマリ咲アジサイで日本固有種に“姫紫陽花”という種類がある。
手鞠紫陽花=園芸種(西洋紫陽花)と思っていた青春時代。だが、知識不足だった。
アジサイ(ホンアジサイ)と称している紫陽花。
ガクアジサイの両性花が装飾花に変化し、葉や茎が固く丈夫な性質を受け継ぐ。
ガクアジサイの自生地周辺で、現在も生育している。この目で確認している。
逆にアジサイ(ホンアジサイ)からガクアジサイに戻る変異も見つかっている由。
かつて(半世紀前)庭や公園に植えられていたのは、殆どが西洋紫陽花だったか!?!
淡い色の大型テマリ咲きで咲進むにつれ白から淡青、淡紫紅色へと変わっていく。
「アジサイ」、本来ガクアジサイのテマリ咲きになったものを指したが、
ガクアジサイ・ヤマアジサイ・エゾアジサイなどを含め広い意味でも使われている。
混乱を避けるためにガクアジサイのテマリ咲きを「ホンアジサイ」とも呼ぶ。
こうした中でヒメアジサイ(マキノヒメアジサイ)と呼ばれる紫陽花もある。
来歴不明のテマリ咲き、樹高はホンアジサイと同じくらい大きくなる。
葉は、光沢が少なく、質は薄くホンアジサイと明らかに違う。
山裾の多湿地を好み早咲き傾向である。
ホンアジサイとの違いに初めて気が付いたのが、故牧野富太郎博士。昭和4年に発表。
ヒメアジサイのヒメは、小型の意味ではなく、やさしい感じの意味でつけられた。
関東で紫陽花寺とすっかり有名になった鎌倉の名月院の紫陽花は、この種類。
以前の画像だがアジサイの一つとしてあげたい。以前ブログルでも記した。
「令和参年(皇紀2681年)6月06日、記」






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