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Zak_Kinchaku-Bukuro
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ハッシュタグ「#ブログ」の検索結果1642件
7月
29日,
2024年
《雅羅・/・襍〝備忘録'24-18〟❖ ’24-211 ❖》
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フウラン(風蘭) ラン科(Orchidaceae)
学名:Neofinetia falcata (Thunb.) Hu
synonym Vanda falcata (Thunb.) Beer
英名:Samurai orchid, wind orchid
別名:フウキラン(富貴蘭)
プロフィールも美しい。
イヌマキに着生したフウラン。
樹幹に着生し、数本の白色の根を出す。茎は長さ1~6㎝、4~20個の葉がつく。
葉は長さ5~12㎝、幅0.7~1㎝の狭い楕円状かま形、厚みがあり、革質で硬い。
花序は長さ5~8㎝、2~5個の花をつける。
花柄は長さ1~3㎝、小花柄と子房は長さ2.8~5㎝。苞は長さ7~9㎜。
花は白色、甘い芳香があり、夜、芳香が強くなる。
萼片は長さ8~10㎜、幅2.5~4㎜のほぼ倒卵形。
側花弁は長さ8~10㎜、幅2.2~3㎜ 倒披針形~さじ形。
唇弁は3裂し、側裂片は長さ3.5~4㎜、幅0.8~1 2㎜の楕円形。
中央裂片は長さ7~8㎜、幅2~2.5㎜、わずかに膨らんだ3つの尾根がある。
距は細長く、弓形に曲がり、長さ3.5~5㎝、太さ1.5~2㎜。
《木に共生する草花〝侍の蘭〟7月草花XXV ❖ ’17/07/16 逗子市御霊神社 ❖ 》
フウランは、茨城県以西、四国、九州に分布する、樹幹等に着生する。
高さ約15cm程の常緑性着生植物。茎は短く葉鞘が残る基部から、気根を出す。
日本原産で、耐寒性多年草で常緑樹に着生し、夕方~夜に芳香を出す。
江戸時代から栽培されており、園芸植物名は、フウキラン(富貴蘭)。
和名は風の抜ける場所、風に運ばれて木に止まった状態に由来。
英語圏での呼称はSamurai orchidとよく表記されている。
和名の風蘭は漢名の風蘭からだ。日本固有種的な〝侍蘭〟と呼びたい。
花自体を見ていると、純白な花は和風といった風合いがある。
後ろで大きくカーブし垂れ下がる距に、欧米人は日本刀をイメージしたか。
土に根を下ろすことがない(着生蘭)、往古の野武士的では、、、!
現鎌倉八幡宮や寺社各所、社等々鎌倉時代を思える場所で咲いている。
江戸時代に開花した日本独自の園芸文化。歴史的変遷の下、今がある。
幕末に日本にやってきた欧州のプラントハンターの旅行記を読むと驚く。
英語でSamurai’s Orchidと呼ばれていることを誇りに思う。
ーー神奈川県植物誌よりーー
(1)フウラン Vanda falcata (Thunb.) Beer; Neofinetia falcata (Thunb.) Hu
常緑性.茎はやや叢生し,
高さ 1~2cm で左右から数個の鱗片葉におおわれて偏平.
葉は革質で硬く長さ 5~10cm,幅 7~8mm,5~10 枚つき断面は V 字形.
花茎は長さ 3~10cm.花期は 7~8 月.花は 3~7 個を総状につけ白色.
苞は卵状披針形.萼片と側花弁はわずかに反転する.
唇弁は舌状で肉質,中裂片は狭卵形,側裂片は半円形.
唇弁の基部から細長い管状の距が前方に向かって湾曲している.
蒴果は長楕円形.
本州(茨城県以西),四国,九州,琉球;朝鮮,中国に分布する.
常緑広葉樹林内の樹幹や樹枝に着生.
県内では古くから横浜(金沢),鎌倉,逗子(神武寺),葉山,
南足柄(大雄山)が産地として知られ,
ところによってはイヌマキ,クスノキに数 100 株の着生も見られたが,
現在では乱獲によって激減し,消滅したところも多い.
『神 RDB06』では絶滅危惧ⅠB 類とされた.
身近な泉の森にも〝侍蘭〟が居るのではないか!!
探索する散歩も楽しい。
「令和陸年(皇紀2684年)7月29日、記」
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7月
28日,
2024年
《雅羅・/・襍録〝蔓性植物〟❖ ’24-210 ❖》
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シオデ(牛尾菜) サルトリイバラ科(Smilacacea)
学名:Smilax riparia A.DC.
Smilax riparia A.DC. var. ussuriensis (Regel) H.Hara et T.Koyama
Smilax riparia A.DC. subsp. ussuriensis (Regel) Kitag.
拡大してみると、若い実であることがわかった。
シオデの雌花;逗子市池子(鷹取山登山口)2004/6/20
《金網フェンスに絡む〝シオデ〟7月草花XXIV ❖ ’24/07/26 ❖ 》
シオデ(牛尾菜); 在来種のつる性多年草。
茎は、綾があり蔓状に長くのび托葉の変化した巻き髯で他のものにからむ。
葉は互生し、先のとがった長楕円形で葉脈が5~7本あり少し光沢がある。
葉柄は長さ1~2.5㎝、不規則に切れ込む狭い翼がある。
雌雄異株。 葉腋から球形の散形花序に小さな花を多数つける。
花の色は、淡黄緑色、花被片が6個つく。
花被片は強く反り返り垂れ下がってつき、雄花は長さ4~5㎜の披針形。
葯は長さ約1.5㎜、細く、釣針状に曲がる。
雌花はやや短く(小さい)、長楕円形。雄蕊6個。
花柱はほとんどなく、緑色の子房の上に3裂してそり返った柱頭がのる。
葉の幅が1.2~3㎝と狭いものはホソバシオデ form. stenophylla (別品種)。
よく似たタチシオデは、雄蕊の葯が楕円形、花被片が平開、
葉の裏面が粉白色、花期が5〜6月。花期がシオデより早く、春に咲く。
若芽は美味しい山菜として知られ、ヤマアスパラガスとも呼ばれる。
識別: サルトリイバラ、 シオデ、 サネカズラ
サルトリイバラ:葉に光沢があり葉脈が3~5本、茎に棘。巻きひげ。赤熟。
シオデ:葉の光沢は弱く、葉脈は5~7本、棘なし、巻きひげ。黒熟。
サネカズラ:モクレン科低木で棘もつるもなく、茎の皮下に粘液を持つ。
* * *
泉の森は、引地川の源泉であり要所要所に湧き水がみられる。
源泉(水源池)が大小2つあるが、県の水道局管理下にある。
現在は、金網フェンスで周辺は囲われており、中には入れない。
植物に関しても詳細は不明。希少な植物もいるかも知れない。
北部のフェンスに蔓性の植物が散策路側に顔を見せていた。
一般散策路沿いにあったとしたら、他の草木が茂る中で目立たない。
ましてや人の手によって刈り払われて、実など見れないかもしれない。
ここでシオデが見られるのは、ありがたい。
「令和陸年(皇紀2684年)7月28日、記」
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7月
27日,
2024年
《雅羅・/・襍録〝香しい樹花〟❖ ’24-209 ❖》
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クサギ(臭木) シソ科(Lamiaceae)
学名:Clerodendrum trichotomum Thunb.
Ⅰ輪が開花していた('24/07/20)
蕾の時は、うなだれて疲れてる様にみえる。
《 明るい原っぱに魅せる〝クサギ〟7月木花Ⅰ ❖ ’24/07/26 ❖ 》
クサギ(臭木); 在来・日本固有種
身近な山野の日当たりの良い場所に普通に生える。
葉は、少し触っただけでも強い臭いを放つが、
西日本では若葉を山菜としている。
6月頃、採取した葉を熱湯で塩茹でし流水にさらして
アクを抜き(灰や重曹で)油炒めや佃煮にして食べる。
茹でてから乾燥すると保存もできる。
西日本では「臭木菜」、長野県や静岡県では「採り菜」と呼ぶ。
禅寺修行でクサギが利用された事で「ボウズクサイ」との別名もある。
しかし夏に咲く白い花は、甘い紅茶のような芳香を放つ。落葉低木。
樹高、1.5~3m。樹皮は灰色で皮目があり、若枝や葉に短毛が密生する。
葉は長さ8~15cmの広卵形で全縁。葉柄が長く対生、裏面には腺点がある。
夏に葉腋から長い柄のある集散花序を出して、白い花をつける。
花冠は、細長い筒状で、先は5裂して平開する。花からは芳香が漂う。
雄蕊4個。雌蕊1個は長く花冠の外に突き出るが、最初は下にうなだれる。
雄蕊がしおれると雌蕊が起き上がって伸び始める。
葯は黒紫色で丁字形につく。
萼片は卵形で、果期には美しい紅色になる。
自家受粉をしないので花内では雄蕊が先に熟して花粉を出す。
この状態を雄性期といい、開花後約1日間。
雄蕊が花粉を出し終わると雌蕊が成熟する。
この状態を雌性期といい、約2日間。
雄性期には、4本の雄蕊は斜め上方に突き出しているが、
1本の雌蕊は垂れ下がっている。
雌蕊の柱頭の先端は固く閉じているので、
花粉を受け入れることができない。
一方、雌性期には4本の雄蕊は垂れ下がり、
1本の雌蕊が斜め上方に突き出す。
柱頭の先端に花粉を受け入れやすくするために、
柱頭は、二又に開いている。
虫媒花の機能をもっており、
百合の花に似た甘い香りを漂わせ、昆虫を誘う。
花蜜のある花筒の蜜腺までが最大2.5cmと長い為、
昆虫は蜜源まで届かない。
それ故に虫媒花昆虫は、大型の蝶類に限られるようだ。
黒系アゲハチョウ、カラスアゲハ、クロアゲハ、
オナガアゲハ、モンキアゲハ等。
又、薬草で、葉に含まれるクレロデンドリン成分がそれ。
血圧の調節作用、動脈硬化や高血圧予防に有効とされている。
夏葉を小枝ごと刈り採り乾燥させ煎液にしリュウマチや高血圧等に用いた。
害虫駆除にも用いられていた。葉に含まれるクレロデンドリンは、
キャベツや白菜を夜間に食害するヨトウムシの摂食阻害物質である。
昔は葉の煎液をヨトウムシ防除や家畜のシラミ駆除剤として用いていた。
更には、青色染料としても重宝されてきた。
青色系統の色を出せる染料はとても少ない。
臭木の果実の煮汁は媒染材なしに布を青く染める、古くから使われている。
* * *
泉の森の北部の一角にある“森のはらっぱ”その原っぱ奥に明るい場所がある。
泉の森として整備された頃は木々も低く原っぱのようであったと推測する。
最近、そこを再整備して明るくなった部分に1樹ぽつんとあるクサギ。
その姿は、とてもお行儀の良い樹に映る。
「令和陸年(皇紀2684年)7月27日、記」
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7月
26日,
2024年
《雅羅・/・襍〝備忘録'24-19〟❖ ’24-207 ❖》
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ハシゴシダ(梯子羊歯) ヒメシダ科(Thelypteridaceae)
学名:Thelypteris glanduligera (Kunze) Ching
Parathelypteris glanduligera (Kunze) Ching
《 初見羊歯〝梯子羊歯〟7月草本I ❖ ’24/07/26 せせらぎ広場脇 ❖ 》
植物観察してる中で最も苦手(不勉強・不見識)なのが“シダ植物”である。
泉の森内で色々と見受けるシダ植物であるが、少し前に気になったシダ。
引地川源泉の小川縁の石積護岸壁の隙間に立ってるシダが見えた。
増水すれば、すぐに水面下になってしまう場所だ。
そのシダに保護観察中の立て札が立っているのを見つけた。
帰宅後、調べてみるとこの地にあること自体が稀とわかった。
如何なる経緯で、そこに根をはったのだろうか!?!
日頃、参考にしているHPサイトを見ても・・謎は深まる。
泉の森には,幾種類かの珍しい植物が存在しているのは事実だ。
こうした植物を発見している方々に感謝をしたい。
泉の森を調査している方々は、ボランティアだと管理者にお聞きした。
ハシゴシダ(梯子羊歯);
資料等を参考に色々な解説書(専門学術書も含め)を
読んでみた。
読めば読む程、わからなくなる。
如何にしてあの場所に茎を立てたのか??
眺めていると不思議に思うが、ロマンテイックでもある。
ーー神奈川県植物誌よりーー
(5)ハシゴシダ Thelypteris glanduligera (Kunze) Ching;
Parathelypteris glanduligera (Kunze) Ching
常緑性.根茎は長くはう.
葉身は 2 回羽状で,葉身中ほどにある羽片基部の上側裂片はほかの裂片より大きい.
小羽片は羽軸に沿着して独立することはないことを基本とする.
羽片は基部から中ほど 2/3 まで上下がほぼ平行で,
それから先端に向けて徐々にしぼむ.
胞子嚢群は辺縁寄りに位置し,包膜に毛がある.
本州(秋田県,宮城県以南),四国,九州,琉球;
朝鮮,中国,台湾,フィリピン,インドシナ半島,南アジアに分布する.
県内ではシイ・カシ帯のほぼ全域に分布し,やや乾いた樹林内や林縁に生育する.
「令和陸年(皇紀2684年)7月26日、記」
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7月
25日,
2024年
《雅羅・/・襍〝一寸、地味な花〟❖ ’24-207 ❖》
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キツネノカミソリ(狐の剃刀) ヒガンバナ科(Amaryllidaceae)
学名:Lycoris sanguinea Maxim.
《 林縁に咲く〝狐の剃刀〟7月草花XXI ❖ ’24/07/24 かしゃば山林間広場 ❖ 》
キツネノカミソリ(狐の剃刀);
丘陵~山麓に広く分布し,林縁や土手に生育する多年草。
花茎の高さは30-50cm。地下に径3-4㎝の鱗茎(球根)がある。
葉は、早春に伸びだし長さ30-40㎝、幅約1㎝に成長する。
葉は夏には枯れ、花茎がのびて高さ30〜50cmになる。
茎頂に黄赤色の花を散形状に3〜5個つける。
花弁は斜めに開いて大きくはそり返らない。
花弁は6個、長さ3-4㎝。
雄蕊は6個で、花被とほぼ同長。雌蕊は1個。
葯は淡黄色。雄蕊と雌蕊は花の外に突き出ない。
黄赤色の花が広がる林に朝陽が差し始める頃がきれいだ。
だが、ヒガンバナ科の中では 地味な色。
花名は、花弁形ではなく、芽吹いた直後の葉形だとか。
又、 タヌキノカミソリという花もあるとか(未だ未見)。
鱗茎には良質のデンプンを含み去痰・催吐薬となる。
小児麻痺後遺症の治療薬 ガランタミン等に使われるが有毒。
同属で野生化している新種も見つかっている。
“八重咲き品種のヤエキツネノカミソリ(八重狐の剃刀)”
高尾山で発見されている。
(Lycoris sanguinea Maxim. var. sanguinea f. plena T.Yamaz.)
ムジナノカミソリ(狢の剃刀)は、野生絶滅(EW)。
《Lycoris sanguinea var. koreana (Nakai) T.Koyama》
又、 シロバナキツネノカミソリ(白花狐の剃刀)、
(Lycoris sanguinea Maxim. var. sanguinea f. albiflora Honda)
シロバナオオキツネノカミソリ(白花大狐の剃刀)
(Lycoris sanguinea Maxim. var. kiushiana T.Koyama f. albovirescens E.Doi ex Akasawa)
野生植物観察者には興味・関心が付きない花でもある。
「令和陸年(皇紀2684年)7月25日、記」
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7月
24日,
2024年
《雅羅・/・襍〝陽陰の小花〟❖ ’24-206 ❖》
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コバギボウシ(小葉擬宝珠) キジカクシ科(Asparagaceae)
学名:Hosta sieboldii (Paxton) J.W.Ingram
synonym Hosta sieboldii (Paxton) J.W.Ingram var. sieboldii (狭義)
別名: フジギボウシ、イブキギボウシ、アオバオモトギボウシ、ハカマギボウシ。
神奈川県植物誌から転載すると;
葉の形態が示されているが、判断に苦しむような葉もある。
自生地もまだまだあるようだが、実際に見聞していない。
植物誌の解説では;
(2)コバギボウシ
Hosta sieboldii (Paxton) J.W.Ingram; H. albomarginata Ohwi form. lancifolia Ohwi;
Hemerocallis japonica Thunb. in Murray, Syst. Veg. ed. 14:
339 (1784) の基準産地の 1 つが箱根(Fakoniae)
高さ 40~50cm.葉身は狭卵形または楕円形,
卵状楕円形など葉形や大きさに変化が多く,鋭頭または鋭尖頭で,
基部はしだいに狭くなって翼となって葉柄に流れ,
脈は片側で 3~6 個ある.
苞は緑色,狭卵形,鋭尖頭.花は淡紫色,長さ 4~5cm.
花期は 7~8 月.北海道,本州,四国,九州;サハリン,千島,ウスリーに分布する.
県内では各地にやや普通で,草原や疎林内に生える.
葉身が特に狭いコギボウシ var. intermedia (Makino) F.Maek.;
H.clavata F.Maek. の型の標本も南足柄市矢倉岳や相模湖町小仏などに見られるが,
両者に決定的な分類形質は見られず,本稿では同一種として扱った.
《 湿地に咲く〝コバギボウシ〟7月草花XXI ❖ ’24/07/26 まむし池 ❖ 》
コバギボウシ(小葉擬宝珠);日本固有在来種の多年草。
オオバギボウシと比べ、葉が小さい。ミズギボウシ同様、湿った草原に見える。
根茎は横に這い、葉は多数根生し、斜めにたち美しい。茎高40-50cm。
葉は、狭卵形で先は尖り基部が次第に細くなり葉柄へ続く。
表面は灰緑色で光沢はなく、葉脈が縦に窪む。
花は1日花。花の長さは4-5cmの筒状鐘形で、基部は細く、先は広がる。
内側に濃紫色のすじがある。花色は、淡紫色〜濃紫色。
横向きに開花し基部の苞は緑色で舟形にくぼんでいる
花片6個、内面に濃い線がある。基部は合着し、合着部は透明線になる。
雄蕊6個、先が上向きに曲がる。
雌蕊は1個、長く花被片の外に突き出し、上向きに曲がる。
白花のものは シロバナコバギボウシと呼ばれている。
似た花に大型のトウギボウシがある。
* * * * *
毎日、猛・酷暑。楚々と咲く花立ちを眺めていると爽やかな気分になる。
「令和陸年(皇紀2684年)7月24日、記」
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7月
23日,
2024年
《雅羅・/・襍録〝横長の花〟❖ ’24-205 ❖》
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ウバユリ(姥百合) ユリ科(Liliaceae)
学名:Cardiocrinum cordatum (Thunb.) Makino
森の原っぱで今の季節、存在感を見せる。
なんとも幽玄な世界。
光と暗。明るい部分のところには、オオブタクサに覆われ見苦しい。
今年は、きれいに抜かれていた。森の協力者の面々が処置してくださったようだ。
感謝。
散策路のすぐ脇に見せてくれる。徐々に散策路に迫って来ているようだ。
山野草園にも静かに姿をみせていた。
《 暗い林床に魅せる〝ウバユリ〟7月草花ⅩⅩ ❖ ’24/07/20 ❖ 》
ウバユリ(姥百合); 在来・日本固有種
ウバユリの和名由来は、花の咲く時期に歯(葉)が枯れてくる事を語呂合わせした。
関東地方以西〜九州の藪の中や山中の木陰に生える。根は茎の下部から多数でる。
鱗茎(球根)は、葉柄の下部がふくれたものであり、茎は直立する。
若苗は根出葉だけだが、年を経て鱗茎が太ると大きな茎が伸び50〜100cmに達する。
茎の下部に長柄のある葉を輪生状に5~6個かたまってつける。
葉身は長さ15~25㎝の卵状楕円形、網状脈、基部は心形、先は鈍形。
下部の葉の先に茎を高く直立し、その頂部付近に花を1~8個、横向きにつける。
茎は中空、無毛、茎葉は小さく、中部に数個つく。
花をつける頃、もとの鱗茎はなくなって、根もとに新しい鱗茎ができる。
茎の中部に5〜6葉が集まってつく。葉ははじめ縦にまいているが、
広がると卵状心形で長柄があり、基部は太い。
葉身は長さ15~25㎝の卵状楕円形、網状脈、基部は心形、先は鈍形。
下部の葉の先に茎を高く直立し、頂部付近に花を1~8個、横向きにつける。
花は花被片6個、大きく開かず筒状、先端がやや開く程度。
花被片は緑白色、内側の先や奥に赤褐色の斑点がある。
雄蕊は6個、花糸の長さが少しずつ異なる。花柱は長く、柱頭は三角状。
オオウバユリ var. glehnii は、中部地方以北に分布する。
花つきが10~20個と多く、全体に大型で、高さ2mに達するものもある。
* * *
泉の森には、姥百合の群生地と呼ばれる場所があるが、今は群生ほどではない。
隣の森のはらっぱの方が咲く風情は良い様に感じる。
薄緑色の花姿は、ちょっと異様な感じがする。
花の咲く頃には葉が落ちてしまうので、葉(歯)が無い!?!
「姥」のイメージだとか。しかし、根元だけには葉が残っていることが多い。
花の命名にも時代感覚があって面白い。
「令和陸年(皇紀2684年)7月23日、記」
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22日,
2024年
《雅羅・/・襍〝木陰の小花〟❖ ’24-204 ❖》
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ミズヒキ(水引) タデ科(Polygonaceae)
学名:Persicaria filiformis (Thunb.) Nakai ex W.T.Lee
《 暗い場所に咲く小花〝ミズヒキ(水引)〟7月草花ⅩⅨ ❖ ’24/07/20 ❖ 》
ミズヒキ(水引);多年草。観賞用として栽培されてもいる。
茎高50~80㎝で茎は直立しまばらに枝を分け、茎は緑色~赤色。
断面が円形、中実、伏した剛毛があり節が膨らむ。
葉は互生し茎全体につくか小形の個体では茎の上部に集まりようだ。
葉の形は、広楕円形、先は鋭形、基部は広いくさび形。
花序は頂生または腋生、細長く小さな赤い花を横向きにまばらにつける。
花序柄は細く針金状。花被はバラ色、4深裂する。花被片は卵形。
上側の花被片3個の半分ほどが赤く、下側1個が白い。
これがミズヒキと呼ばれる由縁であり、花後に赤く大きくなる。
雄蕊は通常5本、突き出ない。花柱2本、果時まで宿存する。
花期は8~10月。祝儀などで使われる水引きに似ることから名がつく。
木陰の暗い場所に育つので、目立たない花である。
わび、さびの世界に通じるとかで茶室の脇などに植えられている。
「令和陸年(皇紀2684年)7月22日、記」
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21日,
2024年
《雅羅・/・襍録〝再会の花〟❖ ’24-203 ❖》
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フシグロセンノウ(節黒仙翁) ナデシコ科(Caryophyllaceae)
学名:Silene miqueliana (Rohrb.) H.Ohashi et H.Nakai
《 再見の花〝フシグロセンノウ(節黒仙翁)〟7月草花ⅩVIII ❖ ’24/07/20 ❖ 》
泉の森は、特異な土壌環境にあるのか珍しい植物が生育している。
両親に同道して見た花に“フシグロセンノウ(節黒仙翁)”があった。
今でも鮮明に目に焼き付いている。最近、散歩の折に探すも見えない。
泉の森管理者の方にお聞きすると、他所で見れると教えてもらった。
散策路から少し離れた所に今年も顔を見せていた。
昔、見た所のものが移植されたのか否かは定かではない。
園芸的に人気があるので栽培種は、園芸店でよく見かける。
だが自生地は少ない。
*
フシグロセンノウ(節黒仙翁);日本固有種の多年草。花期:夏から秋。
山地の林下に自生し、茎高40~80㎝。茎は直立し上部で分枝する。
節が紫黒色で膨らんでいることが特徴。
葉は卵形または楕円状で先端が尖り、茎に対生に付き縁に毛がある。
茎頂に複数個の朱赤の五弁花を上向きに平開させて咲かせる。
花弁は5個で花弁の各上に2枚の小輪片が乗り、萼は長円筒状。
雄蕊10個、5個ずつ2列につき、葯は紫色。萼は、先が5裂する。
*
『神奈川県植物誌2018』神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会より引用。
(2)フシグロセンノウ
Silene miqueliana (Rohrb.) H.Ohashi & H.Nakai; Lychnis miqueliana Rohrb.
茎は上部で枝を分け,まばらに軟毛がある.
葉は長さ 5~14cm の卵形~長楕円状披針形で,縁と脈上に毛がある.
萼は 2.5~3cm の円筒状で,5 裂する.
花弁は朱赤色で,ほぼ全縁.蒴果は長楕円形で,先が 5 裂する.
種子は腎形で,小突起を密生する.和名は,節が黒くなることに由来する.
本州(関東地方以西),四国,九州に分布し,山地の渓畔や林内,
草原などに生育する.
県内では丹沢山麓や津久井方面にあり,箱根山麓や,横浜,川崎の一部にも産する.
県西山地以外では,『神植目 33,神植誌 58』は横浜,鎌倉を,
『宮代目録』は横浜,鎌倉,登戸を産地としてあげ,
『神植誌 88』までは標本が採集されているが,その後の記録はほとんどない
神奈川県植物誌の自生分布図を見ると平地ではほとんど自生していない。
特異に、泉の森だけに自生している!?!
「令和陸年(皇紀2684年)7月21日、記」
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20日,
2024年
《雅羅・/・襍録〝花期の長い花〟❖ ’24-202 ❖》
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アキノタムラソウ(秋の田村草) シソ科(Lamiaceae)
学名:Salvia japonica Thunb.
泉の森、北口入ってこもれび広場の左側(散策路側)。
《 7月・森の北入口近くで観た花〝秋の田村草〟7月草花ⅩVII ❖ ’24/07/20 ❖ 》
最近、電車で出掛ける、又、帰宅するおり通る泉の森。健康維持で歩いている。
7月に入り、月初めから今日までも咲き続けている花。いつまで咲き続けるのか。名前の通り、秋まで!?!
泉の森北口から入ってすぐに群落している〝秋の田村草〟美しい景観だ。
花期が長い。咲いてる風情は、どことなく秋の花のように感じるのだが。
今は、夏だ。この花の由来は、よく分からない。何故秋の・・・なのか??
ナツノタムラソウもあるし。比較した事ないがちがいがよく分からない。
又、泉の森に咲く秋の田村草は、茎高が一般のものに比べると背が高い。
*
秋の田村草;双子葉、合弁花の多年草。花期: 7月~11月。茎高:20~50cm.
茎は四角くて直立し、細毛が密生する。
葉は対生し、奇数羽状複葉(3枚が多い)で、 小葉は長さ2~5センチの広卵形。
鋸歯があり、下部の葉には長い柄がある。 上部の葉は柄が短い(単葉もある)。
茎上部の葉腋から出る長い花穂に 青紫色で唇形の花が間隔をおいて数段輪生する。
「令和陸年(皇紀2684年)7月20日、記」
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