《雅羅・/・襍録〝里緑地の花Ⅳ〟❖ ’24-256 ❖》

イヌハギ(犬萩)マメ科(Fab... イヌハギ(犬萩)マメ科(Fabaceae)
学名: Lespedeza tomentosa (Thunb.) Siebold ex Maxim.
イヌハギ; 環境省レッドリスト... イヌハギ;
環境省レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類(VU)。
河原や海に近い日当たりのよい砂地に生える半低木状の多年草。
茎は基部が木化して直立して上部で分枝し、高さ1-1.5m。
全体に黄褐色の軟毛が密生する。
葉は互生し、長さ2-3cmの柄がある3出複葉。
頂小葉は長さ3-6cm、幅1.5-3cmの卵状楕円形で先は鈍形。
茎頂や上部の葉腋から出る長い総状花序、
黄白色で長さ0.8-1cmの蝶形花が多数つく。
萼は長さ約6mmで黄褐色の開出毛が密生して5深裂。
裂片は長さ4mmの狭披針形で先は針状にとがる。
花は黄白色~白色で、旗弁は長さ0.8-1cmの長楕円形。
翼弁は短く、楕円形。竜骨弁は旗弁とほぼ同長。
閉鎖花が葉腋に多数集まってつく。
閉鎖花は無弁で葉腋に多数が集まってつく。

《 里緑地(里山)の晩夏の花〝... 《 里緑地(里山)の晩夏の花〝犬萩〟 ❖ 2024/8月下旬~9月上旬 ❖  》
花名は、ハギに比べ花が目立たず地味なので「イヌ」の名を冠した由。
ネコハギよりも大きいことからついたという説、
又、「ネコハギ」の名はイヌハギより全体に多毛な事によるとの説もある。
何れにしても日本的な呼称で日本文化・歴史を理解していないと意味不明。

“マメ科植物の特徴・・・根粒菌”
ハギに代表されるマメ科の植物は、その根に根粒菌を寄生させている。
根粒菌とは、ハギ等の宿主に寄生し根に根粒というコブ(根粒)を作り出す。
コブは、大気中の窒素を吸収し宿主植物の栄養に変換し、宿主の成長を助ける。
こういった共生関係がハギのやせた土地での生育を可能にしている。

ーー秋田県立大学生物資源科学部 生物環境科学科 助教 佐藤孝ーー
畑の大豆を抜いて根っこを見てみると、根っこに数ミリメートルの瘤(こぶ)のようなものがいっぱいくっついています。これは根粒と呼ばれる器官で、この中に根粒菌(バクテリアの一種)という土壌微生物が住んでいます。根粒菌は大気中の窒素をアンモニアに変換し(窒素固定といいます)、植物の生育に欠かせない窒素を大豆に供給する働きをしています。
化学肥料のアンモニアは1000気圧という超高圧、500℃という高温のもとで窒素と水素の化学反応で工業的に作られますが、莫大なエネルギーを費やします。根粒菌はこの反応を常温常圧でいとも簡単にやってしまう、まさに自然が創造した「超すぐれもの」なのです。大豆に限らずマメ科植物(エンドウ、クローバーなども仲間なのです!)は、根粒菌と共生して窒素固定しています。自然界は不思議ですね。
ヘアリーベッチというマメ科植物がありますが、土壌改良や緑肥(土壌にすき込んで肥料にする)に使われ最近注目されています。しかし、比較的低温である東北地方や北海道では植栽がむずかしく、あまり普及していません。私達の研究室では、低温でも窒素固定活性が高い根粒菌を発見し、ヘアリーベッチの生育を促進させることに成功しました。この根粒菌をY629株と名づけて(特許出願中)、現在普及させるべく農家や仲間と活動中です。今後はヘアリーベッチで成功したこの技術を大豆栽培にも応用し、「スーパー根粒菌」を探し出して、安定した大豆生産に役立てたいと研究中です。


*神奈川県植物誌より*
半低木状の多年草.全体に黄褐色の軟毛が密生する.
茎は直立して高さ 1.5m に達し,下部が木化する.
小葉はやや大型の長楕円形で長さ 3~6cm.
有弁の花は白色で上部の葉腋から出る総状花序につき,
無弁の閉鎖花は葉腋に集まってつく.
本州,四国,九州,琉球;東アジアに分布する.
海岸近くや川原の砂地に生える.
県内では相模川沿いの地域で記録されたが稀.
『国 RDB15』は絶滅危惧Ⅱ類,『神 RDB06』では絶滅危惧Ⅰ B 類とされた.
《雅羅・/・襍録〝里緑地の花Ⅳ...
 

「令和陸年(皇紀2684年)9月12日、記」
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