新年の挨拶メールとともにアップ用の写真がクリスチャン・ゲイスラーから送られてきたので、早速ゲイスラー・コレクションにアップした。
アンナ・スミスの1895年12月製のユニカである。ユニカとはデンマーク語であり、英語でユニーク、作家の一点ものという意味である。これはロイヤルコペンハーゲンのアーノルドクローが始めたもので、コペンハーゲンの場合、絵付け作家のサインと通しナンバー、制作年月が底の裏に染付けで記載されている。すなわち、それまでは、どの窯も陶磁器は工藝品であり、作家の芸術作品として認めていなかったのである。コペンハーゲンのすごいところは、作家ごとの通しナンバーではなく、全体の通しナンバーが記載されているところである。このアンナスミスの作品の場合、5563番目ということになる。ユニカを何年から作り始めたか定かではないが、アーノルドクローがロイヤルコペンハーゲンに参加した1885年から10年間の間に5563個ユニカが作られたことになる。
今月末にクリスチャンが住んでいるオーデンセで大きな骨董市があるらしく、彼も参加するそうである。出物があれば、また写真を送ると言ってきた。うらやましい...。
Geisler Collection
ということで、昨年最後にゲットした深川製磁の富士山文カップ&ソーサです。形もデコでなかなかいいでしょう。時代は大正くらいだと思います。珈琲がうまい。西浦焼の富士山とはまた一味違う。といっても西浦は珈琲カップではなく、ティーカップですけれども...。
昨日アップした愛知県陶磁資料館で行われている「ジャパニーズ・デザインの挑戦」展のシンポジウムが2月と3月にあります。HPではまだ詳細がアップされていませんので、近代国際陶磁研究会から送られてきたチラシをアップしておきます。どちらも面白そうな内容です。3月分はコメント欄にアップしておきます。私は、いまのところ両方とも参加しようと思っています。
これとは別に愛知県陶磁資料館で行われている冬期講座「近代陶芸」のチラシもアップしておきます。こちらもなかなか充実した内容です。近ければ、参加したいのですが...
いずれも、写真をクリックすると大きくなります。
現在、愛知県陶磁資料館で「ジャパニーズ・デザインの挑戦−産総研に残る試作とコレクション」展が開催されています。3月28日(日)まで行われています。
これは、名古屋にある産総研中部センターに残っている陶磁器を整理して、図録にし、それらを展示しているものです。産総研は、京都市陶磁器試験場(1896-1920)、国立陶磁器試験所(1919-1952)、名古屋工業技術試験所(1952-1993)などの流れを汲む研究機関です。ですから、ちょうど、100年くらい前からの試作品や海外、国内で購入した参考作品などが保存されており、それらを展示しております。板谷波山の作品(写真)もひとつ見つかりました。マイセンの釉下彩の花瓶や、ロイヤルコペンハーゲンやビング&グレンダールなどもあります。
実は、2月に日帰りで愛知県陶磁資料館へ行き、産総研にある参考品として購入された西洋陶磁器の仕分け作業のお手伝いをしてきました。その関係で、先日写真の図録が送られてきました。立派な図録でしょう。目録、参考品図録、試作品図録の3分冊で構成されています。見ごたえがあります。
そういえば、私も京都陶磁試験場の試作品をひとつ持っています。
マット釉獅子文花瓶
今朝もいい天気ですね。今日は妹家族も来て、我が家でクリスマス・パーティを行う予定です。鳥の丸焼きとケーキを食べて、子供たちにプレゼントをあげる。こう考えると、クリスマスというのは、子供たちのためにあるわけで、大人はその準備で忙しい。年賀状も書かなければならないのに。と、愚痴ばかり言ってもしょうがないので、今日の本題に移ります。
先週末、ロートレック・コネクションを見に渋谷にある文化村ザミュージアムへ行ってきました。カンカン踊りのポスターや娼婦の絵などは世紀末芸術とか印象派またはアールヌーヴォー展などで、1,2枚見たことはありましたが、彼に関わる画家の作品を、これだけまとめて見る機会はなかなかないでしょう。また、コネクション展ですから、彼と関わる画家の作品も展示されていて面白かったです。沢山の作品を見ていると19世紀末のパリの情景が浮かんできます。お勧めです。
ということで、展覧会は今日までです。
昨日、ひさしぶりに5つほど陶磁器をコレクションのページにアップした。最近、購入するとブログへアップするので、それで安心してしまい、なかなかコレクションページの更新が進まない。
写真は三つ耳の花瓶に描かれた蝸牛の花瓶である。この蝸牛のデザインはオルフヤンセンのオリジナルで、1896年に描かれたことがわかっている。この蝸牛の量産のためのナンバーは202番で、量産する前に作られた試作品をフィギャリン・コレクターのよしこさんが持っていることから、1896年に作られたことがわかった。量産といっても、なかなか出てこない。何個つくられたかもわからないし、どれだけ売れたかもわからない。さらにいつ頃まで生産してたかも良くわからない。おそらく、この釉下彩の淡さは、1920年頃の技術ではもう出せなくなっていたのかもしれない。
三耳蝸牛花瓶
湖東焼、赤絵の花瓶である。高さ16cm、時代は良くわからないが、おそらく明治だと思う。上絵付けのものは、あまり買わないが、花瓶の形がとても気に入って買った。それと、絵柄がなかなかユニークである。人物が6人、いずれも表情豊かで丁寧に描かれている。
昨日は暖かかったのですが、今日はまた寒い。といっても、平日にできなかった仕事を持ち込んで、朝から家で暗くやっておりますので、寒さを感じたのは朝夕のカイの散歩の時だけですが。
さて、梅田さんの影絵芝居ワヤン・クリッが名古屋で来年2月13日(土)に行われます。名古屋方面の方々、是非見に行きましょう。そのためには本を買って予習をしておかなければいけません。そして、ついでにサインを貰ってはどうでしょうか。私も今のところ行く予定でいます。チケットの購入等は、写真をクリックすると大きくなりますのでご覧ください。
「バリ島ワヤン夢うつつ」ですが、先月購入してほぼ1日で読みました。私の通勤時間は往復4時間なので、だいたい本はこの移動時間の間に読みます。この勢いで、もう15年前に購入した同じ木犀社が出している「プトゥ・スティアのバリ島案内」をもう一度読み直し、そして、今は村上春樹の1Q84の2冊目を遅ればせながら読んでおります。
内容はタイトルに影絵人形芝居修業記と書いてあるように、1980年代後半に2年間バリ島で学んできたワヤンクリッの修業体験を中心としたエッセイです。とても読みやすい本です。バリ島をよく知らない人でも楽しめますし、詳しい人でも新たに得るものは多いと思います。
最後のあとがきに、梅田さんは「一人の芸術家として、あるいは一人の旅人として、古い時代のワヤンを懐かしみ、消えていくことを口惜しく思い、いまだに自分が経験してきた伝統に執着する一人の人間なのです。」と書いていますが、この本は、単に音楽や芸能を勉強してきた芸術家としての梅田さんでは書けないものであり、やはり、当時の自分を客観的に見つめている今の研究者としての梅田さんが書いているエッセイ本です。
香蘭社の彩磁翡翠文花瓶である。高さは15cm、時代は明治後期から大正くらいかな。釉下彩である。翡翠はロイヤルコペンハーゲン、ビング&グレンダールにもフィギャリンがある。でも、絵付けは見たことがない。なかなか良くかけている。目つきが悪いところが良い。
なんでしょうかね。花瓶でしょうか、それとも、小鉢でしょうか。デンマークから中一日で届きました。ビング&グレンダール製、高さ8cmは、口径9cm。時代は1915年から1947年の間につくられた物です。作家はeffie Hegermann-Lindenkrone。ペインターももしかしたら、エフィーかもしれません。量産品ですが、はじめて見ました。おそらく、数は少ないと思われます。メイプル柄の同じような色合いのものは持っていますが、こちらはメイプル柄ではありません。新しい発見です。この柄のユニカもあるんでしょうね。おそらく。どこにあるのでしょうか。アメリカかな...
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