先々週末、愛知陶磁資料館で行われている「ジャパニーズ・デザインの挑戦」展を見に瀬戸まで行ってきた。そして、二日間行われたシンポジウムにも参加してきた。写真はその図録である。昨年末、産総研のコレクションの図録をアップしたが、それとは別に展覧会用の図録を作っていたとは知らなかった。そして、昨年この展覧会のための準備を少し手伝ったので、この図録に協力者として名前が掲載されていた。また、参考文献として、私が書いた「ロイヤルコペンハーゲン」が掲載されていた。やはり、正直うれしい。
さてシンポジウムであるが、こんなマニアックな内容(昨年、このブログで内容はアップしている)で人が集まるのかなと思っていたが、結構参加者がいた。みな、やはり美術館の学芸員や近代国際陶磁研究会の人々かな。シンポジウムの内容はもちろん国立陶磁器試験所に関わるものであるが、特に、日曜日の午後に行われた「中国における釉下彩技法の展開」が面白かった。中国湖南省のれいりょう窯は、清朝末期から20世紀初頭に中国で初めて釉下彩の生産を開始して、景徳鎮と並び称される上質磁器の産地に成長した窯だそうで、なんと、1906年から5年ほど、京都市陶磁器試験場の技師が何人か中国湖南省のれいりょう窯へ、この釉下彩技法を教えに行っていたようである。その作品の写真をスライドで紹介してくれたが、それはすばらしかった。一度本物を見てみたいなと本当に思った。やはり、同じ考えの人がいて、最後、質問のときに、「何処へ行けば見ることができるのか。」と質問していた。どうやら、中国でしか今のところ見ることができないようだ。
で、昼休みに近代国際陶磁研究会の会長さんから、今回のことでも西洋のことでわからないことが多く、もっと西洋の近代陶磁器に関して勉強しなければならないということで、6月の総会の後のシンポジウムで講演をして欲しいと頼まれた。もちろん、会員なので名古屋までの新幹線代は自分持ち。しかし、会長さんからの依頼なので断ることはできないと思い、引き受けてしまった。そして、じつは、この講演で話すということは、ジャーナル「近代陶磁」に原稿を書かなければいけないそうで、さらに原稿依頼をされてしまった。もちろん、原稿料もなし。昨年、冗談半分で「ロイヤルコペンハーゲン」や「ビング&グレンダール」について何か書こうかなとこのブログにアップしたが、こんなに早く依頼が来るなんて…。
仕方がない。「ロイヤルコペンハーゲン」や「ビング&グレンダール」を啓蒙するためにがんばるか! しかし、とても気が重い。デンマークから感謝状来ないかなぁ…
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投稿日 2010-02-22 00:12
ワオ!と言っているユーザー
投稿日 2010-02-23 07:38
ワオ!と言っているユーザー