街路樹として植えられている「サクラ」の木の根元に、【コフキタケ】を見つけました。
街路樹や公園などに植えられている「サクラ」の多くは野菜種ではなく、明治期に接ぎ木で育てられたクーロンたちです。
遺伝的に同質なため、桜前線などの環境指標として役立つと共に、病害虫には一気に侵されやすい欠点を持っています。
最近「サクラ」の木に 「シロハカワラダケ」 や「ベッコウタケ」などをよく見かけるのは、戦後の復興期に植えられた老木が多くなり、傷や剪定跡から担子菌の胞子が入りやすく、発芽して<キノコ>となりやすい環境になりつつあるようです。
この【コフキタケ】は幹の中心部の死んだ細胞の集まりである心材を分解していく性質があり、また根の部分をも腐らせますので、街路樹の倒木の危険性をはらんでいます。
昨日の<ファルコン植物記>では、咲き始めは白色ですが時間が経つと共に桃色、そして紅色になる 【スイフヨウ(酔芙蓉)】 を紹介しましたが、この【アリスタ・ステラ・グレイ】も咲き始めは杏子色ですが、咲き進むにつれて色が淡くなり、最後は白色と変化します。
ひと株の中に花径6センチ前後、杏子色・淡い黄色・白色の<バラ>が、数輪の房咲きで咲き誇る景色は、壮観です。
イギリスの<Alexander Hill Gray>によって1894(明治27)年に作出され、名称は息子と亡き妻の名前が付けられています。
アオイ科フヨウ属の 「フヨウ(芙蓉)」 の園芸品種が、【スイフヨウ(酔芙蓉)】です。
「フヨウ」よりも開花時期は遅く、ようやくきれいな八重咲きの花姿を見せてくれました。
花は5弁の<一日花>で、開花した時は白色ですが、午後から桃色になり、夕方には紅色へと変化しますが、気温が高いと桃色に替わる時間が早くなるようです。
演歌にも登場している花で、<石川さゆり>の『風の盆恋歌』(作詞:なかにし礼)では「蚊帳の中から花を見る 咲いてはかない酔芙蓉」として唄われ、第31回日本レコード大賞最優秀歌唱賞を受賞しています。
また<島津悦子>にも『酔芙蓉』との歌があり、「花はひと咲き 酔芙蓉」(作詞:坂口照幸)とあり、どちらの歌詞もはかない恋心を<一日花>に見立てています。
太陽がさんさんと輝くこの時期、赤色の<バラ>がよく映えるようです。
8月に入り、「ルージュ・ピエール・ドゥ・ロンサーヌ」 や 「クリムゾン・スカイ」 を紹介していますが、今回は【マイナーフェアー】です。
ドイツの<コルデス>社において作出され、1992年<日本バラ会(JRC)>の「国際ばら新品種コンクール」の銅賞を受賞しています。
樹高1.5メートル前後、鮮やかな赤い花をたくさん咲かせ、株全体が包まれた景色は見事です。
花径7センチ前後、花弁数は約21枚で、丸弁咲きの八重咲き、「ランソスケープ・ローズ」と呼ばれ、四季咲きの修景バラとして人気があります。
黄色い花弁の 「コウホネ(河骨)」 や 「スイレン(睡蓮)」 ・ 「ハス(蓮)」などと同様に根が水中にあり、池や沼などの水辺に生える<抽水植物>の【ガマ(蒲)】です。
ガマ科ガマ属の多年草で、円柱状の穂は「蒲の穂」と呼ばれています。
草丈は1~2メートル、穂の下部は雌花の集まりで、穂の上部は雄花の集まりです。
開花時には黄色の葯が一面に吹き出し、雄花・雌花とも花弁はなく、雌花は綿くずのような冠毛をもつ微小な種子を結実させます。
漢方では穂の花粉を煎じて、止血剤や利尿剤に用いますが、『古事記』に出てくる皮を剥がされた<因幡の白兎>は、<大国主命>に教えられて「蒲の穂」にくるまれて傷を治したと言いますが、古くから民間薬として知られていたようです。
葉先が、くるくると巻いている面白い形の植物を見つけました。
植木鉢には名称の書かれた札が差してあり、【アルプカ・スパイラリス プリズルシズル】という長い名称ですが、判明して助かりました。
日光に当たるほど葉先がくるくると巻き、香りのある下を向いた黄色の花が咲くようです。
ユリ科の多年草で南アフリカ原産、オランダで選別された品種を組織培養して育成された品種のようですが詳細はわからず、まだまだ流通量が少ない品種のようです。
伐採された切り株の根元に、幅15センチばかりの【カンバタケ】だと思われる<キノコ>を見つけました。
まだ成長中なのか表面が茶色く色づいていませんが、形状的に間違いなさそうです。
サルノコシカケ科カンバタケ属に分類される大型の<キノコ>で、カサは幼い時は円形に近い形をしていますが、成長するにつれて半円形や腎臓形に変化し、カサの表面はなめらかな感じで縁は内側に巻き込む感じで下面へとつながっていきます。
肉は白色で厚みがあり肉質は緻密で硬いのですが、古くなるとコルク質になり、噛むと酸味を感じる味で、食用には適しません。
花茎の頂点に<苞茎>と呼ばれる葉をつけるパイナップルに似た形状が特徴的な<アロハリリー>ですが、欧米では 「ユーコミス(パイナップルリリー)」 と呼ばれている品種を改良しています。
ユリ科ユーコミス属の多年草で、南アフリカに10種、中央アフリカに1種が分布しています。
長い花茎の周囲に約80輪ほどの星形の小花を多数咲かせますが、蕾は下から順に咲いていく種と、一斉に開花する種とに分けられます。
本来の「パイナップルリリー」の草丈は40~150センチと大きくなりますが、この<アロハリリー>はアメリカで改良された品種で、白色の本種は【マウイ】というハワイ諸島で2番目に大きな島の名称が付けられています。
ブラジル先住民の「トゥプ」の言葉で【シャボチカバ】は、「亀のいる池」という意味があるそうですが、意味合い的には理解できません。
フトモモ科プリニア(キブドウ)属の常緑高木で、熱帯地方では樹高10メートルほどに成長します。
線香花火のようにたくさんの雄しべが広がる白色の花を幹から直接に開花させ、結実させる特徴を持ち、その形態から別名「キブドウ(木葡萄)」と呼ばれ属名にもなっています。
果実は3センチ程度の大きさで、当初は緑色ですが熟してきますと濃紫色の厚い皮を持ち、果肉は白色もしくは淡い桃色で果物として食用になりますが、採集から早く食べないと味が落ちてしまいます。
早くても9月ごろから付き始める【むかご】ですが、早くもできていました。
「塩ゆで」 ・ 「煎る」 ・ 米と一緒に焼きこむ「むかごめし(零余子飯)」などとして、秋の山の幸が楽しめますが、たしか「零余子」も「零余子飯」も秋の季語だったはずです。
【むかご】の葉もまだまだ緑色ですが、黄色くなりかける頃が熟した目安です。
誰かに先を越されて採られる心配がありますが、これからの収穫が楽しみです。
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