ファルコン植物記(1616)赤褐色の穂【ガマ】
8月
17日
ガマ科ガマ属の多年草で、円柱状の穂は「蒲の穂」と呼ばれています。
草丈は1~2メートル、穂の下部は雌花の集まりで、穂の上部は雄花の集まりです。
開花時には黄色の葯が一面に吹き出し、雄花・雌花とも花弁はなく、雌花は綿くずのような冠毛をもつ微小な種子を結実させます。
漢方では穂の花粉を煎じて、止血剤や利尿剤に用いますが、『古事記』に出てくる皮を剥がされた<因幡の白兎>は、<大国主命>に教えられて「蒲の穂」にくるまれて傷を治したと言いますが、古くから民間薬として知られていたようです。